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常日頃の悩み

この年齢になると過去のことを振り返り、「あの時はよかったなあ」とか「あの時はこうしてればよかったなあ」という懺悔をよくしてしまう。

直近のことであれば、退職をしたこと。

5年間勤めていた職場を退職。転職活動はまさかの2週間で、家族と恋人だけでなく、彼の御両親をも驚かせてしまった。

私自身、就職先が決まったことはとてもよかったとは思う。

なぜならば、精神的に不安定な状態が休職中から退職後まで持続していたからだ。

もしかしたら就職先は決まらないのではないか。

社会は私を必要とはしていないのではないか。

そんな漠然とした不安から、休日は泣き出してしうこともしばしばあった。たくさんの人に迷惑をかけているという自覚と、前職でとことん自尊心を奪われた私には、自身を心の中で責め立てるしかすることがなかったかのように思える。

その中で、自ら転職活動を進めた。まるで囚われた罪人のように、必死に、すがり付くように。

転職エージェントとの面談、企業との面接、転職セミナー、ハローワークへ失業給付の申請………

一気にスケジュール帳はそのような予定で埋まっていった。可愛らしいダイソーで購入したマイメロディーのスケジュール帳が、殺伐とした転職活動スケジュール帳へと変貌した。


しかし、前述の通り、転職活動を始めて2週間でそれらは白紙となった。

過密な転活スケジュールを組み立てていたため、急にぽっかり穴が開いたような、安堵したような不安なような、言葉では言い表せない気持ちが滲むように広がっていった。


いまもなおそれは消えることがなく、違和感なく私の中にとどまっている。

そして新たな環境への不安と、家族・友人・恋人からの祝福の言葉が繰り返される。



なにかにすがり付くために私は、読書をしたり、資格試験の勉強をしてやり過ごしている。

本来であればもっとしなくてはならないことがあるはずなのに、しなくてはならないことを先延ばしにしている。


「〇〇をしていて偉いね」

「いつも〇〇をしてくれてありがとう」


昔から言われて安心する言葉をこの年になっても求めている。おそらく、過去を振り返るのはこうした行いをすれば周囲の人は喜んでくれる、といったことを思い返し実行したいからだろう。

転職活動で得たであろうことは、焦りで忘れてしまった。思い出すのは前職で辛かったこと。考えてしまうのはこれから先の不安。

不安を拭うためにはどうしたらいいのか。

幸せや時間を永遠とするためには?

そんな疑問と悩みを振り払うことができず、今日もお腹を空かせてあるいている。


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