自己評価靴、そこにいたのね！＠自問自答ファッション
あきやあさみさん提案、自問自答ファッション。
靴は自己評価
バッグは自己紹介
靴もバッグもどんどん試着して（目指せ100体！）、選び抜いた一品を持ちましょうと提唱されている。実際、自問自答ガールズのnoteを読むと、靴やバッグの試着旅の記録があり、どれもこれも皆さんが選び抜くまでの旅路を見られて本当に楽しい。できたら価格が高いものから試してみましょう、とあきやさんが仰っているので、自分には無縁だと思っていたブランド、知らなかったブランドがどんどん出てくる。
そこで、ふと思った。
私の自己評価靴……どれだろう……？
え、だって私そもそもハイブランドのお店にほとんど入ったことないし、入ったとしても店内をさーっと一周するだけのことも多いし、運良く話しかけてもらえたときは目についたカバンを１つ、２つ持ってみて、「また伺います」とお伝えし退店するだけ。
きっと買わないであろう靴なのに、わざわざバックヤードから自分のサイズを出していただき、家から履いてきた靴下でブランドの靴に足を通すなんて……なんか、すごく烏滸がましいというか……後ろめたいというか……。そういった背景から、靴をハイブランドで試着する選択肢が今まで芽生えたことすらありませんでした。
「これが、あきやさんの言う自己評価では……！？」
私、ハイブランドの靴は絶対買えないとハナから諦めてない？
年相応じゃない、年収相当じゃないって思ってない？
というか、そもそも値段知ってる？
……知らない。靴の値段、知らない。
店舗だと「いくらですか？」と訊くの少し憚られるのだけど、オンラインショップだったら価格も見れる。だったら、私のクローゼット大改革のきっかけとなったBARCLAYに倣い、ブーツを見てみたらどうだろう？
まずは憧れのバッグがあるグッチ。
うう……高い…。家賃より高い……。でも………もっと高いと思ってた。てっきり、30万円超すのかと…。
続いて、レインブーツが良いと言われているクロエ。
うん、高い。高いよ？でも、やっぱり思ってたよりはそうでもないね…？
貯金もあるし、一年間の被服代を上回っているわけでもないし、買おうと思ったら十分買えるのでは…！？
高揚した気持ちでいろんなサイトを見てみた。
フェラガモ、プラダ、ミュウミュウ、マルジェラ、ジミーチュウ、トッズ、などなど。
他にも、自問自答ガールズたちがよく見ているブランドたち。
どれも買える値段だった。
でも、試着してみよう！
とは、ならなかった。
はて。私はどうして試着すらしようと思わないんだろう？
カバン試着旅でグッチに行った時、ついでに（超ドキドキしながら）ローファーも履かせてもらったけれど、なんなら３足くらいお出しいただいたけれど、ブーツは一足も見なかった。
ローファーだって結構高価な買い物になるのに、現実的に買うことを検討できるくらいには、「ハイブランドの靴は買えない」という内なる声は静まっていた。
なのに、ブーツは、なぜ？
不思議だなぁ、不思議だなぁ、と考えていた時、自分が履いていたBARCLAYのブーツが目に入った。
つやっとした革、丸みと尖り具合のバランスが絶妙なつま先、繊細なウィングチップ、１万歩以上歩いても疲れないソール、どんなコーディネートもぐっと高めてくれる存在。ほぼ毎日履くほど愛用している子。
あっ……！！！
私の自己評価靴は、こんなにも身近にいたんだ。
そうだ。そうだった。私は、私なりに、一生懸命選び抜いた一足をもう既に履いているんだった。世で一番高い靴ではないけれど、あの時の私は背伸びして「この靴を履きこなせるひとになりたい」と思って買った。いつどこに行くにもお供してくれる靴がいいと思って選んだ。周りの人が私に対して柔らかい雰囲気だねと言ってくれるのが嬉しい気持ちを反映しているこのフォルムが気に入って選んだ。私は、この靴を心から愛しているし、それ以外の靴（ブーツ）は必要ないと思っているんだ。
新しい考え方（＝自問自答ファッション）を手に入れたからと言って、新しいものを買う必要はない。今あるものたちに新たな光を当てればいい。
今までよりも一層自分のブーツがぴかぴかと輝き出した。
大事にしよう。大事にしていること、ちゃんとこの子に伝えよう。
そう決めてから、お出かけ後は毎回ブラッシングし靴底を拭くようになった。保湿クリームもこまめに塗り、湿気取りもこれまで以上に気を使うようになった。
ある日、またBARCLAYを履き外出したとき、足元に目をやってはっと息を呑んだ。
ぴかぴか、つるつる、きらきら、つやつや。
BARCLAYも喜んでる。きちんと手入れを続けているから、なおさら美しくなってくれた。
これが私の自己評価靴。どこに行くにも胸を張れる靴。
この子を履いて、堂々とご挨拶して初めてのエルメスに先日行ったのだけれど、それはまた別のお話。
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