見出し画像

楽しかった日帰り旅行〜飲食店と客の関係について思ったこと

皆もすなるNOTEといふものを私もしてみむとするなり。

NOTE記載第一号の文章です。不慣れでいろいろ読みにくいうえ、初回にして長文、失礼します。(今後継続するかもわかりません)
また、下記に記載するのは、個人としての些末な1つの見方であり、皆さんそれぞれに違うように思っておられることは承知しております。もし意見の相違等で、読み手の方が不快に思われたらすみません。

先日、「ザ・ニューワールド」という心斎橋PARCO内の居酒屋さんにお邪魔しに、大阪に日帰りで行きました。突発的に思い立ってから今に至るまで、行き帰りの電車とか、その後のTwitterでの関わりとか、なんでそんなことしたのかなぁ、、って思いながら、ちょっと「飲食店とのかかわり」について、日ごろ思っていることも含めて振り返った一連のあれこれです。

今回の旅について

お邪魔したのは、有名な鳥羽周作シェフが率いるsio株式会社が大阪で展開する居酒屋さんでした。オープン以来、ずっと行きたかったけどこれまで機会に恵まれず。
たまたま、sioを愛するTwitter上での知人が二人、同日にそれぞれの理由で訪阪&ニューワールド訪店するってことで盛り上がっている様子を見て、私も行ってみたい、仕事も何とかなるかな、、、って急に気分が上がり、そのX-dayの二日前にお店に予約を入れたのでした。この二人同士は、そして私も彼らとはTwitter上での関わりがメインでほとんどリアルには絡んだことなく、共に食事したことがない間柄です。
「予約お願いします。ぽんたろうと言います。一人です。Aさんって方とBさんって方が金曜日にそちらに行くと思うのですが、その方々にちょっとご挨拶もしたいんです。できればその場で『こんばんはー!』ってサプライズ挨拶したいんで、近くの席で、そして秘密裡に、、、」って何言ってんだかわからない予約を入れたのですが、ニューワールドの方は委細含み、アレンジくださいました(もしかしたら多少怪しんでた部分はあったかもしれませんが、なんとか理解いただけただろう理由は後述)。
当日は、別々に店に到着したAさんBさんそれぞれにご挨拶、「なんでここにいるんですか!?」と80%の驚愕を20%の呆れのお言葉をいただき、その後、短い時間でしたが、絶品のニューワールドのつまみとレモンサワーでsio に対する愛をお互い暑苦しく語り。とっても楽しい時間を過ごすことができたのでした。って短い文章で表すにはもったいないぐらいなんか心から楽しかったなぁ。
3名の関東在住者が、別々のルートから、東京のパーラーやo/sioではなくなぜか心斎橋で待ち合わせをする、という意味不明な集いを温かく見守ってくれたニューワールドの皆様と、突然の訪問を受け入れてくれたAさんBさんには感謝しかありません。

sioとのお付き合いについて

私がsio株式会社に出会ったのは割と最近、まだまだ新参者だと思っています。2020年コロナの緊急事態宣言でどこにも行かれない自宅籠りのゴールデンウィークでネット見てたときに見かけた「おうちでsio」が最初だったのかな。気が滅入るような待期期間に、いろいろ考え抜いて惜しみなく提供する人がいるんだ、と感激しました。それから、贅沢弁当の華やかさ、ちょっと宣言緩んだ7月に代々木上原のsioのランチで自信と慈愛に満ち溢れた皿々に「あぁこれぞ本丸」と圧倒されたのを経て、パーラーやo/sioでもう少しカジュアルなラインのお料理を楽しみに、ほんとにごくたまにお邪魔させていただいています。コロナの影響で人流が途絶えた町の中で、夜から朝へシフトしていきながら多様なバリエーションを繰り出してくるその時々のsio株式会社の手段をすごいなぁと感嘆・拝見し、たまに楽しませていただいている、という感じです。

リアルな訪店とSNSを通じたお付き合い

仕事の予定や経済的事情の都合(笑)もあって、そう頻繁にお伺いできるわけではないのですが、sioとのかかわりにはTwitterなどのSNSでのお楽しみがあるように思います。
お店を訪ねても、おうちでsioでも、なんでもそうなんですが
1.Twitterで「これがこんな風においしかった!楽しかった」って感動を記録に残す
 ↓
2.鳥羽さんはじめsio株式会社の方が反応してくださる
 ↓
3.同じ体験をすでにしたり、したいと思っている方が反応してくださる
 ↓
4.そんなやり取りを何度かしているうちに、2.3は順不同になり、3の方々がお互い「おなじみさん」になってくる気がする(私だけ?)

っていうサイクルが生まれます。実際にお目にかかったことがない方なのに。
(実際は、o/sioでの木田シェフさよならディナーなど同じ場を共にしてニアミスしていたり、テイクアウトのピックアップで近くにいたり。そしてそれを後になってTwitterで「あの時あそこにいた〇〇さん!」って気が付くなんてこともありますが)
そうなってTwitter上で話をするようになってくると、sioの話以外のそれぞれのTweetを見る機会も出てきて、この人はこんなことが好きなのか、あの人の呟いてるあれを自分は知らなかったけど今度見てみよう、え、あの人、私とおんなじこと思ってる〜、みたいな関係が生まれてきて、実際にお目にかかったことないのに、少しだけ親しくなった感じさえしてしまうんです。
なんていうんでしょうか。「sioのイズム」をそれぞれ違う場で味わい、楽しんでいる人たちの間柄が、Twitter上で繰り広げられる仮想的な「同じ釜の飯」を共にする仲間、みたいにすら思えて。
sioの料理・レストラン・雰囲気、、、といった共通のものを語れることを、また「幸せの分母を増やす」といったような、それを語る共通言語を持っていることも大きい。
それはそれで新たなコミュニティだったりするように思います。
顔もろくに合わせてない、リアルではほぼ挨拶したこともないのに、関東在住同士じゃない方々ともコミュニケートできたりする、面白い結びつき。
(mixi みたいなとこにもそういうコミュニティはあったかもしれないけど、あちらは特定のグループに「お邪魔します」という意思表示をして入るのに対して、Twitterって明確なコミュニティを作っているわけではないのになんか繋がってる、そのふわっとした面白さ)
今回の旅で、突然行ってAさんBさんから「なんでお前がいるんだお前なんか入れてやらない」って言われなかった(小学生じゃないんだからそんなこと言わないか笑)のは、実際に会ってないけどそういう仮想コミュニティの中で「ちょっと知っている」関係になれていたからでしょうか。そういうのって、ちょっとした心理的安全性につながったりします。(まぁ「オフ会やりましょう!」ってあれだけ言い合ってた仲だったから今回は不安は少なかったですけど)

ニューワールドの皆さんも怪しい者扱いしないで下さった。ニューワールドには行ったことないから店員さんは私のことを知らないはずだけど、Twitterで、、って言うと、私のツイート見たことある人もいてくれて、それだけで私がsio系列でどんなもの食べててどんなこと好きで、、って少しはわかってくれるきっかけがある。違う店舗の人でもなんとなく初対面よりは少しだけ近いような親近感を抱かせてくれる気がするのです。
別の店舗に行った話を「先日〇〇行かれてましたね」って話しかけてくださるのももしかしたら自分のTweetをどこかで視界に引っ掛けてくださっているからかもしれない。相手に興味があって「あなたのこと知ってますよ」っていうような、100%フィットする言葉じゃないけど「常連もしくは特別な客(※)」としての扱いを受けているような気にさせてくれる、みたいなものでしょうか。
※自分は常連と言えるほどお邪魔できてません。もっと厚い関係のお客様がたくさんいらっしゃいます。「常連の定義って?何回以上?」とかちゃんとした定義をもって使っているわけじゃなく、相手への興味の延長線上での関係性、例えば何回か言ったことのあるお店で「いらっしゃいませ」じゃなくて「あら、、、久しぶり。」って言ってもらえるぐらいの感覚。また、何か特別扱いしてほしい、と言っているわけではないので誤解しないでいただけるとありがたいです。
言うなれば、Twitter等での絡みを踏まえ、たとえ初めてお邪魔しても「お客様は一見様じゃないですよ」って扱ってくれてるみたいな、そんな丁寧な顧客マネジメント、柔らかく言えば「人たらし的なお客様囲い込み作戦」をしてる感じがします。しかもそれをグループぐるみで、全店で。それって並々ならぬことだな、って感激するんです。
そして私はそれにまんまとのせられているわけです笑。
いいんです。楽しませていただいてるわけですから。

私はなぜ呟くのだろう

上述のとおり、sioの皆様、そしてお客様とは、お店での接点だけじゃなく、徐々に醸成されているTwitter等のコミュニティで交流させていただくのが楽しいなぁ、と思って時々つぶやいています(時にはひとさまに対して、うっとうしく絡んでしまうこともあったりするかもしれません。もし不快に思った方がいたら遠慮なくおっしゃってください。。。。)が、それ以外にも理由があります。
コロナで社会も生活も一変しました。人流が低下することの影響は一時的にも、そして持続的に今でもつづき、これからもまだじわじわと影を落とすのかもしれません。多くの生産者、飲食店が打撃を受け、知らないうちに姿を消しているケースもありました。
会社はだれのもの?という問いがあります。株主だ、社会だ、従業員だ、お客様だ、、、いろいろな解釈があるかと思われます。お店に照らし合わせれば、個人的な考えとして、究極的には、それぞれのお店は、お店(オーナー、従業員)のものであり、お店のやりたいスタンス、主義が反映されるものであるのではないかと感じています。客側のニーズに寄せるかどうか(存続するためにどうスタンス取るか)はお店の判断です。癖のある強い信念のあるお店に客がひかれる、という事例も数多く見られます。
お店が自分たちの行く末をどうしようとするか、はお店側の判断なのですが、勝手を言わせてもらえば、どうしてもなくなってほしくない、できれば今のまま存続してほしい、そんな生産者さん、飲食店さん、お宿、、が私にはいくつかあります。私はそのような相手様とはいつまでも長きにわたり大事に付き合いを続けてさせていただきたいと願っています。商売が先細って相手の生活が立ち行かなくなるような事態になったら困ります。だから私はできる限りそういうところに行ったり、そこから商品を買ったりしようと思っています。
未開の店の開拓もしたいです。でも、歳を取って先が短くなるほど、これから先、外食や宿泊に費やせる数少ない貴重な時間と機会をどこに割くか。それは重要な問題です。それだけに、自分にとって有限な機会に、今の時点で居心地の良い時を提供してくれるお店には、それだけでまず感謝を示したいのです。なぜ私がそのお店でのひとときを愛しているか、を知ってもらいたいし、重ねてありがとうって伝えたいんです。
それが客側の独りよがりな思いの押し付けなのかもしれませんが、万が一でもお店にとってのモチベーションになるようなことであれば、客側とお店のWin-Winな関係にならないかな、と望みたいし、信じたいです。

終わりに

数多くの選択肢の中から好きなものを選べる、というこの世の中は幸せに満ち溢れています。でもそれが未来永劫続くものではないかもしれない、とこの2年間痛感してきました。一つ一つの小さな、でももしかしたらかけがえのない関係を大事にしていきたい、と願いつつ、長く握りすぎた筆を置きます。
どこかでお目にかかったら、ぜひ、負担のない範囲で、お互いの好きなものの話をして楽しめる、そんな素敵なひとときに満ち溢れた世の中でありますように。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?