ニューヨークとイコラブの配信ライブを観た

ここ一週間でオンラインでのライブを2本視聴した。どちらも素晴らしい内容で買って良かったと思える内容だったのでここで紹介したい。

ニューヨーク単独ライブ「Natural」

1つ目はニューヨークの単独ライブ「Natural」だ。これはもともと2020年春に開催を予定されていたもののCOVID-19の影響で開催が延期となっており、ついに先日9月17日になんばグランド花月にて開催された。

お笑いを観るようになってから初めてのニューヨークの単独だったため、私は非常にわくわくしていた。芸人の単独はこれまでにさらば青春の光「四季折々」や空気階段「anna」、オズワルド「あたらしい東京」を視聴したことがあったが、どれも素晴らしい内容だったので、芸人さんの考えているいちばん面白いものを観ることができるのはやはり単独ライブなんだろうということもなんとなく理解していた。ニューヨークはお笑いにハマるきっかけを与えてくれたコンビで、その単独を生では観られないもののオンラインで観られるというのは非常に嬉しいことだった。配信無しの対面のみのライブだったら間違いなくプレミアチケットだったので、配信ライブが一般化したことは本当にありがたいことだった。

新作コント4本、漫才4本、幕間映像含めおよそ1時間半の単独が終了した。今後賞レースで披露されるネタもおそらく含まれていたので詳細な感想を書くことができないのがもどかしいが、個人的な好みではコントは「就活」が好きだった。まずこのコントはキャラが良いのと、最初に思っていたのと真逆の方向に展開していったというのが予想外すぎた。ニューヨークのただばかばかしいネタ好きだなぁと思った。そして漫才はラスト2本が圧巻だった。昨年のM-1ではニューヨークは新しいタイプの時事ネタというように評されていたが、ラスト2本はどちらもその進化系のように感じられた。特に一番最後のネタは是非とも地上波で、できればM-1決勝で披露してもらいたいと強く思った。またコントでも漫才でも嶋佐さんの演技力というか憑依力が上がっているように感じた。この感じがハマればドラマ・映画などでももと活躍の幅が広がりそうだなと感じた。

単独全体としてやはりネタのニューヨークだと強く感じた。最近は売れすぎてめちゃくちゃ忙しいはずなのにこんなに安定感があってさらに進化を感じさせるようなネタを揃えてくるのは流石と思った。数か月前までニューラジオでネタぜんぜん作ってないと言っていたのにヤバすぎる。来週末のKOC決勝も、またM-1も十分に期待できるなと思った。連続優勝とかしてくれないかな、と思えるほどの説得力がある単独だった。これが2000円で観られるのはお得すぎる。明日9月24日12時までチケット購入可能、見逃し配信は同日18時半までとなっているので一人でも多くの方に観て頂きたいと思った。私ももう1回は観ようと思う。


=LOVE 4th ANNIVERSARY PREMIUM CONCERT

2つ目は=LOVE(イコラブ)の4周年記念コンサートだ。9月21日に幕張メッセイベントホールにて昼・夜の二公演が行われ、そのどちらも配信が行われたのだが私は夜公演を視聴した。

私がイコラブを好きになったのは3カ月ほど前のことで、「イコノイ、どーですか?」という番組がきっかけだ。この番組はニューヨークがMCを務めるとのことで見始めたのだが、気付けばしっかりイコラブ、ノイミーともにハマっていた。番組の内容はよくあるアイドルバラエティーだと思うが、こういう文化に触れてこなかった私には非常に新鮮に映った。

そんなスーパー新規オタクの私にとって今回のコンサートは初めてのイコラブのコンサートだった。YouTubeやGYAOなどでコンサート映像の一部が公開されているのはほとんど観たが、一公演まるまる観るのは初めてだった。私が行ったことのあるアイドルのライブはWACK所属のEMPiREだけだったので、同じアイドルといっても系統が全く違う。イコラブのような所謂王道のアイドルがどのようなコンサートをやるのか、非常にわくわくしていた。

(ちなみにEMPiREと=LOVEは2019年と2020年のAYAKARNIVALで共演している。この時期はEMPiREにしっかりハマっていたのでイコラブの名前を知ったのはこの公演のときが初めてだったと思う。このときのライブを観なかったのは今思うと非常にもったいないことだなと思う。今年も開催されて両グループとも出演となれば私的にはアツい展開だ。またこれも余談なのだが11月にEMPiREも今回のイコラブ4周年コンサートと同じ会場、幕張メッセイベントホールにてライブを行う。アイドルとしての系統は全く違う二組だが、切磋琢磨している感があって何だか感慨深い。)

今回の配信はdTVにて行われた。これは個人的な愚痴になってしまうのだが、音楽の配信ライブはプラットフォームが多すぎると常々感じる。このCOVID-19期間で色々なバンドなどの配信ライブを観たが、毎回のように異なるサイトの会員登録やアプリのダウンロードを強いられるのはなんとかしてほしいと思う(その点お笑いはFANYというサイトに統合されたという点で配信を観るには良い環境だと思う)。まぁコロナが流行る前は配信なんてほとんどなかったことを考えると贅沢な悩みなのかもしれない。

コンサートはアンコール含め約2時間半、アンコール含め全23曲が披露された。23⁉内容を振り返るため今セットリストを見返していたのだが23曲もやってくれてたのか、、道理で満足度が高いわけだ。それに本編ではちゃんとした長めMCは1回しかなく、ほとんどぶっ通しの公演だった。体力お化けかよ、、、。

4周年記念ということもあってか、まず豪華なセットと長い花道が目に入った。不思議な世界に入り込むようなovertureから始まり、次々と曲が披露されていくがやはり感じられるのはイコラブの持つ多面性だろう。信じられないほどに曲の振り幅が広い上に、それらの曲に合ったパフォーマンスをできる表現力があるため長めのコンサートでも飽きることなく観ることができる。現在の日本のアイドルの売れるための戦略としては、1つの曲調に絞ってその分野を極めていくというのが多いような気がしている。例えば王道アイドルソング系やパンク系、EDM系、K-POP系など、最初からグループとしての方向性を絞ることで、それ系のアイドルとしてわかりやすく認知されやすいといった利点があるだろう。しかしイコラブはその全く逆で、あえて曲調を絞らずシングル表題曲でも様々なジャンルの曲を出す。もちろんそうすることで多方面の音楽好きの人々の目に止まりやすくはなるだろうが、この方法を気軽にやろうとすると、そのグループがどんなグループなのか聞かれたときに一言で答えられなくなってしまうといった弱点もある。しかしイコラブはその各ジャンルの曲を高クオリティーで毎回仕上げてくることで、「オールラウンダー」としてグループとしての特色を成立させている。この点はプロデュースを務める指原莉乃氏の手腕に脱帽する。

1曲ずつ感想を書いても長くなってしまうので、特に印象に残った数曲を挙げさせていただきたいと思う。まずは「CAMEO」だ。この曲は私がイコラブ沼に落ちる決め手になったような曲で、「かっこいい+かわいい+怖い」が上手いバランスで組み合わさった名曲だと思う。今回の公演ではバックダンサーや炎を使った演出でさらに曲の世界観が強く表現されていた。サビの「らびん らびん らびん Lovin'you くら くら Crush on me」という詞がたまらなく好きなのだが、ライブの生歌でやられるとぞわぞわする狂気的な雰囲気が癖になって何回も観てしまう。また「僕らの制服クリスマス」も印象的だった。この曲はマフラーを使う振り付けが本当に可愛くて好き。サビの「完璧ではないけど」のところで、右手でマフラーをくるくる回す振り付けがあるのだが、こんなにシンプルなのに可愛さでぐっと引き込まれるこの振りを考えた人は天才だと思う。この曲はセンターステージで披露され、最終サビで花道を通ってメインステージに移動するという演出だったのだが、メインステージに向かってメンバー全員が走っていく中、センターの髙松瞳さんだけが振り返ってカメラ目線で「繋いだ掌から 好きがあふれる」のソロパートを歌うところがヤバかった。ちょっと語彙力が足りないのでここの表現が難しいのだが、このパートの彼女の笑顔は本当に良くて、「あぁこの子はセンターなんだ」と自然と思わせる説得力のあるパフォーマンスだった。またそれに続く「大人になって 今日この日を 僕は思い出すだろう」という詞。これは曲全体で見ると君とクリスマスを過ごした僕の心情表現に他ならないのだが、このパートだけピンポイントで4周年という記念日を迎えた=LOVEそのものにあてはめることができるようにも感じられ、この曲が単なるクリスマスソングではないというようにも考えられた(深読みか見当外れかもしれないが、、、)。コンサート後半に披露された「Oh! Darling」も良かった。この曲も花道を使ったパフォーマンスで、マフラータオルくるくる回す振り付けが楽しい曲だ。コンサート全体を通じてメンバーそれぞれがファンサービスをしっかりしているといった印象があって、この曲は特にファンと一緒に楽しむといった雰囲気が強く、ファンサしているメンバーの可愛い場面をたくさん観ることができて楽しかった。曲によってちゃんとファンサする曲としっかりパフォーマンスする曲が分けられているのも中途半端になっていなくて良かったと思った。実際現場に行けばもっと楽しいんだろうな、、。

コンサート全体を通して、本当に楽しい配信ライブだった。今回あまり詳しくは書けなかったが背景映像や舞台セット、「cinema」の演出など、メンバー全員がキラキラ輝いて会場全体が楽しめるような工夫がなされていて、4周年記念という多幸空間が作られていた。まだ現場に行く勇気は出ないが今後機会があれば応募してみたいと思った。また欲張りかもしれないが現在1stツアー中のノイミーも配信やってくれないかな、、という気持ちが強まった。本ライブは9月28日20:59まで購入可能で、同日いっぱいまでアーカイブの視聴が可能なのでまだ何回も観返したいと思う。


まとめ-お笑いオタもドルオタもいっしょ

ニューヨークとイコラブの配信ライブを観た。記事を見返すとイコラブの方が圧倒的に長くなってしまったが正直熱量としては半々くらいだ。「イコノイ。どーですか?」をきっかけにニューヨークからイコラブを好きになって両方の配信ライブを観るという、うまい具合に罠にかかったような沼落ちに仕方をしてしまった私だが、今ではきっかけをくれてありがとうといった気持である。(本当に番組が次で最終回なのが悲しい。。)

私が思うにお笑いオタクとアイドルオタクの親和性はかなり高いと思う。まぁどちらも結局のところはオタクなので、ハマる対象の違いだけみたいなところがあると思う。私のように「イコノイ、どーですか?」でイコラブ・ノイミーを知ったニューヨーカーや、逆にニューヨークを知ったイコラブ・ノイミーのファンの方々が、一人でも多く互いの配信ライブを観て楽しんでくれたらいいなと思った。

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