読書日記18「表参道のセレブ犬とバーニャ要塞の野良犬」ー若林正恭

「ナナメの夕暮れ」が面白かったのでこの本を読むことにした。

この本は著者がキューバ、モンゴル、アイスランドに行った時の話が軸となっている。

私は著者が内向的な人だと勝手に思っていたのだが、旅行先では観光客向けではない場所に自らの希望で行っているのが意外だった。そして、その分他の場所では知ることができないようなエピソードが散りばめられており、興味深かった。

終盤部分ではこれらの国と日本が比較されている。その中で印象的だったのは、「この国は世間を信仰している」という部分だ。日本は西欧の「罪の文化」に対して「恥の文化」などと言うことがあるが、これをより鋭く表現した言葉だと感じた。「世間」の存在は日本人の行動に宗教と同様のレベルで影響を与えているということだろう。世間と繋がりを断つことはほぼ不可能である以上、世間を信仰できない人の生きづらさは 自分が今まで想像してきたよりも辛いものなのかもしれないと感じた。

しばらく海外に行けておらず、行きたいと思いつつなかなか動けずにいる。次に旅行する際にはしっかり準備や事前勉強をした上で行き、学びのある旅にしたいと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?