クリエイティブリーダシップ特論 第2回


武蔵野美術大学 大学院造形構想研究科 クリエイティブリーダシップコース クリエイティブリーダシップ特論 第2回 小川悠さん  講義日5/25

小川悠さんについて

一般社団法人i.club代表理事 / 東京大学 i.school アシスタント・ディレクター
早稲田大学でロボット工学を学んだ後、2013年東京大学大学院工学系研究科修士課程修了。教育と産業創出の掛け合わせを通じて目指すi.clubを2012年に設立。


今回はイノベーションという言葉を中心に講義をしてくださいました。
まずイノベーションという言葉を学生に説明するとしたらどういう言葉で表現するかと質問され出てきたワードでは「スマホ」「革新的」「既存のもので新しいものを作る」などがありました。自分だと科学的に新しい技術と考えてました。しかし小川さんは「人々の価値観・行動・習慣が変化する アイデアを出し、普及させ、未来をつくること」と説明されました。 


その一つの事例として雪国での除雪の紹介です。
福島県西会津町での日本ジョセササイズ協会です。雪かきといえば辛く時間がかかり体に負担がかかる作業ですがそれを除雪とエクササイズを掛け合わせ、楽しいというポジティブなものに新しい価値にかえるアイデアです。健康に良い運動にすることによって雪国でお金を使い除雪していたところから費用を払い遠方から除雪しにきてもらうという新しい体験です。ジョセササイズを体験するためにグッズやファッションなど体験だけで終わらずみんなで盛り上げていき地方を活性化させるイノベーションでもあります。


これからの時代に必要な力
「好きなことで、生きていく」という言葉を10代の中高生に投げかけると


1.そう生きていきたい


2.できればそうしたいけど…


3.一部の人だけ
という3つの回答に分かれるそうです。


小川さんによると好きなことで生きていくために必要な力とは自分の旗を立てられることと定義されていました。
1.自分の旗を持つ力→自分の「好き」から生まれる問を立てられること


2.誰も立てていない場所に旗を立てる力→自分が「イノベーションを創造できること」
そしてどうしたら学生に自分の「好き」から旗を立てるられるまず地域を舞台にしイノベーションに挑戦し始め理解しそこから自己理解自己変容と繋がり未来を作っていきます。


また中高生に未来をつくるアイデアを出すことについて質問すると大体平均すると40人学生がいたら、大切な力かと問うとYESの学生はだいたい35人、好きかについてYESと答えた学生は5人ほど、自信があるかと問われると0人でまれに1人か2人ほど手が上がるそうです。大切な力だと認識しているのに未来を作るアイデアを出す力に自信がない人が多い理由はアイデアを出す作法を知らないからと話されていました。


実験でランダムな数字があり数を順番に数えていくゲームをやりました。最初は少ししか数えられませんが数字の置かれている順番を知ると前回よりも多くの数字を数えることができました。このように作法を知らないとできないけど作法を知り訓練することでアイデアもたくさん出るようになると考えているそうです。

アイデアを出すということは美大生をしている自分も今でも苦手で時間がかかり疲れる作業です。今回作法を知らないから自信がない、できないというのを聞き確かにと思いました。大学1年のころは思いつかないと、のたうち回っていましたが教授にこういう考え方はどう?と教えていただいてからは苦しむ時間も減り納得のいくアイデアが出るようになった経験があります。自分はそうなるまでに時間がかかってしまいましたがi.clubのイノベーション教育によって自分の好きなことで生きていき未来のアイデアを作るのに自信がある人達が多くいることを願います。 講義を受けさせていただきありがとうございました。

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