パラメータをまちがえた
新しいピアノで演奏したデータを、きょう、ぜんぶ削除した。
ピアノの、ラウド(サスティン)ペダルの値を間違えていたことが判明したからだ。
この記事では、ラウド(サスティン)ペダルの説明は省略する。
ピアノの音源のラウドペダルは、CC64でコントロールする。
たとえば、CC64=0ならペダルを踏まない状態、CC64=1ならわずかに踏んだ状態、CC64=100なら目一杯踏んだ状態、というような塩梅だ。
この値が大きくなると、ラウドネスの量が増え、同時にサスティンの量が増えて長さも長くなる。
CC64=0ならラウドネスもサスティンもまったくなしで、CC=100ならラウドネスもサスティンも最大になる。
以前のピアノはそうだった。
なので、同じメーカーの新しいピアノも同じ、と思っていたのだった。
ところがぎっちょん(死語)、これが違っていた。
以前のピアノは、CC64=100とか99とかでもサスティンの量が増えたのだが、新しいピアノはすこし違っていた。
CC64=0から100までは、ダンパーが弦を押さえている状態、つまりハーフペダルで、101になってはじめて、ダンパーが弦から離れる、つまりフルペダルになる、ということが判明した。
CC64=100だと、ラウドネスの量はそれなりに増えるが、サスティンの量は、ほんのわずかしか増えないし、長さはほとんど伸びない。
CC64=101になると、途端に解放弦になって、じゃーん、と鳴る。
というわけで、このことが判明した時点で、アップしたデータを全部削除した。
その後、CC64の値をいろいろ変えてテストしていた。
テストの結果は、サスティンは、使える場面は、ほとんど皆無、だろう、ということだった。
鳴りすぎるのだ。
CC64=100までのハーフペダルの状態だと分離の良い美しい音を鳴らしてくれるが、101になった途端に音の分離が悪くなって音の塊になってしまう。
CC64=100の状態、つまり、開放弦になる直前の、ハーフペダル最大の状態が、このピアノのスペシャルな状態、と言える。
開放弦になるかならないかのぎりぎりのところで、ペダルを踏み続けることなんて、人間にはできないのだから。
というわけで、長いサスティンが必要な曲の必要な場所だけにCC64=101を適用して、データを出力しなおして、アップし直した。
そのほかのデータは、直さずに、そのままアップしなおした。
今後、長いサスティンが必要と思われる箇所を発見したら、その都度、直そうと思う。
長いサスティンが必要となるかもしれないケースは、たとえば、曲の冒頭や最後に、右手で、長いアルペジオを弾くようなケースだ。
短いアルペジオなら、両手の指で押さえ続けることで対応できるし、それができる場合は、だいたい、楽譜にそう書いてあるものだ。
だから、長いサスティンが要求されるケースは、そんなにないはずだ。
しかし、音源の動作の違いに気がつかなかった。
言い換えれば、メーカと、マニュアルを信用しすぎていた、ということだ。
半面、長いサスティンが要求されるケースがなかった、と言ってもいい。
コロナワクチンの影響が、左手上腕の筋肉痛だけだったから、こうやって、いろいろできたし、これを書くこともできた。
いろいろ、勉強になった日であった。
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