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吃音のこどもたち・ドキュメント備忘録

ドキュランドへようこそ選
「わたしの言葉が輝く~きつ音の子どもたちの2週間」

世界で7000万人、その5%は幼児に発症しているといわれる吃音。話す時に、言葉が出てきにくかったりすることを吃音という。

アメリカ。
自身も5才から吃音があったターロさんはNPO、camp sayを主催している。これは、吃音の子供たちが集まるキャンププログラムだ。

ターロさん「どもりで悩んでいたけれど、誰にも言えなかった。15年隠していた。孤独でみじめだった。そんなのはやめよう。今のこどもたちには、かつての僕のように恐怖心に日々の生活を奪われてほしくない。自分の子どもが生まれて、さらにそう感じたんだ。」
吃音をもつ子どもの保護者たちは、自分の町にも講演に来てほしいと言う。どうしたらバラバラに住む皆が集まれるだろう??ということで、ノースカロライナでキャンプを思い付く。
8歳?~高校生?くらいまでの吃音に悩む子どもたちのキャンプ。みんなで演劇をしたり(自分の思いを言葉にして劇やダンスにする)、
バスケットボールしたり、ペアになってお喋りしたりする。

ジュリアナさんは、歌が大好き。
吃音で孤独でも、歌を歌うときは自由でそのままの自分でいられると話す。

マルコム君の吃音は4才のときから。
(今は9才)マルコムお父さんはマルコム君が車の中に残っているのを気付かず、そのすぐ車外でお母さんに銃を2発撃った(幸い死なず怪我ですんだ)、その場でお父さんは自身に銃を向け自殺。それらを全て4才のマルコム君は目撃した。
自分が悪い子だったから?と聞いてきたマルコム君をお母さんはキャンプに参加させる。

サラさんは、小さな頃から感受性が強く、繊細な子どもだった。両親がサラはうまく言葉がでないことに気付き病院を訪れることになった。家では、リラックスして笑顔を見せるサラさん。

吃音といっても、一人一人違う。
理由がある場合もあれば、まだはっきりわからない場合もある。精神的な不安もあるだろうし、発達の課題の場合もある。
焦らないで、一生付き合っていく気持ちで、自分を否定しないで認めることが大事、周りの大人の見守りが必要とターロさんは言う。

「同じ仲間と過ごす場所。話し方歩き方、環境みんなちがう。ありのままでいい。ほんとの自分でいい。みんなは最初っから、輝いてるよ。私たちは、キャンプという場所を提供しただけだよ。」(ターロさん)

キャンプでは、最初とても緊張したり、泣いていたみんなが、次第にうちとけていくようすが描かれる。
ここでは、誰ひとり、どもりを笑わないし、からかわない。いじめられない。
そうして、お互いに吃音のつらさが本当にわかる、共感できる仲間同士だ。

皆が自己紹介する時に、大きな拍手ではなく、みんなで指を鳴らす拍手?が印象的。
ターロさん「大きな拍手は威圧があるから、ここでは指を鳴らそう」

キャンプ最終日。キャンプファイアの炎をみて、それぞれ自分のきもちを話す。
みんな、明日からは家に戻り、それぞれの住む町の日常へと帰る。

20人の仲間に会えば、20人のきつおんの個性がある。
『あしたのよるどこにいてもそらをみあげよう。私たちはいつもそはにいる。
きみならできる。ひとりぼっちじゃない。』

今年キャンプを卒業する背の高い男子(大学生になるのでキャンプを卒業するのだ)は、ペアになった9才のマルコムと仲良し。ふたりは年齢も身長もうんと違えど、深い友情がうまれた。

「僕の尊敬する人はマルコムです。つらい体験をしたのに、いっつも笑顔だ。彼といると、僕はうれしい。」(背の高い男の子)
吃音、そのままのあなたでいいんだよ、
吃音がある自分のまんま大事にするし、大事にされていいんだよ!と認めあうところから、始まる。

let  me  speak
my  beautiful  sttufer
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わたしもこどもも場面かんもくの症状が出たことがある。

場面緘黙とは、家では話せても、人前や学校や、ある場面では話せなくなる症状だ。
場面かんもくと吃音は、対処や見守りかたが非常によく似ていると感じた。矯正せず、そのままでいいよ~、大丈夫。から始まる。

キャンプのみんな、今元気かな。
空を見てるかな。だといいなあ。
と希望のあるドキュメントだった。



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