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♒2から一周しよう。三つのサビアンと小さく一つ

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ヴェシカパイシスが作る目の位置を追います。 ジオセントリックの太陽位置から、大きな目が二つで三つのサビアン。 それと細い目が一つで、計四つのサビアンシンボル。
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++♒15、上から♏16、左上から♋16、左上上から少しだけ♍16 (終)

2024/2/2 17:49ぐらい~翌日 17:28ぐらいまで、ジオセントリックの太陽は、みずがめ座14.00~14.99、サビアンでは♒15の範囲です。 *** 「さっぱりわからん。やめだ、やめ。」 男は図案の書かれた四角い紙を、クルクルと巻いて筒にしました。 それから男は筒の穴に目をあてて、空を見上げました。 小さな円い青空の中を、並んで遠ざかっていく二羽の鳥がいました。 「どこまで行くんだろう?」 すると急に何者かが、筒の向こう側から覗き込んできたので、

++♒14、上から♏17、左上から♋17、左上上から少しだけ♍17

2024/2/1 18:31ぐらい~翌日 17:49ぐらいまで、ジオセントリックの太陽は、みずがめ座13.00~13.99、サビアンでは♒14の範囲です。 *** 昔ね、噴火している火山のトンネルに入って行った列車があって、入ったっきり列車は出てこなかったんだけど、噴火も止まったんだって。 それから山は、むくむくと体を膨らませて、まるで妊娠でもしているかのように。 そろそろ産み出してくれって言っている。そう、中で喋ってるんだ。 だからもう一度トンネルを掘って、列車を

++♒13、上から♏18、左上から♋18、左上上から少しだけ♍18

2024/2/1 18:31ぐらい~翌日 18:09ぐらいまで、ジオセントリックの太陽は、みずがめ座12.00~12.99、サビアンでは♒13の範囲です。 *** ぼくは、バロメーターとウィジャ盤を持っているから、たいていのことは読み取れる。 だから森の木には、秋の色づきはこの時期がいいよと教えてあげたし、 雌鶏には、ヒヨコにはこれを食べさせるといいいよと教えてあげた。 みんな、笑いながら「ありがとう」って言ってくれた。 ある日、バロメーターが壊れちゃったから、「

++♒12、上から♏19、左上から♋19、左上上から少しだけ♍19

2024/1/31 18:52ぐらい~翌日 18:31ぐらいまで、ジオセントリックの太陽は、みずがめ座11.00~11.99、サビアンでは♒12の範囲です。 *** 飛び込み台は階段です。 上級者は高いところに立ちます。けっこう高いです。あの人たち、涼しい顔してるけど、怖くないのかなぁ。 飛び込んだら、そのまま下へ、垂直方向に泳ぎます。 同時に海の底にも階段があって(吹き上げ台、とでもいうのかな?)、そこから上に向かって泳いでくる者たちもいます。 上からと、下から

++♒11、上から♏20、左上から♋20、左上上から少しだけ♍20

2024/1/30 19:14ぐらい~翌日 18:52ぐらいまで、ジオセントリックの太陽は、みずがめ座10.00~10.99、サビアンでは♒11の範囲です。 *** キャラバン車での移動中。 「なんかいいアイデアないかなー」 と言って男がカーテンを開けると、 「ちょっと開けないでよ!」 と女に閉められました。 「外ぐらい見たっていいじゃないかぁ」 「外なんか見なくていい。ひらめきなら内を捜せ!」 すると運転手が 「あーらーらー、らーらららー」 と歌い始め

++♒10、上から♏21、左上から♋21、左上上から少しだけ♍21

2024/1/29 19:37ぐらい~翌日 19:14ぐらいまで、ジオセントリックの太陽は、みずがめ座09.00~09.99、サビアンでは♒10の範囲です。 *** 儚さが延々と続く。 『今しかないスペシャルイベント』 CMの彼は毎日そう言い続けている。 彼女は何人目の 『今世紀一の歌姫』であろうか? お手軽な熱狂で 薄っぺらい記憶はリフレッシュされる。 『もうやめた』という君の話題も 既視感のある消費財だ。 抜けた穴は、すぐに別の者で埋められる。 ゲームの進行に

++♒9、上から♏22、左上から♋22、左上上から少しだけ♍22

2024/1/28 19:58ぐらい~翌日 19:37ぐらいまで、ジオセントリックの太陽は、みずがめ座08.00~08.99、サビアンでは♒9の範囲です。 *** 船がやって来ると、 港にいた人々は船へと近づいていった。 下船する人と、それを迎えに来た人。 乗船する人と、それを送りに来た人。 出会いと別れのマッチング。 いつも組み合わせが整わずに 一人残される女がいた。 「その印を持った船はもう来ない」 だいぶ前にその報は聞いていたが、  それを聞いてから  それ

++♒8、上から♏23、左上から♋23、左上上から少しだけ♍23

2024/1/27 20:21ぐらい~翌日 19:58ぐらいまで、ジオセントリックの太陽は、みずがめ座07.00~07.99、サビアンでは♒8の範囲です。 *** 蝋の形を気にする必要はありません。 それに衣装を着せれば、 蝋はその衣装に合わせた形を作ります。 ウサギの衣装を脱がせて、 妖精の衣装に着せ替えれば、 中身も妖精の形に従うでしょう。 ただ、それは芯の無い中身ですから、 燃えないロウソクです。 芯などないほうが、指示に従順で結構? ですが、 だからこそ、

++♒7、上から♏24、左上から♋24、左上上から少しだけ♍24

2024/1/26 20:44ぐらい~翌日 20:21ぐらいまで、ジオセントリックの太陽は、みずがめ座06.00~06.99、サビアンでは♒7の範囲です。 *** 女は、ポコっポコっと卵を二つ産みました。 二人の男はそれぞれ担当を決めて、卵のお世話をしました。 ポカポカした温かい日差しの下で、スクスクと卵は大きくなっていきました。 そろそろ生まれてくる場所へと、運んでおかないといけません。 ゴロゴロと卵を転がして、  一つは山の上の牧場へ。  一つは山の下の集落へ

++♒6、上から♏25、左上から♋25、左上上から少しだけ♍25

2024/1/25 21:07ぐらい~翌日 20:44ぐらいまで、ジオセントリックの太陽は、みずがめ座05.00~05.99、サビアンでは♒6の範囲です。 *** ザーッと右上から黒幕が落とされて暗転。 その後には半旗。 彼は死にましたか? しっかり見通してくださいね。 え?暗闇だから見えない? 失礼ですが、 お客様の目は節穴でございますか?

++♒5、上から♏26、左上から♋26、左上上から少しだけ♍26

2024/1/24 21:31ぐらい~翌日 21:07ぐらいまで、ジオセントリックの太陽は、みずがめ座04.00~04.99、サビアンでは♒5の範囲です。 *** 先祖たちも、その昔のどこかでは、 香炉持ちをする小僧だったし、 テントを張るインディアンでもあった。 高級な机で幸せに読書をしていたこともある。 でももう、そこから離れて久しいので、 それぞれで感じた記憶も薄れてしまった。 そうすると、個々の見分けもつかなくなってくる。

++♒4、上から♏27、左上から♋27、左上上から少しだけ♍27

2024/1/23 21:54ぐらい~翌日 21:31ぐらいまで、ジオセントリックの太陽は、みずがめ座03.00~03.99、サビアンでは♒4の範囲です。 *** 「とてもいい嵐だ」 ヒーラーは谷間を勢いよく進む 強い風を褒めました。 体の奥底から揺さぶってくる 強いビートを感じていました。 「その歌を響かせて進みゆけ」 ヒーラーは彼らにエールを送りました。 それから、 ヒーラーは服を着替えると、 招待されていたお茶会へと向かいました。 場にあった強度の風を通す

++♒3、上から♏28、左上から♋28、左上上から少しだけ♍28

2024/1/22 22:19ぐらい~翌日 21:54ぐらいまで、ジオセントリックの太陽は、みずがめ座02.00~02.99、サビアンでは♒3の範囲です。 *** 「こんなに禿げあがってしまって…」 昔、拠点にしていた海は、 すっかり干上がって、水の面影もない。 「昔って?」 「まだ軍にいたころ。」 「軍人さんだったんだ。」 「まあね。」 「逃げ出したの?」 「逃げたわけじゃないよ。こちらに入るために脱け出したんだ。」 干上がってはいたけれど、 水を操る王

++♒2、上から♏29、左上から♋29、左上上から少しだけ♍29

2024/1/21 22:44ぐらい~翌日 22:19ぐらいまで、ジオセントリックの太陽は、みずがめ座01.00~01.99、サビアンでは♒2の範囲です。 *** 雷にびっくりしたミューズは、双子を両方とも落っことしてしまいました。 やば。 「チーフ、どうにかなりませんか?」 「困ったねえ。そっちに二人入っちゃったら、こっちの箱が空になっちゃうし。空き箱はすぐ捨てるのが決まりだし。ねえ、なんかいい方法、書いてないの?」 チーフは書類を読んでいた男に話を振りました。