2023年5月第1週の振返り（決算振り返り、三井物産・JT）
5月1日（月）から5月5日（金）までに買い増しした銘柄と株数は以下の通りです（※5月3日から5日は日本市場お休み。米国株は別途買い増しするかもしれません）。
【主力候補銘柄】
・VYM×2
【準主力候補銘柄】
・BTI×1
・三菱HCC×1
【その他】
・日本電気硝子×1
今週は三井物産とJTの決算発表がありましたので、以下、簡単に振返っておきます。
〇三井物産（本決算）
【決算概要】
①23年3月期の最終利益は前の期比23.6%増の1兆1306億円
②24年3月期は前期比22.2%減の8800億円に減る見通し
③23年3月期の年間配当は135円→140円に増額修正
④24年3月期は140円→150円に増配方針
⑤中計期間（24.3期～26.3期）において150円を下限とする累進配当導入
ダブル増配かつ累進配当導入と株主還元としては文句なしの内容。ツイッターでも触れた通り、三井物産が累進配当導入を発表することは予想していましたが、140円下限かなと思っていたので150円下限は個人的にはプチサプライズでした。
決算発表後、株価は下落しましたが、来期減益予想に加え、下記で触れる新中計の見通しが物足りないということで売られたのかなと推測しています。
以下、来期24年3月期の見通しについて簡単に見ておきます。
【24年3月期見通し】
商品価格の落ち着きを見込んでいますが、前中経初年度の21年3月期と比べると、基礎営業キャッシュフローと最終利益は共に大きく向上する見通しです。
24年3月期の当期利益については、資源価格高騰の反動で金属資源やエネルギー分野の利益は大きく減益見通し(金属34%減、エネルギー57%減)な一方、機械・インフラや生活産業分野については増益見込みとなっています。
なお、同社の想定為替レートは1ドル＝130円、為替感応度は39億円（￥1/米ドル）です。
続いて、決算発表と同時に公表された新中期経営計画についても簡単に見ておきます。
【中期経営計画2026】
【新中経概要】
①26年3月期の基礎営業キャッシュフローは1兆円目標
（23年3月期実績は1兆2000億円）
②26年3月期の最終利益は9200億円目標
（23年3月期実績は1兆1306億円）
③ROEは中経2026平均で12％超目標
④継続的な基礎収益力の拡大を目指す
・23年3月期の7500億円⇒26年3月期に9200億円
⑤基礎営業キャッシュフローに占める株主還元の割合37％目標
（前中経2023の実績は34.4％）
⑥中経2026の期間（24.3期から26.3期）は150円下限の累進配当採用
パッと見は手堅く保守的だなという印象です。決算発表後に株価は売られてしまいましたが、来期見通しが減益なことに加え、新中経最終年度の最終利益（9200億円）が23年3月期（1兆1306億円）と比べ物足りないと評価されたのかもしれません。
ただ、個人的には今回の新中経で株主還元姿勢の拡大を打ち出したことを高く評価しています。為替の条件などをそろえると期間中の基礎営業キャッシュフローは「安定的に１兆円規模を見込んでおり」（堀社長）、再生可能エネルギーへの転換需要に加え、食料やヘルスケアといった商品価格に左右されにくい事業と組み合わせることで安定的な収益を稼ぎ出す体制に期待します。還元の原資はこの基礎営業CFですからね。
とはいえ、資源価格の変動次第では収益に大きな波がある（株価のボラティリティも高まる）かもしれないということは頭に留めておく必要があるでしょう。
〇JT（1Q決算）
【決算概要】
①23年12月期の1Q最終利益は前年同期比16.6%増の1446億円
②通期計画の4400億円に対する進捗率は32.9％
③業績予想・配当予想に変更なし
【コメント】
順調と言ってよいでしょう。プライシング効果（値上げ）および円安に伴い、たばこ事業は増収増益。たばこの世界販売数量は前年同期比1.3%増。うち加熱式タバコなどのリスク低減製品は3.0%増。医薬事業も増収増益と好調です。
まだ1Q段階ですので過度な期待は禁物ですが、為替動向などによっては上方修正や更なる増配もあるかもしれない、そんな期待を抱かせてくれます。
個人的にJTに関しては既に単元化していること及びBTIを保有していることから、追加の大きな買い増しは減配やたばこセクター特有のリスク発露等で大きく売られた時と考えています。ただ、調整があれば一株投資で少しずつ買い増ししたいなとも考えています。
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