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Georgia [ジョージア] 2023

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ジョージア旅行記 [20238月年 8月13日 ~ 10月3日]
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ウダブノの洞窟壁画 第3話

ラストチャンス  トビリシでの合同展示を終え、私はウダブノへ舞い戻って来た。この後にイタリアの片田舎に住む刺繍職人のアトリエに訪問する予定があったため明々後日にはジョージアを出国しなければならず、ウダブノで洞窟壁画へとアタックできるのは後一回だけだった。フレスコ画をどうにか訪れるために私は朝早くに宿を出発した。まずは2回目のアタックで鉱石を見つけた場所まで早足で歩き進め、午前10時ごろに無事にそのセーブポイントを通過できた。しかしその先には腰まであるイネ科の植物で辺り一面

トビリシの合同展示

Takumiとの出会い ジョージアはオマロ ロシア国境に近い人口80人の村 そこにあるアートレジデンスでの制作活動を終え 1ヶ月ぶりに首都トビリシへと戻ってきた 魅惑の街でクールにしぶとく生きる日本人ラッパーに会うため 彼の名はTakumi、俺と同じ名前で、同じ年 大学時代の共通の友人を通じて彼のことを知った 会うのは今回が初めてだった 俺も大学3年生の時に刺繍修行でフランスに渡り 2年間異国の地で1人生きていたから 彼がトビリシで表現者として生きていているのを知って 会

ウダブノでの油絵製作

ジョージアは首都トビリシ 俺は日本人ラッパーTAKUMIに出会った やつの存在は大学時代から知っていた しかし会うのはこれが最初 トビリシの中心地で待ち合わせして 「よっ、はじめまして。」 俺の名前もTAKUMI 同じ年に生まれた生粋の純ジャパ同士 そいつらが、トビリシで出会った やつは東京の下町で育った 俺は兵庫のベッドタウンで育った そいつらの人生がここトビリシで交差した やつと過ごした計1週間ほどの時間は なかなかにクールだったと思う 知らんけど 本来出会うことの

ウダブノの洞窟壁画 第2話

セーブポイント01 [イネの道]  2日目の朝。昨日歩いた道の内、始めの1時間は正しい道であった。そして昨夜の入念な読図から、国境警備隊のオフィスへと通ずるわだちを歩き始めるよりも2kmほど手前から西北西に進路を取らないといけないと分かっていた。しかし航空写真の地図を確認しても目印になるものが何もなかった。その地点までの道はあくまでも村の郊外の草原地であったから、馬小屋やソ連時代に建設されたであろう廃墟が数軒あり、それらを頼りに位置確認ができたのだ。しかしそれより先には

ウダブノの洞窟壁画 第1話

ウダブノへ向けて  ジョージアの首都トビリシの外れにあるSamgori駅からマルシュルートカ(乗り合いバス)に乗り込み田舎道を走る事2時間、私は目的地であるウダブノへと辿り着いた。この村はジョージアがまだソビエト連邦の統治下にあった時代には、特別な許可証がなくては訪れる事ができなかったと村人から聞いた。なぜならばウダブノはアゼルバイジャン共和国の国境に近く、南に車を走らせると20分ほどで国境の柵に当たってしまう様な場所に位置しているため、政治が不安定な時代には複雑な状況下