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ぽっぺのひとりごと(18) なかよし英語クラブ 3日目

坂道を登りながら、今日も考えた。
あの子達を愛そう! 授業中に騒いでも、言うことをきいてくれなくても、たとえ舐めた口をきかれても、あの子達を愛そう! みんな大好きだよって伝わったらいいな。

3回目になり、彼等もやっと何をすべきか分かってきたようだ。ただし、参加しているのは50人中の15人くらい。その15人のやる気が他の子供達にも伝染したらいいのになあと思う。

騒がしくて収拾がつかなくなってきたので、今日は歌を歌うことにした。大好きな歌、カーリィ・パオリの ゛A  Time  For  Mercy ”  の一節を心込めて歌った。
静かになった。いつもふざけたことを言う男の子が、「先生、もう1回歌って。」と言った。3年生の女子達は「アンコール!アンコール!」と声を揃えて手拍子。「拍手をありがとう!また今度ね。」
嬉しかったけど、本気で言っているのか、勉強をしたくないから言っているのか分からない。

またダレてきて騒がしくなった。ここで、手製の団扇ファミリーセットを取り出す。「これはmother」「次はfather」「できたら舌の先をちょっと出して ゛ザ ” を言ってね。」
お姉ちゃん、お兄ちゃん、おばあちゃん、おじいちゃん、おばさんと続けて、最後に赤ちゃんを出したら、みんなドッと大爆笑。えっ、なんで? この baby 、可愛いと思うんだけど・・・。

また今日も、手を上げた子に前に出てきてもらって発表をしてもらう。 ちゃんと言えるようになってきた。
一人の女の子が、「先生、I  like  の後、自分の好きなものに変えてもいいですか。」と質問。「もちろんよ。プリントの見本のままじゃなくて、どんどん変えていいのよ。何て言いたいの?」

゛I  like  baby .” ( a がなくても通じればいいのだ)
「素晴らしい! 今、あなたの頭の中の、暗かった部屋にパッと電気がついたのよ!」
型を守りさえすれば、自由に単語を填め変えられることに、この子は気付いたのだ。ああ、嬉しい! 教師冥利に尽きる!

カレンダーの裏を利用して作ったカード

終って、事務室でアイスコーヒーを頂いていたら、I 先生が、「すみませんねえ。あの子達、ウルサイばっかりで・・・」と言われた。
「いいえ、1回目より2回目、そして3回目の今日はだいぶできるようになってきましたよ。今日は女子9人と男子2人が発表をしてくれました。あの子達、確実に進化していますよ。」「そう言って頂けて助かります。」

さあ、お盆休みの後の月曜日は最終回だ。嬉しいハプニングに期待しよう。

同じ学年なら男子の方が2歳くらい幼い感じ


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