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『14才の母』〜生命ってキセキ

2021.11.18
『わたしを離さないで』をアマプラで観ていたのに配信終了に間に合わず、hulu初回2週間無料で続きを観ることにした。
と、長女が初回1ヶ月無料チケット持ってるよ!
ナイス!!考えてみると色々な所で娘たちに助けられているなと嬉しかった。
すぐに『わたしを離さないで』を観終えたのだが、何をどうやって書き残そうかとまだまとまっていない。
だけどせっかく1ヶ月観れるhuluを堪能しなくてはと選んだのは『14才の母』だった。

2006.10〜 当時 志田未来13才、三浦春馬16才
子役から活躍し、アイドルのようにキラキラしていた少年を初めて俳優として認識した作品だったと思う。
リアタイ当時7才と5才の娘がいたけど、今回の方が親としての気持ちが強く涙涙…

始まりはDJになりたい未希のHey girl'sと軽快な校内放送、桐ちゃんの受け売りの空が青いのはどうしてか?という話。青空を見上げる2人、智志の手には『空の名前』という本。
2人で子犬を助ける河原でのシーンはとても可愛くて、ずぶ濡れになって水を掛け合う笑顔からはこれから起こる試練など微塵も感じなかった。

未希
妊娠に戸惑いながらも産みたいと、母になると決めた未希は強かった。
もう桐ちゃんには会わないと言い、私は赤ちゃんを、桐ちゃんは勉強頑張ってなりたい自分になって!と。
頑なに赤ちゃんを産みたいという未希とお母さんのやりとりは私だったら?と想像を絶するものがあった。

智志
父親がいないからと不憫な思いをさせないよう頑張って、智志を自分の思い通りに育てたい母とそれが重荷な智志。
唇尖らせ少し困ったような表情、お母さんのことをママと呼ぶ少しボンボン風なところが可愛い。
週刊誌の記者に「あなたは戦っているのですか?」と問う智志は真っ直ぐで強い。
「なかった、俺にできることいくら考えてもなかった。悲しいんじゃない、腹が立つんだ、こんな自分に…最低だよ」
「俺の子なんだよ」と流す涙は美しく、私の母性がメラメラと…(笑)
智志が未希のことを「あいつ」と言った時にママが「あいつだってーッ」と泣くシーンでは息子が自分の手から離れ飛び立っていってしまうような気持ちが痛いほどわかった。

14才で母になるって?!
友達や近隣住民からの偏見や冷たい眼差しで傷つく2人の周りにはたくさんの救いがあった。
例えば
河原で助けた子犬を引き取ってくれたおじちゃん夫妻
いつも文句を言いたげだけど、本当は未希のことを子供ながらに応援してくれる弟
2人を週刊誌のネタにするつもりが、少しずつ心を動かされていく元戦場ジャーナリストの記者
未希のことでトラウマから立ち直ろうと、試行錯誤する担任教師や友人
14才で母になるという未希の決意を受け止めて、出産を引き受けてくれた産婦人科の先生
そして何より未希のお父さんとお母さん
ドラマだからね、現実はこんなに上手くいかないとわかっているけれど、頑張る2人と周りの温かさに毎話涙してしまう。

結局出産は大きな病院での帝王切開、未熟児と大変だった。
ここの先生は笑顔が清々しい反町隆史さん。
無駄にイケメン先生である必要があったのかと何となく思ってしまった。

赤ちゃんの名前
智志は中学の卒業式後に赤ちゃんに会いに来る。
赤ちゃんの名前が「そら」と知った時の笑顔がなんとも愛おしく忘れられない。
思えば空を見上げるところから始まり、幾度も2人は空を見ていた。青空や月の綺麗な夜空。
「一ノ瀬といるときだけはいつも空が綺麗だった」
「私も」
卒業後は働いて18才になったら結婚したい。
5年経っても19才と20才やり直せる。
そらを産むことで大切なことを知った。
親が子を思う気持ち、友達の大切さ、桐ちゃんを好きだと、、、

が、現実はやはり想像以上に厳しいと思う。
そんな2人に「君とあいつとこの子の話、書き続けるから絶対に終わらせたらダメだぞ!」と記者は言った。
そんな記者と共にずーっと見守って行きたいと思った。

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ドラマの中でどんなに辛い時でも節目節目に家族写真を撮るところ好きだな。

Mr.Children「しるし」は聞くだけで色々なシーンが蘇ってくる。桜井さんやっぱり最高!

早めの陣痛、カレンダーに記された出産予定日は4月5日だった。
当時の春馬は気づいていたかな?偶然なのか、知っててなのかとか話題にしたのかな?

智志を演じる16才の春馬は、あどけない表情と大人っぽい表情とコロコロ変わる。
空を見上げる横顔は美しい、顎のラインがやっぱり好きだな。
セリフのない時の表情や空気感はこの時からすでに完成されていたかのように、ふと大人春馬の演技とダブって見えた。

放送当時から15年、そらちゃんはちょうど14、15才。
成長した3人を想いながら見上げた空は、いつもより青く輝いていた。