クリエイティブリーダシップ特論
第12回

武蔵野美術大学 大学院造形構想研究科
クリエイティブリーダシップコース クリエイティブリーダシップ特論
第12回 大山 貴子さん  講義日9/ 26

大山さんについて

株式会社fog 代表取締役、一般社団法人530 理事を務められています。ボストンサフォーク大にて中南米でのゲリラ農村留学やウ ガンダの人道支援&平和構築に従事され卒業後、ニューヨークにて新聞社に入社後2014年に帰国。日本における食の安全や環境面での取組 みの必要性を感じ株式会社fogを創設されます。循環型社会の実現をテーマにしたプロセス設計を食や行動分析、コレクティブインパクトを起こすコミュニティ形成などから行っています。

目線を同じにする


大山さんは学生時代に人種差別を目の当たり、ウガンダの人道支援での自分以外の海外からの支援者が地元の人とどこか線を引いた距離感を感じ違和感を覚えられます。
記憶違いだったら申し訳ないのですがアフリカでの活動の際の話です。大山さんは地元の人とコミュニケーションをとり地元のおじさんが日々の給料を大半を叩いて買って分けてくれたコーラを一緒に飲むという思い出ができて帰る頃には寂しさと悔しさがありました。ただそれは自分だけで他のメンバーはこれでやっと帰れる、元の生活に戻れるとどこか安心しているように感じられました。現地の人は自分たちが帰ってもそのまま大変な日常が続いていくのに自分と現地の人で線が引かれているように見られたそうです。

島根県雲南市でのプロジェクトを例に出されていたのですが雲南市はさまざまなチャレンジをしている活発な街として知られていたのですが実情は外部から来た人がプロジェクトを企画し上手に発信していたのです。
そこで発生するのが地域の人と外部から来た人との距離。地域の多数の人は「外部から来たキラキラした人と自分は関わることはない」「受け入れられない」という本音で本体の住民の人が置いてけぼりで外から作られたハリボテが評価されている時間が過ぎればすぎるほと距離が広がっていく状況でした。
そこで大山さんは地域の人と心置きなく対話ができるように一つのマニュアルを作られました。学生時代から続いているコミュニティの一部となって地域の人と同じ目線で進めてより良い社会にしていきます。

終わりに

大山さんの行動はコミュニティの一部となるが元からあるように見えました。やっている行動はサスティナブルと言われるような社会貢献をされています。しかし本人の口からは脱サスティナブルと話されていてやっていることが本当にその地域の人のためになっているかと考える必要があると話されています。コミュニティから見れば外部が勝手にマーケティングのために社会貢献をすることで還って本当のゴールから遠ざかっていて迷惑なこともあります。昨今でも会社の企業情報を見ればサスティナブルSDGsが出てきますがマーケティングやブランディングのために使われていたり、一番企業として問題になっているところは利益のため無視しているところを見かけます。 最近見かけたみせかせけの社会貢献といえばアフリカの古着問題です。先進国が出した大量の古着はアフリカに出荷され安価でアフリカに売られます。先進国は捨てたものが活用される、エコであると喜びますが実際はアフリカで作られた服が売れなくなり、アフリカの繊維工業を圧迫し雇用は失われ、経済を衰退させる原因にっています。自分たちが満足して終わりではないサスティナブルの世界を作っていくことが重要だと思いました。
今回は貴重なお話を聞かせていただきありがとうございました。

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