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『大切なことはすべて君が教えてくれた 』 〜そう、君が

TVerで配信されている『大切なことはすべて君が教えてくれた』を10年ぶりに見た。
脚本は「きのう何食べた?」、現在放送中の連続テレビ小説「おかえりモネ」の安達奈緒子さんの初期の作品。

当時20歳の初々しく、大人っぽい柏木修二から目が離せなくなった…
全10話2日間かけて7話まで見たら、修二愛が止まらない。
夏実との苦悩、佐伯さんの力になりたいと思う柏木先生、そして修二の力になりたいと思う私…?(笑)
もう仕事をしてても修二の思い悩む表情と主題歌「EXIT」、P!NKの挿入歌が脳裏に焼きついて離れない。胸がギューッと締めつけられる。
リアルタイムで一度見たので結末は何となく覚えていたけど、もう心配で心配で…
次の日の深夜に8話から最終話までやはりノンストップで見てしまった。翌日仕事だったのに…(汗)

今が最高とばかりに咲き誇っていた満開の桜はほんの少しの風であっという間に散ってしまう
僕は春の風に怯えた

画面が真っ暗になり発するセリフはいつも印象的だ。

両親の期待通りにと教師になる優等生的な修二とその裏で地味な役割を請け負い弟を妬む兄。
薬を飲まないと女性でいられない欠陥品、両親の愛は事故死した姉にあると思い悩む佐伯ひかり。
色々な事情を抱えてても表面的には順調だった日常が、たった一度のあの夜の過ちから歯車が狂い出す。
夏実との結婚が無くなり、教師としても危うい状況の中でも全てにまっすぐ向かっていく修二には嘘がない。
修二は幾度となく謝るシーンがある。あの素晴らしいお辞儀は10年前から完璧だったんだね。

9話の終業式。
解雇という道を選び、これが最後という時のお話が素敵だった。

人間は迷い学習する生き物だ。
切り立った岩壁で目の前で失敗して落ちた人がいたら怖くなるよね?でもそいつは実はどこかにしがみついて別ルートに行き、そこそこ真っ当に生きてたらあいつも大丈夫だったしと勇気が出ると思う。
だから僕は必ずどこかで生きていようと思う。
ちゃんと、ちゃんと生きていきます。
さようなら。

こんな感じのことを言って、生徒を慈しむような眼差しで微笑む修二は最高の先生だった。

そして最後まで佐伯のことを思い、遠回りしたけど夏実との真実の愛を手にして最後には可愛い赤ちゃんまで!
20歳にしてパパになってたなんて、というか本当に20歳?な演技力。
たくさん悩み、たくさん謝り、たくさんの困難を乗り越えてからのまだ少し不安を残したハッピーエンドはドラマでは珍しいくらい納得のいく結末だった。

このドラマでも命のこと、生きるということがセリフになるとやはり現実と重ねてしまいもう一つの涙腺が崩壊してしまう。
「僕のいた時間」「わたしを離さないで」などももう一度見たいと思っているけどやはりテーマが重くて…
でも春馬が丁寧に向き合った作品、ゆっくりゆっくりと見ていきたいと思っている。

「大切なことはすべて君が教えてくれた」

そう君が、春馬が教えてくれるはずだから。