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GKを深掘り。

もうすぐJリーグ開幕ですね。

今日はGK目線からみた

GKについてもっと深掘りしてみたいと思います。


GKに求められるタスク。


これはチームによって様々です。

GKがビルドアップに積極的に関わるチームもあれば

リスクを犯さずシンプルに前に蹴ることを求めるチームもあります。

DFの背後に積極的に出ることを要求するチーム。

ハイボールを積極的に出てほしいチーム。

僕が勝手に思う

GKに求められるタスクが多いチームは

マリノス、トリニータ、ヴィッセル。

この3チームにかなりわかりやすく特徴が出ていると思います。

去年の徳島とかもそうです。


岡山でプレーしていた時もかなり色んなことを考えながらプレーしていました。

コーチング、ハイボール、背後のカバー、ビルドアップ、シュートストップ。

言ってしまえば僕が出来ることの全てを

求められていました。


そのおかげで僕自身本当に成長することができたと思います。

求められることより高いレベルでプレーする為の取り組みを普段から意識するようにしてました。


結局何が言いたいかといいますと

それをJ1という日本トップの舞台で堂々とプレーしてる

GK達って本当半端じゃないくらい

スゲーんだぞ。

ってことです。



ハッキリ言ってJ2とプレッシャーが違います。

そもそも規模が違う。

お金も、環境も、レベルも。

そんな中、色んなタスクをこなしながら

ミスしたら批判されて

それでも前向いてやり続ける。

こんな人間達なんですよ。

凄くないですか??


だから僕はトリニータに来ました。

求められるタスクが多いこのチームで試合に出る。

もちろん簡単じゃない。

そんなことは充分承知です。


頭のネジぶっ飛んでる先輩に挑んでいく訳ですから。


僕は本当にリスペクトしてます。

このチームで何年も試合に出続けることの難しさはやってる僕が1番わかってるつもりです。


けど競争に勝たないといけないんです。

まだまだ負けませんよ。




最近はGKがビルドアップに積極的に関わるチームが増えてきています。

僕が現在所属する大分トリニータもその1つです。

GKからビルドアップをする中で避けて通れないのがミスです。

年に何回かそういうミス絡みのシーンを皆さん目にすると思います。

僕も昨シーズン何回か危ないシーンを自ら招くことがありました。


こういう時どんなメンタルかといいますと


やられなかったから別にいいや


僕はこのくらいに捉えてます。

なんだそれは!!

ミスしといて舐めてんのか!!

みたいな声が聞こえてきそうですが、

そんくらいじゃないとやってられない

っていうのが本音です。

いちいち重く受け止めてられないんです。

サッカーをする上でミスは付き物です。


しかし、GKのミスは失点に直結します。


元リバプールのカリウス選手もCL決勝でのミスから

人生が変わってしまっています。

半端じゃない数の誹謗中傷。

明らかにプレーの質が落ちてます。

精神的なモノだと思います。

あのレベルの選手がいきなり下手になることなんてある訳ないんです。

チェルシーのケパもそう。

全てはメンタルなんです。


元ドイツ代表GKのケプケ選手は

自らのミスが原因で鬱になり

その後色々な不運が重なり

自ら命を絶ってしまいました。

GKにおけるメンタルの重要性がどれだけ高いか分かりますよね。



GKをやってないのにGKを批判する人達いますよね。

もうやめましょうよ。

正直、お前がやってみろよ。です。

ロシアワールドカップで起きた川島永嗣選手に対する批判。

見てるだけで胸が痛くなりました。

あの年齢で海外でプレーしながら

2番手や3番手から這い上がって試合に出てる

しかもフランスリーグで。

考えられないレベルです。

身体的にも精神的にも未だかつて日本人が到達したことないレベルに行ってると思います。

間違いなく日本史上NO.1GKです。

そんな人を平気で批判するような事はあってはならないと思うんですよね。

このnoteを読んだ人達が応援している自チームのGKがミスをしたときに

ポジティブな反応してくれることを祈ってます。



ポジションが1つだけ。

GKはサッカーにおいて特殊なポジションです。

GKをやりながら他のポジションをやる。

みたいなことはプロに入るとありません。

大体のチームが3〜5人の枠でGKがいます。

試合に出る人が1番手、

そこから順に

2番手、3番手、4番手

みたいな立ち位置で形成されます。

1度絶対的な1番手を掴み取ると中々変わらないことがあります。

長い期間同じクラブで試合に出続けるGKは

その類の絶対的信頼があるGKです。

ただこの人達も最初からその地位に登り着いたわけじゃなく

色んな苦しい思いや経験を得てその地位までたどり着いてます。

そこの牙城を崩すべく

2番手、3番手、4番手は毎日積み重ねてやっていくわけです。

まあ遠い道のりなんですこれが。

想像を絶する道です。

自分だけ練習試合出れなかったり

毎日けちょんけちょんにされたり

ミスして責められたり

まぁ本当に色々あるんですよ。

高卒、大卒でプロになってポンっと試合で使われてそのまま試合出続ける選手なんて本当に稀なんです。

本当に多くのGK達は苦労人だと思います。

試合に出ることを目指してトレーニングし続ける事の難しさは半端じゃないです。

フィールドプレーヤーみたいに

最近良いからちょっと使ってみよう。

みたいなお試し期間なんてまぁないです。

自分が良い状態でもチームの状態が良かったら変わることなんてないですからね。

中には諦めてる選手もいます。

僕も今まで何人か見てきました。

向上心を持ち続けることが僕はプロとして大切なことだと思ってます。

それが無くなってもまだプレーしているGKは実際います。

当時は

あり得ねえよ。辞めちまえよ。

なんて思ってましたが

仕方ない部分ではあるのかなーと

今は思ったりします。

そのくらい辛いポジションではあります。



色んな視点から観るGKって楽しいと思います。

このチームのキーパーはこんなこと求められてるのかー

とか

そういう見方をするだけで

少し面白いと思います。

求められることにチャレンジし続ける姿

どのGKにも色んな背景があります。

今年は違った視点で観てみるのもどうでしょうか。

個人的にはもっとGKがリスペクトされる時代になって欲しいです。

ミスばかりがクローズアップされるのじゃなくて

同じプロ選手の僕が言ってるんです。


みんな半端ないって。


もうすぐ始まるJリーグ

全GKにリスペクトを🙋‍♂️

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