見出し画像

市川猿之助さん③


市川猿之助さんの報道合戦が過熱している。

FLASHが「睡眠薬はハルシオン」だとか「父親の遺書もあった」とか報じ、負けじと現代ビジネスが「スキャンダルをリークしたのは澤瀉屋を破門された人か」などと報じた。このあたりの報道は信憑性が薄く、ロクに裏取りもしてない飛ばし記事にあーだこーだ言っても意味はない。

ハルシオンはベンゾジアゼピン系の睡眠薬(分類は向精神薬)だけど、100万錠飲んでも死ねない。薬の殻もないのに3日やそこらでハルシオンと断定できたのも不自然で、内部の人間がリークした疑いがある。これを裏取りもせず、何の根拠もなく死因だと断定するような報道をする神経を疑う。

きっかけとなったスキャンダルを報道したのは『女性セブン』だったが、こちらも信用できない媒体の筆頭であり、裏取りしてるのかも怪しい。僕はマヤさんと海老蔵さんの件で女性セブンの信憑性を確かめたけど、それはそれはデタラメな記事が多かった。


もし事実が含まれていたとしてもこの程度のスキャンダルなら、「事実無根だ」と突っぱねれば良かった。多士済々の一族にはもっと醜聞に塗れた人もいる。「きっと過熱報道や自己欺瞞に耐えられない」と苦悩したであろう、猿之助さんの生真面目な性格が伺える。

そもそも猿之助さんが率いる澤瀉屋は、1874年に『勧進帳』を無断で演じて破門され、1890年に許されているという経緯がある。パワハラセクハラは酷いスキャンダルではあるが、歴史を振り返れば名跡を潰すほどのことか?と思わずにはいられない。

スキャンダルが公になると同時に心中を画策してるから、週刊誌報道がきっかけになったのは間違いない。しかし、一家心中に至った本当の理由は別にある。

コロナ禍以降、猿之助さんはたくさんのテレビや映画に出演している。金を稼ぐためだ。

メディア発言の揚げ足をとられたり、「猿之助よ、お前が詫びろ」とか上手いこと言われるのが嫌だったのかも


コロナ禍で公演を中止せざるを得ず、加えて松竹が歌舞伎役者への報酬を引き下げた。末端まで含めれば300人を超える大所帯を支えなければならないが、舞台以外で稼げる人間は猿之助さんしかいない。

そうでなくとも分不相応な借金があり、スキャンダルによって莫大な違約金まで発生する。一家心中に至った本当の理由は、金銭的な事情だろうと容易に想像できる。

両親は後期高齢者。父親が要介護で母親は疲弊しており、未来を託せる子供もいない。全ての重責が猿之助さん独りの肩にのしかかっていた。閉鎖的な世界のトップの苦悩を理解できるのはひと握りの人間しかおらず、一般人には到底理解できない。プライドが高く誰にも相談できない性格では、心中を図っても無理はない。

そういう状況があってもなお思う。
なんと無責任な一族か。

「死んでお詫びしたい」ではなく、「死んで生まれ変わろう」と一家心中したという。

ここから先は

924字 / 1画像

¥ 100

記事の投稿はある人物との裁判費用のためでもあります。サポートして頂ければ幸いです。