私の友達の話なんだけど
届いて欲しくはないけど、伝えて欲しいような気もする。
忘れたいような気がするけど、ずっと大切にしたいような気もするし。
鈍感で優柔不断な私の一滴が、じわっと広がって、シミになって、取れなくなったらどうしよう。そんな話をどこかで聞いたよ。
もし、私の気持ちがあなたに届くなら、部屋の掃除を少しだけしてね。
観葉植物に水をやってね。
タオルを綺麗にたたみ直して、日光が当たらないように本棚を少しだけ動かして。
枕カバーにホワイトリリーを残したら、寄り道しながら帰ってきてね。
やっぱり最後のは無しで。
もっとわがままでいいなんて無責任な言葉に縛られているのに、映画を見ても、空をひっくり返しても、私はあなたの友達でもない。
きっとあなたはクリスマスが大好きな私を、6月みたいな女だと思ってるんだろうね。
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