逃げていい、逃げた方がいい(ハラスメント対策)

人は、自分にふさわしい場所に身を置くことが大事だと思います。
そして、それと同じくらい、ふさわしくない場所には、長居をしないことも大事です。合わない人、嫌いな人、相性の合わない人と長い時間いると、体も心も固まって、自分のいいところが出せません。

時折、自分の苦手な人や場所に出会うと、それが程よい負荷になって、力をつけることもあります。成長のために、人生に多少のストレスは必要かもしれません。

でも、ここで間違ってはいけないのが、ハラスメントに遭っている人は、たいてい9割の時間がストレス状態です。

生活の基本が「苦」では、多少どころのストレスではありません。これでは、生きるのも苦しいし、自分が何をしたいか、何ができるかさえ、わからなくなってしまう。

だから、ハラスメントに遭っている人は、逃げた方がいい。

何もそれは、泣き寝入りするわけではなく、言いたいことがあれば言ってもいいし、戦ってもいい。
でも、基本的に何をしても「相手は変わりません」なので、気が済むように言うべきことを言って戦ったら、(もちろんそれもしなくてもいいし)
もう、去るしかありません。

その際に、それまで関わっていた人ほとんどと縁が切れることが多いです。
なぜなら、ハラスメントをされたと言うことは、その時に所属している場所は基本的に、ハラスメントが許容される場所だからです。それは、みんなが、いい人だから悪い人だから、ということではなく、そういう環境なのです。

なので、できれば自分の所属している「社会」「団体」「組織」から脱することも必要です。
そうなると、結果、知り合い全員から離れることになったりもしちゃうのですが、それは仕方がないのです。

もし、残ったとしても、一旦気がついてしまうと、自然と芋づる式に、どんどんその場ににいるのが嫌になってきてしまうものです。

「あれ、この人もか」「これもか、あれもか」って、これまで見過ごしてきた色々なものが見えてくるようなってしまうから。

私が「イヤだと思ったら、どんどん離れればいい」というと、
「そんなこと言ったら、全てを切ることになってしまう。
「それは違うんじゃない?」「それは、わがままだ」と言う人がいますが、そうじゃないんです。

やはり、自分の価値観が変わる時って、一回全てをリセットしないといけないことってあると思うのです。価値観や判断の基準が変われば、どうしたって、自分の選ぶ人や場所も変わるのです。

悪条件の場所にいながらにして、そこの影響を断つことは至難の技。よっぽどメンタルが強くなければできません。ハラスメントに遭って疲れ切った状態では、無理です。逃げましょう。

結構ひどい環境にいる人の方が、必死に適応しようとして、逃げないことが多いです。逃げる余力もないのかもしれません。もう「これしかない」と視野も狭くなってしまうのでしょう。

世界は、意外と広いです。逃げてみると、外の世界がみえてきます。そして後になると、逃げたと思っていたのが、実は前進だったということがわかります。

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