減塩&マイルド ぽんぽこ流梅干しの作り方
梅雨入りの声を聞くと、今年の梅の出来はどうかなあと気になりだします。青梅は梅ハニーシロップ、梅肉エキス(数年おき)、そしてメインイベントは南高梅の梅干し作り。「梅仕事」なんて言って「ていねいな暮らし」風を気取っているわけでもなんでもなくて、単に年中行事のひとつです。
梅干し、最近の若い人には人気薄なんですってね。酸っぱい味が苦手な人が増えているそうです。コンビニのおにぎりでも「梅」はランキング下位安定とか。このままいくと「梅味のおにぎり」が消えるかもしれないって聞きました。絶滅の危機⁉︎
そういえばスーパーやドライブイン道の駅などに並んでいる梅干しはほとんど「酸っぱくない味つけ」してありますね。それはそれで美味しいけど、要冷蔵だったり賞味期限があったり。
自家製の梅干は減塩で作っても常温で保存できてしかも何年経っても腐敗しない。むしろ旨みがアップするんです。
梅干しを作り出して35年余、その間減塩へのこだわりと酸っぱいけどマイルドに仕上げたいという思いでマイナーチェンジを経て現在の漬け方に落ち着きました。昔は30kgぐらい漬けていた時期もありましたが、現在は10kg程度。初めてつける時は2kgぐらいからが扱いやすいかもね。
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【減塩梅干し】
【材料】
黄色くなった熟梅2L(うちは南高梅) 10kg
自然塩 1050g
上白糖 350g
ホワイトリカー(35℃)100ccほど
【手順】
★買い出し
行ってきました、和歌山JA紀の里めっけもん広場。去年は歴史的な不作でめっけもん広場では買えずあちこち探し回りました。今年は豊作だそうで、見た目も美味しそうな梅が並んでます。2Lと3Lのを混ぜて10kg購入。
梅は黄色く熟した2Lサイズ傷みのないものを買いましょう。とはいってもなかなか難しいので、少し青味があったら買った後、梅が重ならないように広げて(自重で傷むのを防止)機が熟するのを待ちます。梅のいい香りが広がって、その香りが一段と濃くなった時がつけるサイン。翌日か2日後ぐらいですね、多分。
★下準備
漬ける容器を洗い、重石、押し蓋などすべて熱湯消毒して乾かします。余裕をもって準備すると自然乾燥できますが、ドライヤーで乾かしてもいいですよ。
ボウルに塩と砂糖を計量して軽く混ぜておきます。
分量は塩を梅の14%とし、塩の25%を砂糖に置き換えるという仕掛け。塩でも砂糖でも浸透圧で梅酢は上げるので大丈夫。塩分は10.5%のマイルドな減塩梅干しになる仕組みです。
★いよいよ漬けるよ
梅の香りが早く漬けてと迫ってきました(笑)追熟もピーク、傷まないうちにつけなくては。
とにかく梅は優しく、赤ちゃんに接するような感じで扱ってください。
とにかく水気を嫌います。カビの原因になりますので水気厳禁は鉄則。
この2つが重要ポイントです。
では、梅を洗って竹ざるに広げます。金属製のザルだと錆びが怖いので避けてね。
その間につける容器に霧吹きでホワイトリカーをシュッシュします。
まず砂糖入り塩(以後塩と表記)をひとつかみ底にまきます。
梅を一つずつ水気を丁寧にふきとり竹串でなり口をとり、容器にひとならべにします。
一段並べたらホワイトリカーを全体にシュッシュ。カビ防止です。塩をひとつかみ振りかけます。
それを繰り返して梅を並べ終わったら最後にホワイトリカーをシュッシュして塩を振り、シュッシュした押し蓋を載せます。
その上にシュッシュした重石をします。早く梅酢を上げたいので、梅の3倍の重さを乗せます。2kgの梅だから6kgの重石1つを乗せるのではなくて調節できるように2kg3つでも重石1kg×2 2kg×1と 2kgの紙パックのお酒とかでもいいかも。いちばん上の重石は多分つかりませんから。
普通、押し蓋に直接重石を乗せるのですが、うちの重石は使い込んで年季が入っているので念のため清潔な食品用ビニール袋に入れて乗せてます。
沢山重石を乗せているので蓋はできません。丈夫なビニール袋をすっぽりかぶせて今日の作業はおしまい。
煩いくらいシュッシュが出てきましたが、カビ防止のために重要ということです。
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翌日
樽を傾けてようやく梅酢が見えるくらい。まだまだです。
容器をぐるっと傾けて上がった梅酢を全体にまぶします。
2日目
ちょっと梅酢があがってきました。でもまだ。また容器を傾けて少し揺すります。
3日目
写真ではわかりにくいですが大分上がってきましたね。ああいい香り。また揺すっておきます。ここで重石を梅の重量の2倍に減らします。重いままだと柔らかい梅の果肉がつぶれてしまうからね。
4日目
はい、はっきり梅酢があがりました。揺する作業は毎日続けてくださいね、重石を梅と同量に減らします。もう蓋もできます。蓋をしてビニール袋をかぶせます。
以降、毎日梅の様子をチェックして揺する、これを繰り返してください。
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さて一週間たちました。
梅酢がしっかりあがったので重石をぐんと減らします。10kgの梅で2kgの重石。梅の表面から3cmくらいの量を保てる重さに調節してください。
白梅干しにしたい人はこれで土用干しまで待ちます。
この梅酢をそっと味見して下さい。フルーティで美味しいですよ。
赤紫蘇を入れる時は7月上旬までこのまま。
いずれにしても時々チェックを忘れずにね!
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