見出し画像

23年12月第4週の振り返り(今週の買付銘柄・明治HDに新規投資・雑感)



〇今週の買付銘柄

23年12月18日(月)~22日(金)に買い増しした銘柄と株数は以下の通り。

【主力候補】
・NTT×10
・KDDI×1
・三井住友FG×1
【準主力候補】
・三井物産×1
・アステラス製薬×1
【その他】
・みずほFG×3
・MS&AD×2
・武田薬品×1
・電源開発×2
・アルコニックス×1
・明治HD×10🆕


〇明治HDに新規投資

明治ホールディングス(2269)に新規投資しました。同社は、事業子会社の明治が食品事業、Meiji SeikaファルマおよびKMバイオロジクス(18年7月子会社化)が医薬品事業を展開しています。

食品事業では、ヨーグルト・プロテイン・チョコレート等が国内シェアNO.1。国内でのブランド力は言うまでもありませんね。医薬品事業でもインフルエンザワクチン等が国内シェアNO.1となっています。

昨年からずっと監視に入れていた銘柄ですが、ようやく投資に至りました。

明治HD月足チャート(SBI証券より引用)

【バリュエーション等】(23.12.22時点)
・5年PER推移:10.6~15.7~20.8
・現PER:18.00(△)
(※24.3期の予想EPSは、関係会社売却損の発生や法人税の大幅増により、前期比大幅減となっている。即ち、PERが高めに出ることに。営業利益や経常利益は増益予想)
・5年PBR推移:1.22~1.71~2.51
・現PBR:1.23(○)
・5年実績利回り推移:1.43~2.19~2.88
・現利回り:2.89(○)
・自己資本比率:62.7%
・ROE:10.02%
※09年4月のHDとしての上場以来非減配

明治HD決算説明資料より引用

主力の食品事業については、原材料コスト高騰の影響を価格改定効果で補い、前期比では持ち直しつつあるものの、過去と比較すると利益額・率ともに低下(※)しており、引き続き注視が必要な状況となっています。とはいえ、25年3月期からは価格改定効果がフルに寄与してくると思われるので、来期はもう少し持ち直してくるのではと思っています。

※19年度、20年度、21年度の食品事業の営業利益額はそれぞれ873億円、874億円、759億円で、利益率はそれぞれ8.3%、8.7%、9.1%。一方、23年度の食品事業の営業利益見通しは610億円、利益率は6.8%。
※22年度は営業利益558億円、利益率6.4%。

明治HD決算説明資料より引用

また、医薬品事業においては、開発に成功していたコロナワクチン(ARCT-154)が変異株対応の必要性から政府の買い上げ対象とならず、その結果、同事業は売上・営業利益ともに先の中間決算で下方修正されています。来年度以降、ワクチン接種の規模がどの程度となるか、その中で明治HDのシェアがどの程度か、変異株対応がいつ成功するか等不透明要因があることには留意が必要かと思います。

以上のように、同社の現状は先行き不透明感もあり、順風満帆とは言えません。ここ10年程は売上・各種利益共に伸び悩んでいる点も気になります。とはいえ、バリュエーション面からすると、コツコツ買付するには悪くない水準と考えており、状況を見ながらではありますが、優待も獲得できる来年の3月までに単元化できればと思います。

なお、月足チャートを見ると、3,000円が下値目途として強く意識されています。更なる業績悪化等により、ここを割れてしまうと、下落が一気に加速する可能性があるということも想定しておきます。


〇雑感

日経平均週足チャート(SBI証券より引用)

今週の日経平均は、始値が3万2,769円、終値が3万3,169円と週間で400円(1.2%)の上昇。先週終値(3万2,970円)比では199円(0.6%)上昇。

19日(火)に日銀の大規模緩和策の維持が伝わると2営業日で900円超上昇し、20日(水)には7月につけた33年ぶりの高値まで77円あまりに迫りました。しかし、週後半にかけて失速。主に円高基調が重荷となっているようです。中々、今年7月につけた高値を超えられませんね。

さて、今月に入り、メガバンクや総合商社など、私のポートフォリオの主力セクターが下落基調となっています。

メガバンクについては、最近打診程度にみずほFGを1株ずつ買付しておりますが、主力の三菱UFJや三井住友FGもどこかで買い増しできないかと監視を強めております。来年どこかでマイナス金利解除となるのはほぼ確実と思いますが、これだけではメガバンクにとって強い追い風とは言えないかもしれません。というのも、マイナス金利解除で三菱UFJは資金利益を+350億円、三井住友は純利益を+200億円と試算していますが、年間利益の2~3%程度。決して小さくはないですが、強烈なインパクトとまでは言えないと思います。国内金利上昇による収益拡大には日銀の継続的な利上げが欠かせないと思いますが、そこまでは不透明です。また、国内金利の上昇期待という追い風がある一方で、海外で事業展開するメガバンクにとっては、米金利低下や円高という逆風要因もあります。

とはいえ、メガバンクは過去十数年間の金利低下期でも安定して高収益を稼いできたこと、各行の配当実績および配当方針から減配可能性は低いと見込まれること等から、今後も納得できる水準なら1株投資で積み上げを行いつつ、チャンスが来れば多めに買い増しを行うつもりです。

また、総合商社についてもメガバンク同様、監視を強めております。為替が円高基調となっていることや資源価格が一服し22.3期や23.3期のような資源ボーナスは期待できなくなっていることなど、圧倒的に追い風だったマクロ環境に変化が生じつつあります。

とはいえ、各社非資源分野を強化し、その成果が発現しつつあるなど収益構造に変化が生じていること、「脱炭素」により資源価格が少なくとも暴落はしにくくなってきていること、円高基調といっても急激な円高には振れにくいと考えられること等から、個人的には、株価が壊れるリスクは(少なくとも短~中期的には)小さいと考えています。

納得(妥協)できる水準であればコツコツと1株投資を続け、大きく下落することがあれば積極的に買い増しを行うつもりです。

なお、仮にマクロ環境が圧倒的に逆風となり(超絶円高や資源価格暴落等)、たとえ株価が暴落して半値以下となっても、喜んで買い増しできるのが総合商社です。古巣の業界ということで多分に色眼鏡で見ているところはあるかもしれませんが。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?