メンタル豆腐のデザイナーが鉄筋メンタルを作るために続けたたった1つの習慣
こんにちは。
Ateam Lifestyle Inc. Advent Calendar 2020の11日目は、
中途3年目のデザイナー、ぽん子が担当します。
◎ こんな人に読んで欲しい!
・豆腐メンタルをどうにかしたい
・仕事は好きなのになんか上手くいかなくてしんどい
デザイナーに限らず、社会人数年目の若手と呼ばれる層のヒントになればと思っています。
◎ 自己紹介
noteでの投稿は初めてなのでまずは自己紹介。
ぽん子(26)
関西人/ペンギンが好き/好物は牡蠣。
2018年3月にエイチームライフスタイルへ中途入社。
女性向け商材を扱った事業でデザインに携わって3年目になります。
最近はデザイナーチームでディレクションの修業のようなこともやっています。
さて、わたしは前述の通り3年弱前にいまの会社に入社しました。
その際の面接で印象的だった質問は「大切にしている考え方はなんですか?」でした。
わたしの答えは「曲がることがあっても、絶対に折れないこと」でした。
固い意思という言葉がありますが、素材的な側面から考えると、
硬度が過ぎるものは衝撃に対して弱く、折れたり割れたりしてしまいます。
金属でも、超硬合金と呼ばれる非常に固い素材は摩耗に対しては強くとも、形を変える力を持っていないので割れてしまう。
人間もそれと同じで、固い強さだけでは適応出来る範囲が限られ、
力が加わったときに折れてしまうとわたしは考えています。
上手く芯を通しながら強く生きていくには、適度なしなやかさが必要。
脳裏に太い針金や鉄筋を浮かべながら、そういう人間でありたいと語りました。
◎ そうして2年が経った
入社から2年。ちょうど1年前の今頃です。
鉄筋のような人間になりたいと語ったぽん子25歳(当時)、
ものの見事にすっころびました。
困っていることはあるんです。
なんとかしたいんです。
でもそれがどうしてなのか分からないから対策も打てないんです。
何がどうなればいいのかが分からない状態になり、相談も上手くできないまま、とにかくなにもかも上手くいかないことがつらくて当時の上長との週次面談の度に泣いていました。
(各位 その節は大変お騒がせしました)
アサインされている事業も、所属しているチームも仕事も大好きです。
でもあまりにも仕事ができない自分がつらすぎて心がごりごりと削れていきました。
鉄筋になりたいとは言ったもののそれはあくまで理想。
実際の自分は強くもなんともないわけで、
豆腐メンタルをおろし金にかける毎日でした。
(各位 その節は大変ご迷惑をおかけしました)
その後程なくして、持たせて貰っていた役割を一旦剥がし、自身の状態を整える時間を貰いました。
◎ 行動から変えるために立てた目標
当時は自身が立っている場所や置かれたポジションを完全に見失ってしまったため、何をしたらダメな現状から脱せるか分からなくなってしまっていました。
まずはぐらぐらとおぼつかない足元を固めて歩けるようになること。
そのために当時の上司から助言を貰いやることを1つだけ決めました。
それは、
1週間に1度振り返りをして、Tryを決めて実行することでした。
◎ 実際にやったこと
① 先週の日報やメモを再度読み返す
② そこに記載しているbadを箇条書きにする
③ 共通項を洗い出し、”先週のbad”を決める
④ Whyを繰り返してbadを深掘る
⑤ “根本的なbad”に対して今週の具体的なTryを決める
以下に解説していきます。
① 先週の日報やメモを再度読み返す
振り返りというと1週間の終わりにした方がいい、
鉄は熱いうちに打てという方も多いと思うのですが、わたしは先週の振り返りを月曜日にします。
個人的には金曜日に振り返りをするよりも土日を挟んで1歩引いた目で見る方が感情ではなくコトに向かうことが出来て合っていました。
② そこに記載しているbadをまとめる
日報には業務内容以外に bad / good を主として記載しています。
そこからbadをピックアップし、ノートに箇条書きしていきます。
ここで大切なのは、「一旦全部書くこと」。
粒度はあとから整理します。自分では細かい、大したことないと思っていることでも、自身の課題と根深くつながる事象があるかもしれません。
自身のやらかしたことに向き合うのはときにメンタルにクるものもありますが、過去の自分がやらかしたことです。
大事なのは次にどうするかでしかないので淡々と書きます。
③ 共通項を洗い出し、”先週のbad”を決める
そうすると、似た言葉や事象が出てきたり、「このbadはこっちのbadがあったから起きてしまったんだな」という関連badが見えるようになってきます。
この関連badの共通項が「いまの自分が解消すべき課題」です。
④ Whyを繰り返してbadを深掘る
さて、前項でいまの自分の課題は明確になりました。
ここで陥りがちなのは、このbad自体をそのまま解決しようとすることです。
例えば「スケジュールを遅延させてしまった」というbadがあったとします。
そのまま解決するとしたら、「前倒しで出すようにする」でしょうか。
確かに期限に対して3日前までに出すようにすれば、遅れは起こりづらいかもしれません。
しかしものすごく忙しくなったり差し込みが発生したとき、
果たして本当に3日前までの準備ができるでしょうか?
わたしがもしもこのまま「前倒しで出す」をTryとして置いた場合、
次の週に出てくるbadは「前倒しで出せなかった」になる気がしてなりません。
そこで必要なのが「深堀り」という工程です。
一般的に「なぜなぜ分析」と呼ばれ、事象に対して「それはなぜか?」を複数回繰り返し深堀ることで根本原因を突き止める手段です。
前述のbadを深掘るなら、例えば…
bad:スケジュールを遅延させてしまった
Why1 :それはなぜか?
→ 想定外の工数が発生した
Why2:それはなぜか?
→ 着手前の仕様確認に漏れがあった
Why3:それはなぜか?
→ 仕様確定に必要なメンバーへの相談が不足していた
これはちょっと初歩的なやらかしすぎますが、
掘り方としてはこんな感じです。
課題の解決策、というと詰まってしまう場合もあると思うのですが、段階を踏んで掘り下げていくので、1発で答えを出さないといけないしんどさのようなものがなく非常に考えやすいです。
かつこれ以上掘れないところまでぴたーっとたどり着いたときの気持ちよさがあり、個人的には苦になりませんでした。
⑤“根本的なbad”に対して
今週の具体的なTryを決める
あとは簡単です。
掘りに掘ったいまの自分の課題に対しての解決策を決めます。
注意することは一点だけ、「具体的なアクションにすること」です。
先程の例に戻ってみましょう。
仕様確定に必要なメンバーへの相談が不足していた
このbadは恐らく
「コミュニケーション不足が原因」とまとめることが可能かと思います。
これを解消するときには「密なコミュニケーションを意識する」「周囲への相談を意識する」などを置きたくなってしまいますが、
「意識する」は100パーやりません。
(※ぽん子の場合)
そうならないためには、相談するために何をするかを具体的に考えるとよいです。
例えば、
◆ 施策のキックオフ前には
デザイナー、マーケター、エンジニアを1人ずつ集めてプチmtgを開催する
◆ ヒヤリングシートの内容を見直し、相談すべきメンバー欄を追加する
など。
決めて、あとはアクションするのみにしておくことが大切です。やるだけ。
◎ 注意点
ただここで掘り下げた
・根本badそのものがずれている場合
・Tryが具体的ではない場合 など、往々にしてあります。
1発で辿り着けるならおそらくそもそも困っていません。
わたしの場合は振り返りを毎週上長に見てもらい、打ち返しを貰っていました。
ずれたTryを実行してもうまく解決しなくて「もう嫌だ!!!」となってしまうかもしれません。わたしは過去になりました。
まずは周囲を頼りながらでも、本質的な振り返りができる状態を目指します。
◎ やってみてよかったこと
やってよかったな、とことはたくさんありますが、
特に強く思う3点は以下です。
① 注力すべき課題が明確になり、選択と集中ができた
② 成長や自身のやったことを実感できた
③ 言語化の力が付きヘルプが出しやすくなった
それぞれ詳しく説明していきます。
自身の課題を明確にする。
これってよく言われることだと思うのですが、実際に出すとなると「何もかも課題だ…」となり「全部頑張る……!!」となったりしないでしょうか。
わたしはなりました。
そのときは、とっ散らかって何も解決しませんでした。
ところが毎週振り返りを行えば「これ前もまずったな」という点が分かります。
すると、「そうか、わたしは要件定義が苦手なんだ!!」など、特に苦手なところ=注力して解消していくべき課題が自ずと明確になります。
課題だらけだ……思っていても、
意外と1つの大きな課題に紐付いていることもあります。
1つの根っこを解消すれば、重りが1つ外れて一気にパワーアップ出来ることも。
役割や業務内容によっては「今週わたし何してたんだろう」と思うことも。シートを用いて振り返りをすると、目に見える形で自身の行動とそこからの改善が残っていくので頑張ったな……と思えます。
また、bad出しの際に理想との差分を出すために「出来たこと」も記載するようにしていたのでそれもモチベーションに繋がりました。
みなさんヘルプは出せる人ですか?
わたしは苦手でした。
正直に言うと今もちょっと苦手です。
何に困っているのか、どこが解消すればスムーズにいくのかを言葉にするには、まず事象を「起きていることベース」で捉え、要素を分解していくことが必要です。
例えば「ここはわたしが事業に期待されていることだから多少背伸びしてでもやりきろう」
「ここは頼った方がトータルで見たときに早いしわたしが手を伸ばしても届きづらい。先輩を頼ってみよう」など。
「全部分かりません助けてください」は言いづらいですし、
先輩や上司も困ってしまうかもしれません。
しかし事象を分解して根本原因まで考える習慣がついたことで、
「ここをこう助けてください」と具体的にリクエスト出来るようになり、ヘルプ出しのハードルがぐっと下がりました。
(※責任感が強くて仕事が好きな若手ほどヘルプを出したいけど、どうヘルプを出していいのか分からない、という状態に陥りどんどんしんどくなってしまうように思うので、ヒントになればいいなと思います。)
◎ この振り返りを約10ヶ月毎週欠かさず続けた
↑実際に残した振り返りシート。(ぼかしをかけています)
1年前に七転八倒していたのと比べれば
上記3点も素晴らしい変化なのですが、
振り返りとTryを欠かさず繰り返していくと、すごいことが起きます。
自分が変えられることは片っ端から変えていけるようになります。
自分で変えられるところだけじゃん、とお思いかもしれません。
でも、自分の手の届くところだけでも変えられるところを1つずつでも変えていけば、 積み重ねでとんでもない変化になります。
雨が降るということは変えられなくても、自分で傘をさしたり、
自分で調べて道を変えて地下道を通ることは出来ますよね。
仕事もそれと同じです。
自分の動きでどうにかなるところはどうにかして変えちゃえ! と思えるようになりました。
◎ まだ鉄筋ほど強くはないけど針金くらいにはなれた
自分で変えられるところは意外とあるし、変えられるということに気付いてから、思い切り落ち込むことが減りました。
もちろん失敗に対して反省はしますが、「自分ダメだなあ…つらい…」ではなく、
「自分ダメだなあ…次はどういう行動をすればよくなるだろう?」という思考が自然と出来るようになりました。
この思考こそが、必要な変化に沿ってしなやかに曲がっていける、折れない鉄筋メンタルへの第1歩なのではないかと思います。
そしてその1歩を踏み出せたのは間違いなく、振り返りを続けて”必要な変化”に気付く習慣が出来たからです。
◎ まとめ
・何をすれば現状打破出来るか分からなくなったときに振り返りはおすすめ
・自身のbadを書き出し、
それを必ず「Why3回以上」掘り下げ、根本原因までたどり着く
・本質的な振り返りのため周囲を頼るのもおすすめ
・続けることで豆腐を針金に出来た
◎ おわりに
とても長くなってしまいましたが、
確実に言えるのは、あれほど思い切り転んで毎日のように凹み泣いていたわたしが、今とても楽しく仕事が出来ているのは振り返りを続けたおかげです。
仕事が好きな人ほど、自分と向き合う時間がなかなか取れなくなっているのをよく見かけます。
けれど自分のための時間を投資することは回り回るどころか結構な速さで仕事へ返ってくるとわたしは身を持って感じました。
これを読んでいるあなたがもしも困っていることや悩んでいることがあるなら、週に30分でもいいので自分と向き合う時間を作ってみてください。
この記事がなにかのヒントになれば嬉しいです。
◎ おまけ
アイキャッチのお豆腐は美味しくいただきました。生姜とネギ派です。
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