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ココロテン②

後編ぽんきよです。
もし気が向いたらながーい 前編 も。

さ、この後編では、
ボクが展示した写真の前で喋ってたことを
書き残しておきたいと思います。
中年の盛り、短期記憶の衰えも顕著ですので
書き留めておくことは非常に重要です。

展示写真全景

まずは展示写真全景とストーリーを再掲。

左端にストーリーのパネルがあったので、
左から右の順で観て下さる方が多かったけど、
実は時系列は右から左でした、って話は、
前編 に書いたとおりです。

ちなみに、今回コラージュにしたのは、
映画(特に邦画)のパンフレットの
写真だけが載ってるページありますよね?
あれをイメージしたものでした。
・・・・・・。
コラージュセンスないってゆーな。
自分がいちばん分かってるよ。

では、右から順に。

場面1:初デート

まんたんのコーヒーフロートより前に
スプーン咥えてる写真載せたのは単なるミス

これが初デートの場面。
喫茶店のドアが「カラン」と開く。
辺りを見渡し、彼を見つけた彼女は、
少しぎこちなく微笑んでいます。
まだ彼との間に心の壁があるというのを、
メガネで表現してみました。

はじめは少し表情も硬かった二人。
でも、その日、いろんな話をして、
コーヒーフロートが好きなんだよね、
なんてこだわりも共有していくうちに、
だんだんと打ち解けてゆきます。
最後にはメガネをはずして、
少し心を開いたかな、ってところ。

場面2:幸せの絶頂

その後、2人は何度かのデートを重ねて、
恋人になります。
なんども楽しい時間を積み上げ、
幸せの絶頂だったのが、この日です。

オムライスの写真はオムライスのパーカー着て撮った

いつもの喫茶店でオムライスを平らげ、
デザートにパフェなんかも頼んじゃって
とにかく幸せなデートの時間。

左手の小指には彼からもらった
ピンキーリングが光っています。
とにかく彼女が 好き 大好き 超好き、
この日の彼の目には彼女が溢れていました。

場面3:冷めた女

ところが、その後、
彼の気持ちに特に変化はないけれど、
彼女の気持ちは徐々に冷めてゆきます。
デートがいつも喫茶店だったから
というわけではありません。

「りぃな」という架空の名前は、りなちゃん、
りあちゃん、かなちゃんのフュージョンから付けたらしい

この日、ぎゃん冷めのどん底に落ちた彼女は、
別れを告げる為にいつもの席に座ります。
そして、そっとピンキーリングを机に置きます。
目の前に彼がいるのに、
自分の爪を見つめるほどのつまらなさ。
彼がトイレに立つと、友達にLINEをします。

これは泣いちゃう・・・

いよいよ別れを告げようとする彼女。
でも、彼がまだ自分のことを好きでいることは
ひしひしと伝わってくる。
もしもストレートに「別れたい」と伝えたら、
食い下がられたり、泣かれたり、
んもう何だかとても面倒くさそう。
そこで、彼女はこんな言い方で伝えてしまいます。

「わたし今はそういう気持ちになれないんだよね
 だからいったん少し距離を置かない?
 また会いたくなったらわたしから連絡するから」

その言葉を聞いた彼は、
嫌われたくないという一心で黙って頷きました。
その落ち込んだ顔を見た彼女は、
複雑な気持ちで喫茶店を後にします。

場面4:再会

あれからまたしばらくの月日が経ちました。

彼は、「会いたくなったら連絡する」
という彼女の言葉だけを信じて、
ひとり想いを募らせていました。

他方で、彼女は別の男性と付き合うようになり、
とんとん拍子に転がり、結婚の話まで。
ふと、中途半端な振り方をしてしまった
彼の顔が浮かびます。ちゃんと整理しなきゃ。

そこで、彼女は彼に連絡します。
「久しぶりにちょっと会えない?」
そのメッセージがスマホに表示されると、
彼は、とてつもない喜びに打たれます。
信じ続けたあの言葉が実現したと。
彼は、胸を躍らせて喫茶店に向かいます。

店員さんのネイルがなんかゴリゴリだったのは大誤算

いつもの喫茶店には、青い服のあの日とは違い、
以前のように朗らかに話す彼女がいます。
だって彼女は他の男と幸せだもの。

二杯目のコーヒーフロートをつつく
可愛い彼女が目の前にいる。
そのことに嬉しくなってしまった彼は、ポロッと、
ついにあの言葉を口にします。

・・・・・・・・・。

どう伝えようかと悩んでたけど、
彼の言葉をきっかけに、結婚の報告ができて、
彼女は、スッキリした顔で、席を立ちます。
今の彼とのペアリングを付けた右手を振り、
「君もいい女みつけろよ」
と、喫茶店を去ってゆくのでした。

コーヒーフロート

今回のストーリーのタイトルにもある
二杯のコーヒーフロート。
場面1から写っていますが、
時間が経つにつれて少しずつ量が減ります。
そして、場面3の左下で空っぽになります。
これは、時間の経過を示すとともに、
彼女の気持ちが空っぽになったことも
象徴する仕掛けでした。
そして、場面4で、彼女は店員さんを呼び
二杯目のコーヒーフロートを注文します。

「二杯目のコーヒーフロートは
 ごちそうするよ」

この短い物語はこれでおしまいです。

あとがきのあとがき

いや奢んの二杯目だけかーい!
というのはおいといて、

今回の一連の写真、
場面ごとに、衣装や小物、髪型なんかで
バリエーションを付けているのですが、
そこには心ちゃんのアイデアがたくさん盛り・・・
てかほぼ心ちゃんのアイデアそのままでした←
あと何より観てほしいのが、4つの場面での
心ちゃんの表情の変化。いやまじですごい。
場面3の表情を観て、
「あんな顔されたらもう撮れない」と漏らした
カメラマンさんがおられたほどです。
まさに心ちゃんでしか撮れない写真で、
構想、打合せ、撮影、セレクト、すべてに
「楽しい」が溢れていました。

ボクの妄想に付き合ってもらって完結する
って方法も、それなりに好評だった気がします。
褒めさせた感もだいぶあったけどw
もちろん、全員には喋れてないし、
静かに観たい人には、押しつけがましい、
うるさい、という印象を与えたと思います。
ごめんて。
あと、終わったから言うけど、
ライティング、現像、プリント、展示方法
といったテクニカルな部分の反省はえぐくて、
もう展示やりたくなくなってます←

それでも走り抜けた先に充実感が溢れてるのは、
ひとえに、出展者、手伝ってくれたモデルさん、
なぜか毎日いた人たち、来廊してくれた人たち、
その皆んんんなのおかげです。

そして何よりも、心ちゃんのとびきりの魅力を
改めて感じ、改めてリスペクトと感謝をした、
そんな6日間でした。

前編より長くなっちゃったけど、
皆様、本当にありがとうございました。


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