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P100uke#17「大量破壊兵器はいつも無い」

1893年にサンフォード・ドールらのクーデターによって女王の座を追われたリリウオカラニ。

1895年のリリウオカラニ支持者らによる王政復古の動きの中で、リリウオカラニの邸宅や宮殿から大量の武器が見つかったとして、反逆罪で逮捕されます。
その後、釈放されてホノルルで旧女王として暮らし、1917年に79歳で亡くなります。


その後。
クーデターから「100年」が経った1993年。
初めてハワイ系で州知事になったジョン・ワイヘエのもと、多数のハワイアンによる抗議行動が行われ、ついにクリントンはクーデターがアメリカ政府が関与した不法な行為であったと謝罪するに至った。
リリウオカラニは王政復古の動きにも関わっていなかったし、大量の武器も無かったのだ。

アメリカがその横暴さを反省し、リリウオカラニの名誉を回復させるまで「100年」もかかったわけだ。


だが。


しかし。


そのたった10年後。


2003年2月5日、ジョージ・ブッシュ政権の国務長官コリン・パウエルは国連安全保障理事会においてイラクのフセイン大統領が大量破壊兵器を隠し持っているとする「パウエル報告」を行い、イラク戦争へと向かう。
そして、イラクは大混乱に陥るが、その大量破壊兵器とやらが見つかることはなかった。
パウエルはこのときのことを「私の生涯の汚点であり、報告内容はひどいものだった」と語るのだ。


アメリカは不法に占拠したハワイを変わらず統治し続けている。
そして。
アメリカはイラクの統治はさっさと諦めた。
イラク国内の混乱はなお続いている。

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