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メジャーとかマイナーとか

※まぎらわしいタイトルをつけてしまいましたが、コードの話ではありません


音楽の話をすると「マイナーなの好きだね」と言われることがある。できるだけ伝わる話をするよう心がけているが、うっかり知名度を読み誤って話してしまうこともあるし、最近聴いたアルバムやライブに行ったアーティストの話題では致し方ない。

自覚はある。流行りの曲も聴きたいが、自分で探して見つけ出す楽しみに勝るものはない。そして恥ずかしながら、みんなと同じ曲ばっか聴いてたまるかという気持ちもあると思う。ストレイテナーと繋がりのあるバンドの曲も聴こうと思い立ったとき、ピンと来たのが GRAPEVINE や ACIDMAN や Syrup16g だったのはたぶんそういうことだ。


しかしながら、「マイナー」と言われるたび、ちょっと疑問を感じてしまう自分がいる。

私は音楽制作をしたことがないが、自分の楽曲を人に聴いてもらうことが簡単ではないということは想像できる。楽器や DAW ソフトを持つにも、サブスクリプションサービスで配信するにもお金がかかる。制作した CD を販売してもらうのも楽ではない。ノルマを支払ってライブをし続けているミュージシャンもいるだろう。

ただ趣味でギターを弾いているだけの私ですら、楽譜やら弦やらで定期的になんらかの出費がある。音楽は、続ける限りは常にお金が出ていくものなのだと思う。

その点、私が好きなミュージシャンたちは皆「音楽で生活をする」というラインは満たしているように思う。ライブに行けばお客さんがたくさんいるし、音源も定期的にリリースしてくれる。

そもそも、現状は本当に自力でミュージシャンを発掘しているわけではなく、誰かが見つけたものを聴かせてもらっているので、「音楽で生活できている」などと評するのが失礼なくらいしっかり活動しているミュージシャンが大半である。私の他の記事を読んでからこの記事を読んでくれている人の中にも「いうて結構人気のバンド聴いてたじゃん」と思った音楽好きがいるはずだ。


また、「ジャンル自体が一般にはマイナーだが、そのジャンルの中では有名」というパターンもある。エレクトロニカを聴き始める前はレイ・ハラカミもスクエアプッシャーも名前すら聞いたことがなかったし、00 年代以降の洋楽にあまり詳しくない父はリバティーンズやストロークスを知らなかった。

知名度が高いミュージシャン、高くないミュージシャンがいることは否定しようがない。Mr.Children は文句なしに有名で、武道館を目標に活動している若手バンドはそれに比べてマイナーである。でも、「ただ自分が知らなかっただけ」という場合も少なからずあると思う。色々聴くようになった今では、むしろそのパターンの方が多いんじゃないかという気もしている。

私が今出会えているミュージシャンは、みんな実力と努力で一定以上の人気を獲得している人たちだ。個人的には、そんな敬意を持っていろんな音楽を聴いていきたいなと思う。

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