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RTA in Japan Winter 2021 風来のシレン5plus解説&ボランティアスタッフ参加振り返り

 RTA in Japan Winter 2021 、楽しかったですね!

イベントのたびに個人的に恒例になってきた振り返り記事ですが、今回も貴重な体験を得られましたので備忘録も兼ねて共有させてもらいたいと思います。

内容的には解説参加した作品に関して準備したことと所感がメインで、ボランティアスタッフとしてお手伝いしたことについても少しお話します。

関連リンク

イベントスケジュール

アーカイブ動画
※Twitchの方がリアルタイムのチャットも楽しめるのでオススメです。

前回の技術ボランティアレポート

技術担当ボランティアとして行ったこと

仕事内容としてはSummerと同じく、今回も「プロデューサー」の役割を任せてもらいました。

仕組みなどについても前回とほぼ同内容で、個人的に気をつけたことも同様で問題なく対応できたので、詳細が気になる方は上記前回レポート記事と、以下のアジーンさんの記事をご覧頂ければと思います。

イベント開始日は12/26でしたが、担当したシフトは28日、29日、31日の3日間で、担当時間はいずれも3~4時間ほどでした。30日は特に見たい作品が集中していたのでその日だけはシフト除外希望を出していて、その意向を組んでもらっていて助かりました。

Summerの体制がとても安定していてWinterでも大部分は同じようにすればよかったので、経験済みの自分にとっては落ち着いて事に当たれたかなと思います。

ボランティア業務についての振り返りはこの程度にして、この記事では解説参加した風来のシレン5plusのために準備したことが本題になります。

コマーシャル

ーーーコマーシャル開始ーーー

2020年から年1回のペースで「不思議のダンジョンRTAフェス」というRTAイベントを主催しています。

不思議のダンジョンRTAフェス(略称:不思議RTAフェス)は、「不思議のダンジョンシリーズ」及び「その他のローグライクゲーム」をテーマにしたRTAマラソンイベントです。

次回イベントの第3回不思議RTAフェスは、2/11~13までの3日間開催で走者応募締め切りが1/10までとなっています。

また、ボランティアスタッフとして協力頂ける方も募集していますので、ご興味のある方は応募フォームをご覧ください。

第3回不思議RTAフェス ボランティア応募用フォーム
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdSrfoGF2S5xXkfvawZ96dckkWQFW0h9VuRNg7Y454hN_hWYg/viewform

■不思議RTAフェス 関連リンク
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Discordどなたでも入室自由ですのでお気軽にどうぞ!

ーーーコマーシャル終了ーーー

解説参加の経緯

不思議のダンジョンのRTAイベントを主催していることもあり、シレン5plusの採用はとても嬉しかったです。やっぱりRTA in Japanという大舞台で推しジャンルがお披露目されることは最大の喜びです。

「楽しみだな~でもローグライクの4人並走は超忙しいから解説する人は大変だろうな、誰がやるんだろう」と思っていました。

走者のお ん!さんから連絡が来たのは11/13の夜でした。

タイミング的には上の通り、ゲームスケジュールが公式発表された日になります。

「あ、俺か~~…」ってなりました。大変な仕事であることは予めよく理解できているので、あとは自分がどう思うかどうかでしたが、少し考えてやりたい気持ちの方が圧倒的に勝っていたので依頼を受けさせてもらうことにしました。

難しい課題ではあるものの、こうすればどうにかなるんじゃないかという案はいくつか浮かんでいたので、それが出来れば見せられる形になると思っていました。何よりRTA in Japanで不思議のダンジョンの楽しさをアピールできる滅多にないチャンスです。どうあってもやらないという選択肢はなかったと思います。

とりあえず走る

お ん!さんからすぐにチャートを用意してもらえたので、それを見つつまず走ってみました。シレン5はVita版のときに多少遊んでいて、Steam版も購入済みだったので予備知識はある程度持っています。

今回走られるストーリーRTAも第2回不思議RTAフェスで走られているのを見ていて全体的な流れも理解しているので、チャートを見るだけですぐ完走できました。

そこからしばらく走り続けて、自分の中でRTA経験値がある程度得られたところで次のフェーズに切り替えました。

解説台本作成

台本方針

RTAの内容についてはある程度理解できたので、台本作成作業に進みました。自分の場合は台本作成は必須と考えていました。

アドリブで流暢に喋れるタイプではないし、ただでさえ情報量が多いゲームなので、各システムを分かりやすく説明しようと思ったら事前に文章を推敲しておかなければまず伝わりません。

今回作成した台本はこちらになります。本番でもこのページを見ながら解説していました。

この形式を見てピンときた人がいるかもしれないですが、解説台本のスタイルは今回のRTAinJapanでも素晴らしい解説を披露していたすないぬさんが朧村正の解説をされたときに使用していたものを拝借させてもらいました。

制作途中の旧バージョンシートも残してあるので、試行錯誤した形跡はそこからも見られます。結局台本の修正は本番当日ギリギリまで行っていました。

台本作成する上でまず考えたのは、誰をターゲットにして説明を行うか、という部分です。何かの解説をするときに大事なのは、受け手の予備知識がどの程度あるかを把握しておくことなので、それによって初歩的な部分から始めるか、ディープな解説を重視するか、方針が変わると思います。

RTA in Japanの場合はそのゲームを知らない人も多いはずですが、一方でそのゲーム目当てに見に来る人というのも一定数存在します。かなり欲張りなことを言うようですが、自分はそのどちらの層の人にも楽しんでもらえるバランスで解説内容を考えることにしました。

具体的には、ゲームシステムの説明は初見の人にもそのまま伝わる粒度になっていて順を追って説明できていること、作品に関する知識がある人に対してはRTAテクニックの要点をしっかり説明できていること、この2点を満たしているかどうか考えるということです。

・台本作成の際の注意点

実際に台本の文を書いているときに気をつけていたことは、「(自分が聞いて)理解しやすい日本語になっていること」「自分が読みやすい文になっていること」の2つです。

台本を読んで解説する場合は特に後者が重要になると思うので、書いた文を発声して確認し、うまく読めるまで練習したり必要に応じて別の表現に言い換えたりという修正を繰り返しました。

国語の音読は子供の頃から得意な方だったのでその点の不安はなかったんですが、それでも発声しにくい文章というのは存在します。でもそれをそのまま無理に読もうとするよりは、もっと読みやすい文に変えた方がずっと楽だし本番の自分自身を助けることになります。

結果的にはそのおかげもあって、本番で台本を読み間違えて止まったり言い直した回数はかなり少なく抑えられたと思います。

解説台本がざっくり出来上がったところで次の段階の実況練習に入りました。

実況・解説練習

ここからは台本を使用しながら実際のRTA動画を見つつエア実況・解説練習を繰り返しました。走者の皆さんがたくさん練習配信をしてくれていたので、そのアーカイブを再生しながら完走まで1人で喋っていました。

やってみて気づいたことは多く、台本作成フェーズで書いたような表現部分の粗以外にも、解説したい内容の尺がそもそも合わなくて置いていかれてしまう、逆に尺が足りずに何を喋ればいいか困ってしまう、アドリブ部分が全然うまく喋れない、など課題が山積しました。

さらに何回かはエア実況する模様を録画してYoutubeの自チャンネルにアップロードして、自分で聞いて確認も行っていました。

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自分の声を何度も聞くのはかなりの苦行ではありましたが、これも得られるものは多かったです。早口すぎて何言ってるか分からない、声質や抑揚・間の取り方をもっとこうしよう、聞いてみるとこの説明はいまいちなのでカットしよう、とか改善点をいくらでも見つけられました。

この辺りの作業はなかなか先が見えず本当にうまくやれるだろうかと不安が募るときもあったんですが、このままではだめだと自分に発破をかけられてさらに練習にも身が入ったので、自分の今の状況を客観視することは本当に大事だと思いました。

喋る練習

先にもお話したように自分は喋るのが苦手と自己認識してます。それでも苦手なら苦手なりにイベント本番当日までに形にしなければなりません。

そこで設定した目標は、「これくらいなら聞いてられるからそのまま流しておくか」と見る人に思ってもらえる喋り方にすることでした。目標が低すぎると思われそうですけど、その最低限に到達するのも大変なレベルでした。

前々から喋る技術を上げたいと思っていたので、以前から取り組んでいたことも含めて以下のことを本番まで行っていました。

・外郎売

昨年6月頃、一部RTA走者の間で「外郎売RTA」が流行しました。最初に始めたのはSteamカードマンとしてもおなじみの墨酢さんだったと思います。

これは自分のためになりそうと思い、すぐ始めてみました。1ヶ月ほど続けて流暢に言えるようになってきただけではなく、そのうち完全暗唱もできるようになったので、それからは暇な時間ができたら唐突に呟きながらどこでも練習可能になりました。(人がいる場所でやってたら完全にやばい人でしかない)

・機材の準備

喋る練習というとちょっと違う気はしますが、マイク音質を良くするためにマイク周りの機材を更新していました。

ノイズやブレス音など、聞く人が不快に感じる音が混じっているとそれだけで視聴中止を判断される材料になりかねません。お金をかけるだけで最低限の音質を確保できるのは楽なので環境を整えることにしました。

それまではヘッドセットを使っていて長時間喋っていると身体的な疲労を感じることも多かったんですが、スタンドマイクに変えてからはそれもなくなったのでそういう面でも今の環境にして良かったと思っています。

・シレン5攻略wikiの音読

ゲームの専門用語は発声し慣れてない用語が多いので、いざ発声しようとすると綺麗に言えなかったりします。また、モンスターやアイテムの正確な名称もパッと出てこないこともよくあります。

それはつまり脳へのインプット量と、インプットした知識を声として発生するアウトプット量、どちらも不足していることが原因だと思うので、そのための練習として攻略wikiのアイテム名、モンスター名などの専門用語の音読練習もしました。

特にアイテムは効果に関する説明もスムーズにできる必要があるので、説明文もセットで読むようにしました。

すごく地味なところですがこれもやっておいて良かったと思います。

実況する練習

一般的なスポーツ中継では実況アナウンサーと解説者の2人で役割を分担しているケースが多いですが、RTAの解説、特に走者はプレイ中ほとんど喋らず解説者のみが喋るケースでは、スポーツ中継での実況・解説の役割を両方担う必要があると思っています。

ここでの役割としての解説の定義は、過去・現在・未来に関わらず事実に関する説明をすることで、実況の定義は現在の状況を正確に伝えること、このように分けて考えられると思います。

このうち、解説については台本化することで喋る内容を先に準備することができます。しかし実況はそのときの状況によって話す内容が変化するので、これは専用の練習が必要になると気づきました。

そのあとに各走者の配信やアーカイブを見るときに、たまにエア実況を行ってみたんですが、やっぱりアドリブではスムーズにうまく喋れるほど器用ではないことにも改めて気付かされました。

ならば実況っぽいことも台本化してしまえばいい、ということで本番中に発生する可能性が高い状況(誰かが泥棒をしたり、重要アイテムを拾ったり、特定のモンスターと戦闘したりしたときなど)も全て台本に書くことにしました。

これならその状況が発生したら該当項目を探して喋るだけで済むので、アドリブで喋る内容をひねり出す必要がなくなります。実際に当日の配信をご覧になった方は、台本を見たらほとんどその内容を喋ってたんだなと気づいてもらえると思います。

口語で喋ることも全て台本化する発想はSummerで桃鉄を走ったasutoroさんのアイデアから学ばせてもらいました。

リハーサル

個人練習を繰り返しつつ、本番想定の練習を行う必要もあるので4名の走者の皆さんと相談してリハーサルをすることにしました。場所はRTA Racingをお借りして12/19に行っています。

走者の皆さんは全体的な流れなど事前に確認できて良かったと仰っていました。解説の自分としてもここで始めてリアルタイム4画面解説を体験できて、やはり重要な問題が残っているということを再確認できました。

1人で4画面を完全に状況把握するのは無理

とても当たり前で解説依頼を受ける前から分かっていたことですが、やっぱり解説者1人で4人の走者の状況を勘違いすることなく完璧に把握するのは無理です。

特にシレン5plusのストーリーRTAの場合は、序盤~中盤の攻略順が順不同になっている3つの塔のところで、誰がどこまでクリアしているか把握するのが非常に難しくなっています。

本番中に一度状況把握を誤ってしまうと、その後自分の脳内で情報修正するまでに時間がかかってしまいますし、その間ずっと混乱したまま解説すべきことを伝えられなくなってしまうので、聞いている側としても何も分からないままただ時間が過ぎている、という最悪な状態に陥ります。

さらに各走者が重要アイテムを拾っているか、重要事項を達成しているか、などの細かいチェックポイントを記録するのも大変だし、それを正確に記憶しておくのも同じく難しいです。

ではどうするか、ということでこれも当初から考えていたプランを実行に移すことにしました。

解説サポーターの募集

1人で無理なら別の人にサポートをお願いするしかない!、ということでRTAレースの状況把握を手伝って頂ける方を募集することにしました。

たくさん拡散して頂いたのでこのツイートをご覧になった方もいると思います。その節はご協力頂き本当にありがとうございました。

先の問題に対しての解決案はいくつか挙げられると思いますが、今回のケースでは僕はこうするのがベストだと判断しました。

もちろん他にも対策は考えましたが、たとえば

・もう1人の解説者をつけてダブル解説体制にする

これが一番無難な案に思えますが、単純に目を2つ増やすだけだとあまり根本的な解決にはなりません。一方は喋る役、もう一方は状況把握に徹する役割分担が必要で、それなら状況把握役が必ずしも喋る必要はないからです。

さらに言えば、2人で息の合った掛け合いやトークを見世物として仕上げるのは相当難しく準備が必要なものだと思います。役割分担がうまくできていないとお互いに遠慮しあって伝えたいことを伝えきれない、となりかねないと思いますし、少なくとも自分にとっては急にやれと言われても出来ないなと感じます。

状況把握担当が1人だけではやはり4画面を網羅するのは難しいので、最低でも2名以上の人員が必要でした。

解説サポート担当者決定

最終的にSASさんガジェさんのお二人に手伝って頂けることになりました。2人とも事前打ち合わせから当日のチェック作業まで非常に献身的にサポートして頂いて本当に助かりました。

当日使っていたチェックシートはこちらになります。

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解説の自分はこのシートを横目に見て、正確な情報を頼りに戸惑うことなく解説に集中することができました。

この手法自体は他の解説者の方も採用を考えていたり、実際に使われたりしているそうなので、もし同じ問題にぶつかりそうな場合は使えるかもしれません。

本番当日

ざっくりですがここまで準備を整えて本番当日を迎えました。さすがに緊張はしましたがやるべき準備はしたという自信はあったので、始まってしまえばどんどん落ち着いていったと思います。

アーカイブ動画はこちらです。

ESTについて

台本の段階から意識していたこととして、時間配分をかなりシビアに考えていました。ESTが1時間なので、目標としてはアーカイブになったときの時間を1時間±3分と設定し、そこに収めるつもりでいました。結果的には1:02:12になったので、まずまずかと思います。

元々ESTの設定がかなりきつくて、できればあと3~5分は余裕が欲しいと思っていましたが自分が解説依頼を受けたときには既にスケジュールは決まっていたので、後から変更をお願いするのも言いづらい状況ということもあり1時間でなんとかすることにしました。

対策としては台本にもある通り、前説を極力短くして、RTAをできるだけ早く走ってもらい、余った時間で可能な限り感想会と締めを行う、というプランを実践することです。

前説について

個人的な好みとしては前説は短ければ短いほど良いと思っています。言葉だけであれこれ言うよりも実際にゲームプレイを見せながら説明した方が効果的ですし、聞く側としても長い前置きは退屈に感じるものだと思います。

長くても3分がリミットとして、前説は短めに収まるように構成しました。今回は4人並走ということで、前説で走者の意気込みを直接聞くことはしなかったのも前説時間短縮のために気をつけたことです。

1人ずつ話を聞いていくだけでかなり時間が経ってしまうものなので、前説を短くしたい方針なのにそういうことをしていたら目標時間に収まるはずがありません。

あくまで前説は見に来た視聴者の方の興味を引くための情報のみに絞ることにして、本番でも3分以内にカウントダウンをスタートすることに成功しました。

救助RTAについて

実はこのアイデアが出たのは本番のかなり直前で、台本にも含まれている走者向けの「救助を受ける手順」も本番当日に作ったくらいでした。このアイデアが出るまでは各自で続行不可能になったらリタイアするか、バックアップデータから再開するかを決めてもらっていたのですが、結果的に一番良い案に落ち着いたのかなと思います。

直前で救助依頼に関するお知らせが告知されてからTwitchチャットでも非常に盛り上がっていましたし、ポジティブな反応も多くて自分も救助待機しよう、と書いてくれている人もいてとても頼もしかったです。

本番では実際に活用はされませんでしたが、この保険があることで走者の皆さんも強気に走れてあの大接戦、好タイムに繋がったのだと思います。お礼を言うのが遅くなりましたが改めて救助待機して頂いた皆様、ありがとうございました。

本番中

レース開始してからはほぼ練習通り出来たかなと思います。後からアーカイブを見るともっとうまくはっきり喋れてたらな~と感じるところはあるんですが、聞き苦しくて離脱するというレベルまでにはなっていなかったと思うので最低限はこなせたと思います。

仕込んだネタへの反応も上々で、楽しんでくれたことが反応からも伺えてホッとしました。他のRTAと比べたらネタの量は控えめに感じられたと思いますが、面白さは不思議のダンジョンというゲームが提供してくれると思っているので、解説者はあくまでゲームの解説に徹しつつ、真面目すぎて退屈と感じさせない程度にほどほどにネタを混ぜ込んでいく、というバランスを考慮しました。

台本には細かく記載していないですが、解説事項についてもこの説明はここで必ずやる、これは時間が前後してもあとで入れる、時間が余ったらこれは入れる、とシステマチックに組んでおきました。

解説内容の取捨選択も悩んだだけあってうまくまとまったと思うので、これは言っておきたかったなという反省はあまりなかったです。

本番中の視点

本番中に見ていたものは、以下の通りです。

・解説台本(スプレッドシート)を映したディスプレイ1面
・RiJから提供される解説者用モニターを映したディスプレイ1面
・チェックリストのシートを左半分、Twitchチャットを右半分に映したディスプレイ1面
・チェックリストを映したiPad1台(↑がうまく映らない場合の保険)
・Twitch配信を表示したスマホ1台

実際の環境の写真はこちらです。

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本番中に最もよく見ていたのは解説台本と解説者用モニターを映した正面ディスプレイ2台で、合間に右側に配置したチェックシートとチャットを確認するという感じです。

台本をよく見ているということはプレイ中の画面から目を切るということになりますが、これは今回の場合あまり問題になりません。元々4画面解説は集中して見ることができるのは1画面のみで、その間は他の画面の情報を得られないことになります。

つまり、目を切っていても再びどこかの画面を確認するときに瞬間的に状況を把握する力がそもそも求められているということになります。

一見難しそうに見えますが、自分の場合は元々ローグライクRTAを嗜んでいることもあって、そういう能力には長けていると思っています。ローグライクRTAは自分でプレイしているときも、今の状況を正確に把握する力と、そこから打てる手を考える力、さらにその後様々な手を打ったときにどうなるかという短期的な未来予測をする力も重要になります。

他の人の配信を見ているときも、「途中から見始めたけど今はこういう状況かな」とか、「この後こうしたらいいんじゃないかなー」とか考える癖もついています。

最初は4画面を見るのはどうすればいいんだろうと悩みましたが、今まで出来てたことをやればいいと気づいてからは楽に見られるようになった気がします。

その他細かいこと

リハーサルをしたときに気づいていたことでしたが、完走後の感想を走者の皆さんに伺うときの受け答えが拙すぎて全然うまく喋れていませんでした。いわゆるMCのような技術が足りていなかったので、どういう受け答えをするべきかのイメトレやパターンを準備して臨んでいました。

先にお話したESTについても、画面切り替え後からストップウォッチで時間を計測しておいて、感想会に入っているときに手元の時計で58分くらいになったら締めに入るという注意だけはしていました。

RTA走者は普段の配信でも完走後に一息つくものですし、さらに大イベントの本番完走後ともなればもっと気が抜けるものなので、残り時間の意識を忘れがちだと思います。

Summerのときの振り返り記事にも書いた通り、イベント中は完走後に待機画面に切り替わるまで気を抜いてはいけない、という意識を持って、解説を担当する自分がうまくコントロールするつもりでいましたが、なんとか無事完遂できました。

解説参加を終えて

目標は「自分が思う、そして自分ができるRTAinJapanでの理想の解説をする」ことだったので、それはある程度達成できたと思っています。

もう1つの目標は「見てくれた人に不思議のダンジョンというゲームの面白さを伝える」ことで、これも走者の皆さんが素晴らしいレースを演出してくれたことで叶ったと思います。

解説依頼を受けるときにも強く信じていたことですが、喋りに自信がなくてもしっかりやるべき準備をして本番に臨めば、自分なら面白さを伝えられると思っていました。

それだけのめり込んできたゲームだし、蓄積してきた経験があったからこそやれると思えたので、他のジャンルだと同じようにうまくやれたかは微妙かもしれません。

なんにせよ今回の解説のチャンスをくれて準備にも全面的に協力して頂いた走者の皆さん、解説サポートを担当して頂いたSASさんとガジェさん、リハーサルの場を提供してくれたRTA Racing、解説準備のヒントを与えてくれた先人の皆さん、RTA in Japan運営及びスタッフの皆さん、そして配信を見てくれた視聴者の皆さん、全てに感謝します。

おかげで本当に貴重で素晴らしい体験をさせてもらいました。個人の力としては大したことがなくても、必要な準備を予測して積み重ねていけば一定の解説には仕上がるということは実践できたのかなと思います。

今回のRTA in Japanも素晴らしい解説を披露された方がたくさんいて圧倒されるばかりでしたが、自分のような凡人からスタートしたアプローチという面でこの記事が参考になりましたら幸いです。

コマーシャル2

ーーーコマーシャル開始ーーー

イベント中にもお話したように、風来のシレン5plusは現在30%オフセール中となっています!

セール期間はSteam版は1/6まで、Switch版は1/10までです。

是非購入してもらって、ストーリーRTAにも挑戦してくれる人が増えてくれると嬉しいです!

ーーーコマーシャル終了ーーー

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