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コロナ禍での高齢者

知り合いや友人と話をしてて、
「あの人、マスクもしないでバス乗ってるよ」みたいな話をよく聞くんだけど、聞いててふに落ちない事も多々。

なので、ちょいと真面目な話を。


分からないのは当たり前

日本や世界全体でコロナ禍に苦しんでいる今ですが、高齢者ひいては認知症状のある方は、コロナの現場があまり理解できません。分からない高齢者もいるやろうね、ってなんとなく感覚的にはみなさん分かるかもしれないですが、その人が実際どうなのかとかは、はたから見ると分からないもんですよね。

そもそもが外出を控えているのですがどうしても外出しなければいけない時や独居でなんとなく外出する時も「必ずマスクをしてね」と家族やヘルパーさん、その他当事者を心配してくださる方々が呼びかけてくれますが、「風邪もひいてないのになぜマスクをしなければならないのか?」となります。(覚えてないから当然なのは当然ですが)

介護士や家族は、お互いの体調を気をつけながら迷惑をかけないように、また命に関わる事でもあるので、十分に注意しています。

そして、認知症状のある方がマスクをしていると「何で私はマスクをしてるんだ?」と外したり、高齢者は肺活量が少なかったり、呼吸器疾患がある方はマスク着用自体が息苦しく、息を吸うだけで咳をしてしまう事も珍しくありません。そうなると、周囲に迷惑をかけてしまう事になります。
それは、高齢者が重篤化しやすいから、という理由で外出自粛していますが、この周囲への迷惑、負担が強いから、という理由も大きいです。

認知症状は外からは見えにくい

今現在は誰しもが自分自身や家族の安全を憂う、心配する現場なのでそのような高齢の方に非難の目がいく事も仕方ないのかもしれません。認知症の方々の中には、身体状況に特段問題のない方も多いので、側から見ると、元気な方(健康な方)と思えます。
周囲から見ると、その状況は分からないのは当たり前かと思います。そのような高齢の方がいらっしゃったらこちらからそっと、ソーシャルディスタンスが保てる距離を取る事が重要かと思います。
なので、今マスクをしていないだけで不謹慎だ、とか高齢者ってあんまり3密とか考えてないよね、みたいな意見は一概に当てはまらないのかな、と個人的に思います。(当然なんでこの人は!と思う事もありますが)

リハビリ専門職でありながら介護従事者として、そして当たり前に1人の人として、小さな思いやりを持って、その気持ちも目立たないように(それが目立つと高齢者の方々の自尊心を傷つけてしまう可能性もあり)寄り添って自分にできる事を考えたいですね。

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