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下書きをしない

こんにちは。
POPコピーライターのナガイユミです。


下書きなしでPOPが書けない

私がPOPをカルチャー教室で習い始めた頃、A4サイズの用紙に文字を書くのは慣れていないから下書きや下書き線なしではPOPが書けなかった。

当時は美しい文字だけでなく、文章が斜めになったり文字が歪んだりするのは美しくないポップと言われたので、文字を書く前の下書き線を引くところから始まった。

鉛筆で下書き線を書いていたのでPOPが完成しても、下書き線を消しゴムで消すときにインクが擦れて汚いPOPになる失態を何度もやってきた。

下書きをしない

店舗専属のPOPライターになってまず1週間はPOP文字の練習からお手本を見ながらPOP作成をやっていた。

そこで先輩から言われたのは…「下書きなしで書いて!」だった。

下書きなしでどうやってPOPを書けばいいのさっ!

下書きをする時間があればPOP1枚書けるだろ…というスピード重視の現場だった。確かにPOPを作成してすぐ売場に貼られるので、ちまちま下書きをしている時間はない。

いきなり本番のPOP作成に入るので「どうしよう」などと悩む暇もない。ひたすらPOPを書きまくる日々…これはこの会社では当たり前の光景だった。

下書きなしでサクサクPOPを書いていく

慣れると楽チン

POP経験者であろうと未経験者であろうと、下書きなしで短時間でPOP制作をするのは苦難のワザ。

しかし不思議なもので無意識に下書きなしでPOPが書けるようになってくる。何がきっかけか覚えていないほど1ヶ月もすれば下書きなしで書けるようになる。

超スパルタだと言われても仕方ないが、実際の作業効率を考えると下書きなしの方がPOP制作は早く枚数もこなせる。そして迷いがないのでPOP文字にも勢いがある。

下書きなしでどうやってレイアウトを考えるのか…いきなり文字を書くのか…いろんな疑問が出てくると思うが、やってみると下書きなしのほうがPOP制作がはかどる。

クライアント様からのご依頼やPOP見本を作成するときは下書きが必要なので、ラフのPOPを大量に作る。その中から選ばれたものを一気に本番(清書)!

こんな適当な感じで大丈夫なのか!?

POP制作は丁寧にするのが基本だが、POPライターはPOPを書くだけが仕事ではない。

ご依頼の中に著作権などにひっかかっていないか、他に分かりやすい表現や色使いのご提案などPOPを書く以外に考える時間を多く取るようにしている。

店舗専属時代は大変だった。
体力面でも精神面も本当に大変だった。
POP依頼が殺到する…そんな夢も連日見た。

きっと下書きをしてからしかPOPが書けないPOPライターのままだったら、今でも時間に追われて余裕がなくバタバタしたPOP制作になっていただろう。

心の余裕はPOP文字だけでなくPOP自体にも現れるし、それを見抜かれる。私にもそれがほんの少しだけ分かるようになってきた。

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最後まで読んでいただいてありがとうございました。
次回をお楽しみに!


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