【Slay the Spireプレイヤー向け】他ゲーオススメ部 Roguebook


この記事はSlay the Spire Advent Calendar 2021の19日目の記事です。

世の中の偉大なイノベーションの後には、大抵、すぐにたくさんのフォロワーが現れるものです。Slay the Spireというゲームもご多分に漏れず、リリース後、様々なStSフォロワーゲーが生み出されてきました。

その中でも、比較的最近に生まれた『Roguebook』というゲーム。ギャザのデザイナーが監修したデッキ構築型ローグライクということですが、先日最高難易度であるエピローグ15(アセンションみたいなもの)で3連勝したため、ある程度このゲームを理解してきたということもあり、Slay the Spireにかこつけて紹介していきたいと思います。

RoguebookとROGUEBOOKどっちが正式名称なんだ……?

なお、Slay the Spireプレイヤー向けということで、以下の記事ではRoguebook用語をStS風な用語に置き換えて話していきます(例えば、StSで言う『レリック』はRoguebookでは『財宝』なのですが、もう『レリック』と言い切っちゃうということです)。本ゲームの空気を知りたければ、本ゲームを買ってプレイしてみてください。

キャラ

このゲームの特徴的な点として、1ランにつき2人のキャラで攻略していくことが挙げられます。キャラクターは全部で4種類、つまり、実質6種類のキャラで楽しめます。

シャーラー

勇ましい声が好き。※女の子です。
一言で言えば、シンプルなアタッカーと言ったところ。連続攻撃のカードが多いので、筋力上昇と相性がいいです。また、このゲーム特有の交代に関するカードも多いです。交代とは前衛と後衛が入れ替わるシステムのことを言います。(詳細は後述)

ソロッコ

この見た目でアタッカーではなくサポート寄り。
ブロックカード、サポートカード、単発の強打のカードが多いです。性質上、次のアタックの威力を2倍にするクリティカルという状態異常と相性がいいです。また、エナジー増やす手段が多いです。あとAOEが豊富です。AOEは正義。

サイファー

イィンタレスティィン……(恍惚)
HPコントロール担当。回復カードと自傷カードが多いです。このキャラはダメージが25溜まると、怒り状態になり、すべてのクラス固有カードの性能が上がる特性を持っています。基本的に高性能なカードが多く、怒りシステムも合わせ、多分4キャラの中で一番汎用性が高いです。

アーロラー

アローラではない。高性能ばあちゃん。
サポート特化。ドロソや味方の性能を上げるカードが多く、まともなアタックカードが少ないです。HPが極端に少ない代わり、毎戦闘事にHPが完全回復する性質を持ちます。最大HPを高めろ。それがこのキャラの強さだ。序盤のフロントロードが重要なこのゲームでは火力不足が目立つこともありますが、スケーリングが重要な後半ではとても頼りになるキャラとなります。

これらのキャラを二人組み合わせて本に潜っていくのがこのゲームの趣旨となります。(なお、サポート×サポート、つまりソロッコ×アーロラーにすると高難易度の序盤が火力不足でメチャクチャ辛いです。これ何とかしてほしい。)

このゲームの面白い要素の一つなのですが、二人で戦闘を行うということで、戦闘には前衛と後衛が存在します

前衛と後衛

基本的に敵の攻撃はすべて前衛が引き受けることとなります(ブロック蓄積値は二人で共有)。前衛と後衛は、ブロックカード/【突撃】のキーワードを持つカードを後衛が使用したとき、【後退】のキーワードを持つカードを前衛が使用したとき、入れ替わります。

例えば、シャーラーは前衛だと筋力が3上昇する初期レリックを持っており、ソロッコはターン終了時、前衛だと2ブロックを得る初期レリックを持っています。ですので、この二人で戦闘するときは、攻撃する段階ではシャーラーを前衛に出し、ターン終了時にブロックを積みソロッコが前に出る、というのが理想形となります。

これが結構面白く、カードを使う順番を考えないと、被弾するキャラが想定と異なってしまったりします。また、前衛だとコストが1下がる【近接攻撃】、後衛だとコストが1下がる【遠隔攻撃】等もあり、交代関連で考えることが多いです。他にも、交代自体がトリガーになるカードも存在し、総じて、このゲームの根幹をなすシステムと言えるでしょう。

Slay the Spireと比較して

「御託はいいから、結局StSと比べてどうなのよ?」と貴方は今思っているかもしれません。

それにお答えするには一言二言では足りないため、Slay the Spireプレイヤー向けにRougebookの長所/短所を一つづつ挙げて行こうと思います。皆さんのよきローグライクライフにとって、一助になれば幸いです。

短所1:テンポが悪い

悪いです。リプレイ性が何より大事なローグライクのゲームにおいて、致命的な短所です。

戦闘に入るのももっさりするし、戦闘中にカード使うとモーションが入りもっさりするし、ドロー/シャッフルもなんかもっさりしているし、敵のモーションももっさりしているし、マップ上の移動ももっさりしています。そして、これらをオプションで何とかすることが出来ません。

腹立つレリックNo.1 初めから2倍の速度で動かさせて❤

そのせいで1ランにおける時間が2~3時間と長くなりがちです。
バトルスピードの上昇とか戦闘演出OFFとかさせてくれぇ。。と思っているのは僕だけではないと思います。今後のアップデートに期待ですかね。

ちなみに僕は、ローグライクなのではなく、ちょっと周期の短いRPGなんだと思い込むことでギリ耐えています。CG綺麗だし、ボイスあるしね。多少はね?

短所2:ルーティングの面白みが少ない

Slay the Spireにおいて、マップは木構造をしており、それゆえ、ルーティングがプレイングに直結するのですが、対して、Rouguebookでは下記のようなヘクスタイルマップとなっております。

上記マップの剣のマークが敵となっており、通れないようになっているのですが、ヘクスタイルであるため、ある程度、回避や後回しが可能となっており、比較的自由な行軍がとれてしまいます。また、Slay the Spireと違い、ショップもいつでも行けるため、ルーティングに制約がほぼありません。

そのため、通るルートは大抵、
雑魚敵全部倒す → エリート全部倒す → ボスに行く
と単調のものになってしまい、ルーティングの楽しさがあまり感じられません。

また、これはルーティングとは厳密には違うのですが、このゲーム、各章にてボスが3種類いるのですが、Act3のボスしか事前に知ることが出来ません。Act1とAct2のボスは何が出るかわからないのですが、それぞれ求められるカードが異なるため、どのボスが出てきてもいいようなピックを求められます。これはどのランでも、比較的同じようなピックになってしまうことを意味し、プレイの幅を狭めている要素だと考えています。

長所1: カード強化が面白い

僕がこのゲームで一番好きなシステムです。RoguebookではStSのようにカードのアップグレードはできません。ですが、代わりにカードにスロット穴が1~2個ついており、そこに好きなジェムをはめることが出来ます。

ジェムスロット

そのジェムの効果が多彩であり、色々とシナジーを考察に値する、カードゲーマー垂涎物のシステムとなっております。

例えば、
・カードに保留を付与させるジェム
・カードのコストを引くたびに-1させるジェム
・カードを使ったのちデッキに戻す効果を付与させるジェム
・カードのダメージを2倍にするジェム
・カードを使った後、0コスのコピーを生み出すジェム
・カードに天賦を付与させるジェム
、、、ほかにも多数。

ジェムの一例

どうでしょうか。【金切声】に保留つけてぇ。。【スキム】にコストダウンつけてぇ。。【触媒】に0コスコピーつけてぇ。。【グランドフィナーレ】に保留つけてぇ。。。等、様々な妄想が膨らんだことと思われます。そういう妄想がマジで叶うのがこのゲームとなっております。しかも、恐ろしいことにスロットが2つ開いているカードについては、このジェムを2個つけることが可能となっています。まぁ、早い話、このジェムを使ってゲームをぶっ壊すのがRoguebookの醍醐味ですね。

長所2:デッキを膨らますことにメリットがある

StSではデッキを膨らますことにメリットが薄いです。無論、【集計】や【エターナルフェザー】、序盤の状態異常対策等、メリット0とは言えないですが、基本的に必要なカードをピックしていった結果、デッキが膨らむけど、それは本意ではないというのが共通認識だと思われます。

しかし、Roguebookはそれに対するアンチテーゼなのか、デッキが膨らむことに直接的なメリットがあります。

それが才能というシステムです。

見ての通り、デッキの枚数によって能力がアンロックしていくシステムです。基本的にクラス固有の才能は強力なものが多く、クラス共通の才能は汎用的なものが多いです。

無論、先述のジェムシステムがある以上、特定のキーカードにアクセスすることがこのゲームにおいて重要ではあるのですが、それを上回るシナジーを才能で生み出すことも可能となっております。どちらを重視するかは各ランにおけるデッキと相談しましょう。(だいたいジェムのおかげでドロソがぶっ壊れていくので、割とデッキを膨らます選択肢はアリです)

「あぁ~ピックしてぇ~。でもこのカード取るか悩むな~」に対して、「才能アンロックできるから取っちゃえ」という、どちらを選んでもストレスのない設計になっているのはこのゲームの長所だと思っています。

長所3:まだまだアプデがある

なんやかんやこれが大きかったりします。Slay the Spireは既に完成された神ゲーとして、これから以後、アプデされることも少ないと予想されるのですが(MODを除く)、このゲーム、まだまだ伸びしろを抱えています。

来年2月下旬頃に新キャラの実装も示唆されていますし、デイリーダンジョンの実装も予定されています。ゲームにおけるライブ感みたいのって楽しくていいですよね。ちなみにシャーラーが持っていた「狂化」(闘志の数値×3のブロックを毎ターンエンドに得る)という才能ですが、使ってて「あ、コレアカンやつや」とか思ってたら、数日後にナーフされていました。


まとめ

個人的には「StSでよくね?」とはならず、Slay the Spireとは異なるプレイ体験ができるいいゲームだと思っています。今後の伸びしろも含め、期待しているゲームの一つです。Steamで¥ 2,570で発売中なので、ちょっと新しいデッキ構築型ローグライクに触れてみたいという方は気分転換にいかがでしょうか。

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