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『男性のポジティブな社会退出を目指して』

2月12日。
無事に27回目の誕生日を迎えました。
おめでとう、自分🍷

しかし、素直にお祝いムードにはなれないほど、僕の住むフランスではまだまだ外出制限が続いています。

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昨年3月16日に突然始まったフランスのロックダウン。一時は感染者の拡大が止まりレストラン営業も無事再開できたかに思えましたが、10月30日には二度目のロックダウン。「1ヶ月限定」という当初の予定は2ヶ月、3ヶ月と伸びてしまい、結局現在も一向に回復の兆しはありません。

本業も個人業も、仕事が大きく制限される事態となってしまいました。もどかしいですが、どうすることもできない。

そんな現状に、唯一『良かった』と思える点が1つだけあります。
内省する時間の確保です。

幸か不幸か常にバタバタと動きながら挑戦させていただける環境にいた分、"今"と"近い未来"にしか向き合う事ができませんでした。

今まで自分は何を積み重ねる事ができて
これから自分は何をしていきたいのか

過去と未来、そして自分の人生。この機会に改めて時間をかけて自分と向き合う事ができたんです。


『僕は執事になりたい』

最初にこれを思ったきっかけは、確か本だったと思います。

以前より『一流の品格あるサービスマン』というイメージの強かったその職業は、一発で僕の心を惹きつけました。


その時の心境をこちら⬇︎のnoteでまとめていますので、興味ある方はご覧ください(本編とは関係ないので飛ばしていただいて結構です)


早い話、”かっこいい”と思っただけで執事を目指していました。

今まで海外を転々としてきたのも、ワインの道に進んだのも、大抵は自分の直感を信じて動いてきました。そのおかげで多くの経験値を得ることができたことは理解しています。

良く言えば行動力。
悪く言えば無鉄砲。

今回の執事になりたい気持ちも、最初は勢いで言ってたのかもしれません。

ただ、今回の執事という目標はなぜか『しっかり考えないといけない』『僕が執事になることで何ができるのか』という目的意識を考慮しつつ動く必要があると感じました。


その結果、僕が執事になる理由は大きく3つに分類できることが判明。

1つは、品格あるサービスマンという自分の理想形であること。
1つは、自分にとって他人をサポートするほうが圧倒的にエネルギーが生まれやすいこと

そしてもう1つは
「男性の社会退出」というロールモデルを作ること。

モチベーションとしては上2つの理由が大きいですが、『自分が執事になることでの周囲へのメッセージ性』はこの社会退出にあると感じました。


踊るが、進まない"社会の男女格差"

森喜朗元会長の『女性蔑視発言』が、皆さんの記憶にも新しいと思います。

「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」
「女性の優れているところですが、競争意識が強い。誰か手を挙げると『自分も言わないといけない』と思うんでしょうね」
「女性を増やす場合、発言の時間をある程度は規制しておかないと、なかなか終わらないので困る」

今回の場合、『純粋な女性差別』と同じくらい『責任ある立場の人間による主観的偏見の公言』にも問題があるとは思いますが、この一件は多くの人の心を刺激しました。

この刺激が連鎖し、話題はいつもの『社会の男女格差』にまで発展。

ー女性は冷遇されていて…
ー男性ばかり昇進が…
ー家庭でイクメン気取りの…

何年も何年も似た話題が繰り返されている事実は、
一向に解決に向かっていない根拠と捉えることもできます。


なぜ解決に向かっていないのか。
本当に世間は向かう気がないのか。

ここに改めて疑問を感じた僕は『そもそもの原因』を細分化してみることにしました。


例えば、男性は『主夫』になりたいと思っていないのか。
どうやらこれはNOと言えそうです。若い世代にかけて、主夫になることの抵抗は少なくなっているのは統計的にも実際の体感としても大きく外れてはいない気がします。

(参考記事⬇︎)
https://sirabee.com/2015/03/25/22920/

ただ問題は、この主夫になりたいという感情が
・仕事をしたくない
・養われたい
・家事が楽そう

というネガティブな気持ちが主体であることが原因かもしれません。

仮にそうでなくとも「ポジティブに主夫としてパートナーを支える」というサンプルは圧倒的に少ないです。


この点において、僕が力になれるかもしれないと思いました。


”主夫”に執事という『一流のサービス』をぶつける


執事の仕事は様々ですが、簡単に言うと「雇用主の人生を最大化する」のが目的です。仕事も余暇も最大化させ、豊かな人生をプロデュースします。

例えばこの雇用主が妻だった場合。関係値としては基本的に”主夫”と同じ立ち位置になると言えます。最大の違いは『自分が妻をサポートしている』という事実を周りが認識しやすい点です。

主夫の多くが妻を支えたい思いで自主的に”主夫”をやっているはずなのですが、現状として一般的には

「男が女に食わせてもらってるなんて恥ずかしい」

という意識が強いのかもしれません。上記でも書いた通りネガティブな印象が強いせいで、『主夫』という存在自体がまだポジティブな印象を与えていないように思えます。

そんな時に「執事」という誰が見ても『一流』と思わせるキャラクターを前面に出すことで、ネガティヴなイメージを払拭させてしまおうというのが僕の狙いです。

もちろん自分自身がLGBTでいう”ノンセクシャル”側に属していることもあって、性差によるプライドが一ミリもないのも原因でしょうが、執事が主夫になるというパワーワードを使って

女性を全力でサポートできることは
男にとって喜ばしいことである

のイメージに繋がってくれたらと思っています。


本来の意味での多様化を目指して

自分は男女平等主義を掲げるつもりもないし、全ての差別を解決できると思えるほど傲慢でもありません。女性とご飯行ったら奢りたいし、力仕事は任せて欲しいです。本当の意味で『平等』になることなど不可能だとさえ思っています。

それが従来の”アタリマエ”だった事実はしっかりと念頭に置きつつ、自分が見せることのできる新しい選択肢は提示していきたいなと。


実際にどうなるか全く未知数だし、結局は全然イメージと違う結婚をするかもしれません。人生何が起こるか分からないので。

でも、少なくとも今は。僕なりの”多様性のある恋愛、結婚観”の手助けになれたらと思ってます。

文章苦手ながら頑張りました!