クリエイティブリーダシップ特論
第6回

武蔵野美術大学 大学院造形構想研究科
クリエイティブリーダシップコース クリエイティブリーダシップ特論
第6回 森 堺大輔さん  講義日5/17

堺さんについて
2003年、東京大学大学院学際情報学府修士課程修了。東京大学で猪子寿之さんと出会い、2001年4月にチームラボに入社し、取締役を務められています。
現在チームラボの社員は700名ほどいてそのほとんどがエンジニアで占められています。仕事ではデジタルアートの展示以外にもアプリのUIUXも開発をされています。

ちゃんとしないからできる創作

今回一番印象にあったのが最初にお話しされたチームラボの社内の風景でした。創造的思考力が育まれる仕組みづくりを意識されていてオフィスはかっちりとしたというよりは学校のような雰囲気があります。
ミーティングをする机にはメモデスクとよばれるものがあります。この机の上には紙が重ねられて置いてあり大きいメモ帳のようになっていてミーティング中に自由に書いたりすることができます。なぜこのようになっているかというとデジタルの仕事でもぱぱっと案をおもいつき伝えたりするにはアナログが手っ取り早く簡単だからです。またホワイトボード形式にすると1対複数の形になり誰かが答えをだす授業のようになってしまい、改まった形のアイデアしかでてこなく意見を言いにくく、話し合いが促進されない状態になってしまいます。メモデスクなら話し合いながら落書きをする感覚でぱぱっと書き出し雑談の感覚でアイデアを見せお互いが刺激しあう良い方向に持っていけます。ちゃんとかしこまった形だとありきたりであったりアイデアが出せないけどふらっとちゃんとしないことで自由にアイデアが出しやすい環境になるようオフィスに仕組まれています。
他には砂場があって造形しながら話せる机、クッションでできたミーティングの空間、つみきがしきつめてある机など遊び心が満載で何か手を動かしたくなるような環境づくりがされています。

りそなグループアプリ開発

チームラボといえばデジタルアート集団のイメージがありますがアプリのUIUXの開発もされています。銀行アプリはSMBCなど評価の高いものもありますが中には低評価をつけられ酷いアプリもありそんな中りそなグループアプリはapp storeで4.6の高評価を獲得しています。ユーザーが知りたい情報だけを通知、使いやすさを拘っているアプリで画面の情報を最小限にし、導線を整理して迷いなく操作がしやすいユーザーのストレスなく使えるようになっています。機能がたくさんあり選べることが使いやすいのではなく知りたい情報を最小限で伝えるのが良いデザインであり逆をいっているのは情報を見せすぎて使いにくいテレビのリモコンと話されていました。

終わりに

今回のお話しで印象的だったのはちゃんとしないことでアイデアを出しやすくなることでした。これといった答えがないからこそみんなで手探りで探していく、どんどんみんなが参加して発信しやすいように環境を整えていくのを直接話を聞けるのはとても楽しかったです。また

ソフトデバイスの八田さんのようにどんどんプロトタイピングをして体験しユーザーにより良い体験を届けると同じ話をされていてUX開発に必要な考えだと思いました。今回はこのようなお話しを聞かせていただきありがとうございました。


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