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4人の妖精at ベルベデーレロード、コベントリーUK

コベントリー(UK)のマリーとアントニー夫妻の3階建ての大きなお家に滞在をしていた時の話。100年以上前の歴史を感じるレンガ作りの英国ならではなお家。ホームステイできることになった時、ほんとワクワクした。

毎日マリーとアントニーのお家から、コベントリー郊外のガーデンオーガニックという世界最古のオーガニックガーデンリサーチ施設で活動をしていた。ガーデンもかなり広くて、オーガニックで自然に寄り添った、だけどイギリスらしい素敵な庭づくり、的確かつ科学的、しかも宇宙的でもある栽培メソッド、で、トピックに分けて10種類〜ぐらいに分かれたデモストレーションガーデンがあって、『エキゾチックガーデン』をアントンとサリーというスペシャリストの元で、1シーズン、自分が担当してサイト作りをしていた。二人とも熱帯やアジアなどの植物にも詳しくて(アントンはカリブの国ガイアナにいた経験もあり)一緒にいつまでも植物の話で盛り上がった。珍しいアリウムの仲間や世界最小のキュウリの仲間や、ジャマイカやカリブ海の植物、アフリカ、アジアの植物、など盛りだくさんに目新しい植物をたくさん育てていた。
ガーデンオーガニックではシードバンクのようなHeritage Seed Libraryというプロジェクトもしていて、会員メンバーの人などUK中からヤサイの在来種の種などを送ってきて、ガーデンオーガニックのガーデンで育てて、在来種(や保護すべき種類)と認定したら、種を採って、メンバーに配布&保存して、イギリスの中での在来種(固有種)の普及と保護活動をしている。シェアの精神と植物に対する愛情でいっぱいの施設で毎日本当に最高!だった。

ロンドンの大学院の2年目をここで活動するために、バタバタとコベントリーに押しかけてきて、当初教えてもらったガーデンから一番近い村の大きいシェアハウスに間借りしていたのだけど、他の人が住む予定になっていたらしく、滞在2週間ぐらいで住むところに困っていたところ、ガーデンで週1回ボランティアガーデナーをやっていたマリーの好意で、マリーのお家にホームステイさせていただくことになった。

マリーとアントニーのお家はどっぷりイギリス人的な趣向もあってとっても趣味のいい、シンプルモダン+W.モリス的な誰がみても素敵!っていうお家だった。100年以上経ったレンガ作りのお家には、イギリスのお家には必ずある、っていうバックヤードがあって、おっきなオークの木のメインツリーと八重のサクラの木(葉っぱがパープル)があって、その周りにハーブや、お花や、シュラブ(低木)やベリー、フルーツの木など、初夏の新芽たちがキラキラ輝いていた!
白いお花と銀色の葉っぱのホワイトガーデンとか、庭の中にもいろんなテーマがあって、お家のお庭も、もう最高に素敵なイングリッシュガーデンだった。そこもそれなりに大きいのに、車で10分ぐらいのところのアロットメント(市民に貸している市営農園施設)も借りてて、定期的にラズベリーや野菜、ルバーブなどを栽培、育成、収穫していた。
秋になると、もうリスのようにいろんな果実や木の実などで冬用の保存食をせっせと作って、壁一面の棚にずらーっっと並べていた。その上ガーデンオーガニックのボランティアを週1でやっていたから、どんだけ植物好きだろう。ガーデン作業はほんと尽きないから、どこにそんなパワーがあるの?とほんと感嘆したものだ。60代後半かと思うのにとってもエネルギッシュなお二人。アントニーもよく農園に行って朝摘みのラズベリーをヨーグルトに入れてくれた。アントニーはもう引退していたけれど、数年前までコベントリー大学の文学の先生をしていたらしい。自分が帰るとリビングでよく2人で詩を読んだり、スクラブルをしていた。ほんと絵に描いたようなスノビッシュイングリッシュなご夫婦だった。

時々マリーの手料理や手作りのパンやスコーン、ジャムなどをいただいたり、ハーブでいろんなプロダクトを一緒に作ったり、週末レア植物の苗を置いているマニアックなガーデンにいったり、いろんな植物の体験に、プラスアルファ、どっぷり生粋のイギリスの文化を垣間見れて、日々最高すぎだった。

ところで、そんな素敵なお家で何度か不思議体験をした。
2階の庭側のW.モリスのアザミの壁紙の8畳ぐらいのお部屋が自分の部屋だったんだけれど、夜中に夜食や飲み物を取りに1階のキッチンに行こうとドアを開けると2階の階段の踊り場が暗いのにふんわり光っている時があって(dimって感じ)、そんな光に気をとめると4人の妖精がいた。ふわふわ宙に浮かんで4人集まって輪になってぺちゃくちゃ話してる。パッとすぐ消えるけど、何か楽しい気配が残ってる。白っぽい透明な輝きだけど、オーラみたいな縁がグリーンに光っていた。
なんとなく、なるべく邪魔しないように空間に溶け込んで、存在を消して階段を降りた。妖精のいた場所にキラキラが残っているようで、通り過ぎるのがなんかこそばゆい感じだった。

ここのお家にはやさしい、いい気が流れてるし、妖精がいてもぜんぜんおかしくなかった。というかとってもナチュラル。自分も怖いとか、そういう感じじゃなくて、すんなり自然に受け止めた、っていうか。ほんとに(妖精が)イギリスにいた!ってうれしかった。

マリーとアントニーにその話をしても笑って取り合ってくれないんだけれど、イングランドもスコットランドも幽霊や妖精物件住宅が売っていたりするから(しかも普通より高く売られるっていうし)、いても当然なのだ。実際にグラストンベリーやストーンヘンジなどドルイド的な遺跡や泉なども妖精とは切り離せないし。妖精ツアーにその後たびたび出かけた。
自分は子どもの頃から不思議体験が時々あって、普通見えない、存在してない、っていうものも自然にすんなり認知していたから、コベントリーの妖精さんたちに会えてとっても光栄だった。


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