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動画生成AIの新時代到来!求められるのは「編集」という魔法

「AIが作った動画にAIが作った音楽…って、それって高級レストランでレトルト食品食べてるみたいじゃね? 見た目は完璧でも、なんか違うんだよなぁ。」

反AI派の人たちからそんな声が聞こえる日も近そうです。

誰でも「映像作家」になれる時代へ

SORA,Gen-3,Luma,Kling…SNS上では、わずか5秒間でありながら、想像をはるかに超えるクオリティの動画が次々と生まれています。多くの人々が、最高の動画を生み出す「魔法の呪文」=プロンプトを求めて、日夜研究に励んでいるのも納得です。

あぶらかだぶら

動画生成AIの「現在」と「未来」

しかし現状、多くの動画生成AIでは、カメラワークはプロンプトではなく、選択肢から選ぶ方式が主流です。ズームイン/アウト、パンアップ/ダウンといった基本操作に加え、モーションの大きさなどをパラメータで調整できるものも増えてきました。

未来がどうなるのかを断言することはできませんが、これまでの流れを考えると、少なくとも現時点では、プロンプトですべてを事細かに制御することに奔走する必要はないと言えるでしょう。

人間にしかできない唯一のこと

近年、ChatGPTなどのLLM(大規模言語モデル)の登場により、魅力的な脚本、それも映画のワンシーンを切り取ったような印象的なシーンさえも、AIが人間の代わりに作り出すことができるようになりました。

しかし、どんなにAIが進化し、脚本を自動生成できるようになったとしても、決して人間の代わりになることができない領域があります。
それが「編集」です。

AIがどんなに進歩しようと、現状は人間の手と感性で編集が必要で、動画に命を吹き込むわけです。動画の魅力は、単なる美しい映像のツギハギではありません。複数のシーンを意図的に繋ぎ合わせ、ストーリーを紡ぎ出し、音楽や効果音で感情を揺さぶる――。まるで魔法のように、動画に命を吹き込む「編集」というプロセスこそが、AI時代においても重要性を増しているように思います。

「おい、見たか? あの完璧なまでに退屈な動画に、これまた完璧なまでに感動ゼロの音楽がついたらしいぜ! さすがAI、人間の感性の死角を突く才能はピカイチだな!」by Gemini

「映像表現」: 魔法の杖を手に入れろ!

では、具体的にどのように編集すれば、より魅力的な動画を生み出せるのでしょうか?

その鍵を握るのが、「映像表現」と呼ばれる要素たちです。

例えば、シーンとシーンの間に自然な流れを生み出す「トランジション」。映像に躍動感やインパクトを与える「エフェクト」。そして、感情を揺さぶり、物語をより深く印象付ける「サウンドエフェクト」など…。

これら表現を効果的に使いこなすことで、動画は単なる映像の羅列を超え、見る人の心を揺さぶる「作品」へと昇華するのです。

Pikaの公式ビデオではカメラアングルや表情への繋ぎによって神秘的な映像に仕上がっています。同じ素材でも表現力に差が出るのが編集といえます。

上記の動画は全てPikaで作られていますが、あらゆる技術が詰まっています。そして下記では一転、シンプルな編集ながら最後まで見てしまう魅力的なビデオです。

AI時代の"美味しい料理"を作るために

誰でも映像作家になれる時代。それは、裏を返せば誰にも見られない時代とも言えます。動画生成AIが進化した未来、無数のコンテンツが溢れかえり、人の目に触れることすら難しい「総発信者時代」。まるで、広大な砂漠に咲いた名もなき花のように。

そんな時代を生き抜くには、"美味しい料理"を作る必要があるのではないでしょうか。冷凍食品を使ったっていい、手の込んだ手作り料理だっていい。大切なのは、その動画が感情をゆさぶること。”AIすごい”意外の味がついていること。

AIの波に呑み込まれないように、熱意と個性が詰まった"美味しい料理"で、世界を満たしましょう。

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