性的な夢の解釈の仕方

誰がどんな夢を見たかというのは、今の社会の価値観では面白いと思わない人がほとんどだと思いますし、ましてや性的な夢を見ても、人に話すようなものではないと思うのが普通でしょう。しかし、夢解釈を教えていると、性的な夢というのは結構頻繁に出てきます。私の勉強会に参加した方々は、そういった夢も包み隠さずにシェアして下さったので、夢解釈の勉強会としては大変有意義でした。そのことがきっかけになり、私は性的な夢の解釈について記事を書いてみようと思いました。
性的な夢を見るのはもちろん悪いことではありません。しかし解釈の方法を知らないと、性的な夢は特に意味を取り違えやすいと思います。勉強会の人々は、性的な夢の解釈を間違えることはありませんでしたが、解釈に慣れていないと、夢の中に出てきた人物(実際にいる人)に恋をしたり、愛されていると勘違いしたり、その描写ばかりに注目して、夢が伝えてきている意味を見落としてしまったりすることもあり得ます。また、強姦の描写や嫌悪感、同性愛なども、社会や個人の価値観のまま解釈すると、盛大に間違えるもとになります。

多くの人が性的な夢を見るのは、それが根源的なものを表現する方法として汎用しやすいからです。はじめに神は天と地を創造したという話は、さまざまな地域の神話に同じような描写がありますが、これは1なるものが2つに分かれる二極化の様子をあらわしていて、男女もこの二極化の1つです。夢での性的な描写というのは、世界のさまざまな二極(上下、左右、善悪など)について、幅広く適用されやすいのです。ですから夢での性的な描写は、地上的な色恋や性的欲求の表れではありません。たとえ寝る前に性的な感情を持ったまま寝て、見た夢が性的描写だったとしてもです。

夢を地上の反映物として見るのは自由ですが、そのような夢解釈をし始めると、その人にとって夢とはその程度のものでしかなくなり、夢から何かを学ぶことは出来なくなります。夢は上位のものとの通信のツールであるという姿勢を貫くことで、夢はどんどんあなたのサポートをし始めます。というより、夢は今も昔もあなたのサポートをしているのですが、現代人はそれを無視して、夢は地上の出来事の意味をなさない反映物だと貶めるクセがあり、それをやめることが必要なのです。
性的な夢は、つい地上的な解釈を盛り込みがちになるので、是非その点に気を付けて解釈をしてみてほしいと思います。また、これから挙げる解釈例は、あくまでも考え方を提示した一例です。夢のバリエーションに対して、もっと違う視点で解釈する必要も出てくることがあることを、忘れないでください。


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