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コーチングの基本#4

今回はコーチングが機能する条件について紹介します。

①要約

 コーチングはそもそも誰にとって必要なのか?どうすればわかるだろうか?結論として、コーチングが機能する判断基準に照らし合わせて、決めていく方法がある。では、その判断基準3つを紹介しよう。

(ア)対象となる相手の精神状態
 そもそもコーチングは成果志向が高く、成果に向けて相手に必要な「変化」を求めていく関わり方である。関わり方のなかで、目標達成に向けて安心に満ちた「内省させる対話の時間」。
 反対に変化の必要性を伝えるために、「直面させる対話の時間」をつくることもある。
 なので、コーチングの対象となる人は、緊張と弛緩の対話に参加できるようなエネルギーと、精神の安定性が必要になってくる。

(イ)対象となる相手の成長段階
 コーチングはクライアントの能力や意欲の状態をみながら、対応の仕方を変える必要がある。
 例えば、意欲↑知識↓の人は意欲を上げたとしても知識がないため困難に直面し、自己信頼を失うことがある。そのため、「指示する」、「リードする」、「教える」ことが有効な場合もあるため、コーチングが適しているとは言えない。
 反対に意欲↓知識↑の人にこそコーチングが有効である。ある程度知識が増えて、できることが多くなっても、それに気づかない人が多い。また、ずっと走り続けていくと、意欲の低下や停滞感に繋がってくる。こうした状態に陥っている人こそ、これまでの「指示する」、「リードする」、「教える」から「認め」、「理解し」、「考えさせる」コーチングに変えていく。
 さらに、クライアントが成長を遂げても、自分の判断に確信が持てないなどの不安が残っている場合がある。その時は、過度な介入は自尊心を傷つけるため、避けつつも、「観ておく」ことが重要。観ておきながら、必要であれば積極的に支援していく。

(ウ)対象となる相手の課題領域
 コーチングは緊急事態には不向き。早さが求められる場面では、時間がかかるコーチングでは早急に対応ができない。コーチングはクライアントに自走させることが最終的な目標なので、時間がかかることに注意する。

②感想
 コーチングは人を成長させることに関しては、最大の武器と思っていた。しかし、コーチングの効果を最大限機能させるためには、コーチングの特性と効果が出る状況を学ぶ必要がある。また、クライアントの状況をみて、判断する「観察眼」を持たなければならない。


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