2015 北里大学 看護学部 一般入試 小論文 模範解答

オープンチャット「大学入試 小論文 対策相談室」


 著者は、自分が弱っているときや困っているときは人の助けを求めることも必要であると述べ、助けを求めることを肯定的にとらえている。私も著者と同様に、人に助けを求めることを肯定的にとらえる点に賛同する。なぜなら、人に助けを求めることは、単に迷惑をかけることとは異なり、人との関係を築くきっかけになると考えるからだ。
 誰かに助けを求めることは、その誰かと接触し、頭を下げて、お願いすることである。自分が困っている状況を理解してもらい、相手もできることであるならば手を差し伸べる。もちろん自分が相手に迷惑をかけることも承知している。しかし、助けてもらった結果、相手に感謝することも含め、こうした一連のやり取りはコミュニケーションでもあり、人とのつながりを生むきっかけになる。
 たとえば、私は高校で文化祭を告知するためのチラシを作成する任を割り当てられた。ところが、私はチラシのデザインがどうしても思い浮かばず、イラストを描くことも苦手とあって困っていた。そこで、他のクラスに絵が非常に上手な生徒がいることを思い出した。私はほとんど初対面といってもいい彼女のところへ赴いて、文化祭のチラシのイラストやデザインを作成してくれるようお願いした。私のことをよく知らないにもかかわらず、彼女は快くその仕事を引き受けてくれ、素晴らしいチラシが完成した。さらに大事なことは、このことがきっかけとなって彼女と仲良くなり、今では彼女は私の大事な友人の一人となっているということだ。
 以上の私の体験から、困ったときに誰かに助けを求めることは、悪いことではないと考える。なぜなら、助けを求めることをきっかけとして生まれる人とのつながりもあるからだ。助けてくれた人への感謝の気持ちを忘れなければ、誰かとつながっていくために、人に助けを求めてもよいと考える。(758字)

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