「具体と抽象の往復」は手段。捉えるべきは、その真ん中。
こんにちは。
「具体と抽象」というこちらの本、ご存知でしょうか。
僕が内定者だった7年前、「入社前にこの本は読んどけリスト」みたいなのがあって、あれやこれやと読んだ中の一冊でした。
とても学びのある本で、今でも若手の子にオススメすることがあります。
社内でも多くの人が読んでおり、「具体と抽象の往復」というキーワードは何度も耳にするのですが、
「具体と抽象の往復」って手段であって、目的じゃないよね。
正しくは、「具体と抽象の真ん中」の設定の仕方に、成果を生み出すレバーがあって、それを模索するために「具体と抽象の往復」が必要なんだよね。
という、考えになっています。
今日はそれについて、整理してみたいなと思います。
「カルボナーラとか」食べたい妻
さて、あなたには、フルリモートの妻がいます。
あなたは会社から帰る途中で、妻にLINEを送ります。
スーパーに寄ると、閉店間際だからかお目当てのカルボナーラがありません。そこで、横にあったミートソースを買って、お家に帰りました。
なんかありそうな話ですよね。
何が起こったのでしょうか。
図解:「カルボナーラとか」食べたい妻
あなたは、カルボナーラを買いに行きました。しかし売っていなかったため、「横のミートソースでいいか」と思ってそれを手に取りました。
これは「パスタ」という括りで、ミートソースを、妻の言う「カルボナーラとか」に入れたことになります。
つまり、あなたの考える「カルボナーラとか」は、「パスタ」という抽象度で括られたもの、ということになります。
一方で妻は、クリーミーなものが食べたかったようです。たぶん、お昼にさっぱりしたものを食べたんでしょうね。
つまり、妻の考える「カルボナーラとか」は、「クリーミー」という抽象度で括られたものになります。
というわけで、あなたの考える「カルボナーラとか」と、妻の考える「カルボナーラとか」の不一致が、今回の問題を引き起こしていたわけですね。
ちなみに、よく見ると「麺類」というカテゴリに、どちらもいます。つまり、この抽象度では一致していたようです。
でも、また別の日に尋ねると「クラムチャウダー」が答えになるかもしれませんね。
「具体と抽象の真ん中」を捉えられるか
さて、結局、あなたはどこで間違ってしまったのでしょうか?
それは、「カルボナーラとか」の抽象化の仕方でした。
ここを「パスタ」ではなく「クリーミー」としていれば、妻も大喜びしたはずです。
これは、下の図で言うところの、「具体と抽象の真ん中」です。
では、どうしたら「具体と抽象の真ん中」を捉えられるのでしょうか?
僕の観察している限り、2つのパターンがあるようです。
1. 具体からちょっとずつ抽象に登って、真ん中にたどり着く
一つ目は、具体からちょっとずつ抽象に登っていくパターンです。
なんとなくですが技術職の方に多いイメージで、僕もこれに当てはまります。
先程の例でいうと、妻に色々と質問をすることで、少し抽象度の高いところから食べたいものを探っていきます。
2. 具体をたくさんみて、真ん中を察する
もう一つのパターンは、具体をたくさん示して様子をみる・輪郭をつかむ人です。
これはなんとなくですが、営業職に多い印象です。
先程の例でいうと、具体的な料理名をたくさん出して、その結果からどういうものが好みかを類推します。
「具体と抽象の真ん中」を捉えられればどっちでもいい
さて、「具体と抽象の真ん中」を捉える方法について、2つのパターンをお伝えしました。
この2パターンは、どっちが良い悪いというものじゃなく、メリデメがあります。ちょっと、1と2のパターンをそれぞれ整理してみました。
結局は早く真ん中にたどり着けばいいので、お好みの方を選べばいいのだと思います。
おわりに
今回は、具体と抽象の真ん中が大事だよ〜ということを整理してみました。
自分がどっちタイプかを理解するだけでも、仕事に役立つなーと思います。
また、一緒に仕事をするメンバーや上司のタイプを理解すると、相手にあった立ち回り方ができるようになって、滑らかに仕事が進むかもしれませんね!
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