戯書回顧録 ~あの日、クソスキルは~

https://note.com/po888/n/n271d07d0a342

https://note.com/bon_san/n/n718d4b55f393

https://note.com/su_shironaga/n/ncbb35bcd14ef

今、定期更新の振り返りが空前の大ブーム!
そんな訳で、私も二億匹目のドジョウを狙っていきたいと思います。

思ったより長文になってますが気にしない。

戯書(タワムレガキ)とは?

恐らくこのnoteを読んでる方でご存じでない方は居ないでしょうが……
2014年頃のAP消費型の定期更新、タワムレガキ。
全部で4期+のんびり版、2年ほど?続いた名作栗鼠げ。
現在はURLも消失している為、宮沢さん(@urn_k)のツイートをお借り。
PBWやゴールデンロア勢の方々の参加もあって、大いに賑わいました。

あの日、クソスキルは生まれた

クソスキル!と言いながらスキル名をツイートするだけで笑顔になる、
そんな状況が生まれたのは一重に、この戯書からだったでしょう。

①全体公開のチャットが存在した
 従来の定期更新では、更新毎にPCへ送れるメッセージが交流の主流。
そして、あのスキルが弱いとか強いとか。あのアイテムが強いとか。
そうしたゲーム内容は個人ブログや攻略サイトを各々が閲覧し情報共有が行われていました。

しかし、タワムレガキではTwitterを彷彿とさせる全体チャットが。

そう、30更新分の密度の会話が数時間で出来たり、ゲーム内でタイムリーに攻略情報を共有できたのです。

後継作の天呼(セレッシャルコール)では、プレイヤー側もAP消費型へのチャット参加が洗練され、攻略内容のメインはTwitterに移行していきました。コトシタでは個別窓も生まれ、イバラシティにも受け継がれていくことになります。
しかし、戯書のあの混沌とした全体チャット。恋愛ロールが流れる中、スキルの強弱の話が飛び交い、難関ボスを倒せばおめでとう!のリプライで埋まる。そんなまさにタワムレなチャットだったからこそ、クソスキルは生まれたのです。

②すごく難しかった
 この戯書というゲーム、とにかく難易度が高かった。
ダミーオアシス、ジャイアントオウル、榊、ズデラおばさん、リヴァイアサン…… ボス戦どころか通常戦でさえ勝つのが難しい難敵たちの名前を、当時参加していた方々は今でも覚えているのではないでしょうか。
 そんな訳で、必然的に攻略談義も活発に。あのスキルが強いとか、あの敵にもこのスキルが良いんじゃないかとか。そして、二期から読み直しが実装。
 「次があればもっと上手に出来るのに!」という欲求を即座に満たすことができ、強いと評判のスキルを取り入れたり、ブラストLv100 にすることで世界に一人だけの構成を目指したり、共有した攻略情報を生かして誰もが個性あふれるキャラクターをゲーム内容でも再現できたのです。
 基本的に一度の敗北(≒ミス)が決定的な差になりやすい定期更新に置いて、この仕様は本当に新鮮でした。

③物語があった
 そんな物語を舞台にした戯書のストーリーは、参加者たちの間にも物語を多く生み出しました。
 
 無敗の回避王ボッチにデスペラートが初めて刺さった日
 ダミーオアシスに四苦八苦した日々
 # タグが付けれる仕様を利用した、魔王軍など独自のコミュニティ
 三期から実装されたプレイヤーが独自のステージを作れる、異本
 誰もが突破不可能と考えた難関ボス:榊を初突破した勇者、ああああ
 戦闘離脱時:異常爆弾の始祖、コノトさん
 サイレント修正に阿鼻叫喚する日々
 データが重すぎて結果がクラッシュすることに怯えながらのクリック


ゲーム内容と密接に関わりながら生まれたドラマ。
戯書はそれだけでひとつの物語だったのです。

そんな物語の中には、もちろんクソスキルも。
イーグルタロン  
(腕力65/器用65) 消費SP:0
【通常時 】 自:HP減&敵:物理痛撃+SP増

基本的に戯書では、『腕力・器用・敏捷・生命・魔力・精神』の6つのステータスにポイントを振り分けてスキルを取得する仕様でした。

このイーグルタロン、65という後半で出てくるのにとにかく弱い
マジで弱い。弱すぎる。
HP減少というデメリットを抱えながら、撫でるような痛撃と相手のSP回復。
ちなみに第一発見者はイバラシティ陣営ディスコ主催であられる一流定期更新プレイヤー、一色さん( @named1c )。クソスキル発見者はクソスキル発見者として皆の胸にその名が刻まれるのです。
(※4/21追記: 一色さんはイバラ陣営ディスコ主催の方ではございませんでした。ここに謝罪致し訂正致します。)

そんな利敵行為みたいな弱さから、これ1本で進行する人まで現れるなど、一部で大好評のスキルでしたが……

「敵のSPが回復するのは意図した挙動でしょうか?」
という、掲示板での素朴な疑問の投稿によって……

修正されました
【通常時 】 自:HP減+SP増&敵:物理痛撃

これにより、SPが尽きた際の中継ぎ役としてまずまずのスキルに。

「クソスキルって修正されるんだ」
「言われてみればおかしい効果だった」
「修正されない方がカリスマがあった」

そんな明らかな困惑であふれた全体チャットを通して、イーグルタロンの名は今でも名誉クソスキルとして(一部の)人々の胸に刻まれているのでした。



モラールとヴィガラスチャージ

振り返りということで、私個人の思い出も書いておきます。

画像1

↑当時の私のPC、いやいやぎ。
当時の絵は恥ずかしいのでヘッダーに使ってるのから持って来ました。
Enは93。戯書参加者は須らく自分のPCのEnoをすぐ言えるという特技を持っています。長野県民が実家の標高を言えるのと同じですね。私の実家は確か637mとかだったと思います。

語尾が「だめぇ」だから嫌々山羊。
ぷよぷよのバロメッツを思い出しながら2秒で作りました。
ロール面は当時のログ取ってない程度に、反省が多かった気がします。
# タグを利用してどうぶつ王国というコミュニティを作ったりもしました。

ゲーム面はジャッジメェントしたり、スケープゴートという名前のスキルを取ろうとして取らなかったりいろいろやってました。
そして前述の通り、ゲーム内容がロールと身近だった戯書では参加者は誰しも1つは心にスキルを抱えるモノです。以下、2点。

①モラール
(腕力25/魔力25) 消費SP:80
【通常時】味全: HIT&MHIT増

当時のやぎはストライキング&デスペラートという、1度切りの%を高係数の単発スキルまで維持するアタッカー構成でした。
デスペラートは5行動毎、ストライキングは9行動毎。その間は攻撃スキルを使用しないのが基本でした。そこでこのモラール。

味全: HIT&MHIT増
味全: HIT&MHIT増
味全: HIT&MHIT増

…これ、ちゃんと増えてる???

スキルの強弱は、基本的に結果を参照して考察します。
くろながさんだってそう言ってる。くながさんはいつも正しいんだ。

しかし、このモラール、結果を見た所でさっぱりわからん
攻撃の命中数を比較すれば……と言っても、そもそもストライキング&デスペラートは攻撃回数が限界まで少ない構成。3回当たった結果と5回当たった結果では比較のしようも無いわけです。

そんな訳で私はこのモラールが嫌いです。
その割にこのモラール、以降の栗鼠げでも何度でも現れることになります

モラールを信じる奴は信じるな

モラールは実際効果ありましたよ?とか言ってくる奴は十中八九モラールを使ったことが無い奴なので殴ってもいい。

以上。


②ヴィガラスチャージ
(腕力30/魔力30) 消費SP:30
【9行動毎】 味全:次与ダメ増

強そう。超強そう。最高だな。


…しかしこのヴィガラスチャージ、全く愛されませんでした。

まず第一に、戯書は基本的に相手からの攻撃が手痛い為、ヒーラーや盾役を多く採用するのが基本でした。アタッカーは多くてせいぜい5人中2人。ストライキングなど、アタッカー自身で自分高倍率の与ダメ増を積んだ方が効率的だった訳です。

そして何より、9行動毎という使用タイミングがいけなかった。
そう、9行動毎にはヤツがいた。

オーバードライブ (敏捷40 )消費SP:120
【9行動毎】 自:全スキルLV増

満場一致で戯書最強
と謳われたこのスキル。スキルLvをバイバインどころじゃないペースで上昇させる、いつしか持ってれば強いから持ってないと不利なスキルになっていました。
一応、1度オーバードライブを使ってからLv上昇による消費SP超過を利用して別の9行動毎を使用する…という戦略も可能でしたが、ヴィガラスチャージの使用感は前述の通り。まずお呼びの声はかからないのでした。

ヴィガラスチャージ、それは環境との不一致によってクソスキルと化した哀しきスキル

同名の効果や名前を持つスキルは以降や以前の栗鼠げにも登場しているものの、それは戯書のヴィガラスチャージとは似て非なるものです。決して。

そんな訳で私が愛するヴィガラスは戯書ただ一つです。





…まぁ、実際は1回も使いませんでしたが。だって弱いし。



おわりに

記憶の中でかなり美化されていますが、戯書は実際プレイしてて不満点も多いのもまた事実でした。

『誰でも』は選べない、DEAR&FROM制度
隊列/射程の仕様
突然の下方修正・期の終了
結果が重すぎてクラッシュする

あたりでしょうか。そんなこんなも後継作で改善され、現在は満を持して定期更新とチャットが融合した次世代型の定期更新

http://lisge.com/ib/

騒乱イバラシティが開催中です。
このイバラシティ、定期更新には珍しく後から始めてもゲーム面でさほど不利にならないという仕様です。やろう!

回避狂人、時空45の人、妻子持ちの回避壁などと称されるpoさん( @po_888_)が狂い始めた切欠のひとつであり、
ウッドノートパレスなど、語り継がれるクソスキルを産んだ戯書の後継作
天呼(セレッシャルコール)についてはまたいつか。
もしくはクソスキル研究会"超"会長であるぼんさん (@BOM_SAN )が書いてくれると思います。読もう!

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