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次のパンデミック対策には「予備自衛官」ならぬ「予備医療従事者制度」がよいのでは、という話

私は感染症に関しては完全な素人なので、新型コロナウイルスの流行に対して専門家の方たちが考案した「外出自粛」という対策自体には何の文句もないのですが、このまま全国民が外出を自粛し続けることによって経済が崩壊し、ウイルスによる死者以上の自殺者が出たり困窮者による凶悪犯罪が頻発することを強く懸念しています。

アイデアとは、複数の問題をいっぺんに解決することだ」という任天堂の宮本茂さんの名言がありますが、外出自粛という対策は「ウイルスによる直接の死者を最小限に留める」という課題は解決できても「経済崩壊による間接的な死者を最小限に留める」というもう一つの大きな課題は解決できません。

この2つの課題を、完璧ではないとしても同時に解決する方法はないのかなと最近いろいろ考えていたのですが「ウイルスとの戦いはまさに戦争であると色々な人が言っている → だったら国防として考えた方がいい → 国防における有事の追加人員確保ってどうやってるんだっけ」という風に考えを展開していった時に、「予備自衛官制度」のことを思い出したわけです。

ウイルスへの対策として厳しい外出自粛が必要になっている根本的な理由は「医療従事者の方たちの人員不足」です。極論すれば、医療従事者の方たちの数が現在の100倍程度いらっしゃるならば、外出自粛はほぼ必要ないということになるでしょう。

もちろん現実的にそのような膨大な数の人員を確保することは不可能ですが、「予備自衛官制度」と同様な「予備医療従事者制度」を作り、有事において数千人から数万人ほどの予備医療従事者の方たちが正規の医療従事者の方たちをサポートできるならば、次のパンデミックの際には今よりも緩い外出自粛でも医療崩壊を避けることができて、経済へのダメージをより小さく留めることが可能になるのではないでしょうか。

さらに、外出自粛によって大きなダメージを受けやすい「飲食業」や「宿泊業」等の方たちがこの「予備医療従事者制度」に登録して平時から訓練を受けておけば、パンデミックで収入が大きく減ってしまった際の「セーフティネット」として活用することも可能になります。

もちろん、いわゆる「炎上案件」に対してただ単に人員を投入するだけでは何の役にも立たないということは私もエンジニアの端くれですので理解しておりますが、現場の医療従事者の方たちからの声や要望をしっかり吸い上げて訓練に反映しておけば、有事の際の「コールドスタンバイ」として十分に有効なのではないかと思うわけです。

次のパンデミックがいつになるのかは誰にもわからないと思いますが、次回もまた「全国民の厳しい外出自粛」だけで対抗しようとするのはあまりにも無策ですし、平時から適切な対策を準備して経済への影響を最小限に留められたと国と比較した際に大きな「経済的格差」をつけられてしまうことは自明なので、是非政治家の皆さんには「国防」という観点で次のパンデミック対策を整えていってもらいたいと切に願う次第であります。


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