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フランク・ブリッジ 砂時計

「フランク・ブリッジ 砂時計」

フランク・ブリッジさんの「砂時計」には、1919年から1920年にかけて書かれた3曲が収められている。

3曲の標題は次のとおり。

Dusk
The Dew Fairy
Midnight Tide

例によって、英語赤点のぽん太が訳すとこうなる。

夕暮れ
露の妖精
真夜中の海の音

3曲目の「Tide」をどう訳すか悩んだ。曲の感じは、海の音みたいな感じがするかもしれないので、「海の音」とした。

ブリッジさんの音楽は、弾いていても、どんな音楽になるか、見当がつかない。複雑で得体の知れない和音の、わけのわからない音が鳴るのだけれど、1曲を通して聴くと、ちゃんと音楽になっている、という不思議な音楽だ。

「夕暮れ」では、立体的でない平面的な音が鳴るので、弾いていて、少し立体的に弾いた方が、と思ったのだけれど、この平面的な音が、夕暮れの、視界の悪さをうまく表現しているように感じる。

「露の妖精」とは、どんな妖精なのだろう?。草花に乗っかったまんまるの露だろうか?。それとも、傘の先から滴り落ちる露だろうか?。どちらかわからないが、透明な水の玉が、次から次へと転がってゆくような様子といえばいいのだろうか?。

「真夜中の海の音」は、遠くで鳴る海の音が次第に大きくなって、荒れる海のように鳴る。弾いていて、パルムグレンさんの「海」を連想した。ピアノロールを見ると、この色と形が、よく表現しているように思う。


Midnight Tide のピアノロール

シャミナードさん、アイアランドさん、そして、今回のブリッジさん、と、ヴィルトゥオーソな曲を多く弾いてきた。この時期、夏の時期は、僕は、ヴィルトゥオーソな曲に食指が動く、ということもあるのだが、昨年に比べて、少々自信がついてきている、ということは言えると思う(当社比)。

「フランク・ブリッジ 砂時計」

https://youtu.be/SuMAu31GhxY

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