2014 埼玉県立大学 推薦入試 小論文 模範解答 (本文全訳付き)


オープンチャット「大学入試 小論文 対策相談室」


2014 推薦入試 小論文 模範解答

Ⅰ.
【問題1】
(1)オ
(2)イ
(3)カ
(4)ア
(5)エ


【問題2】
長時間にわたってインターネットやオンラインゲームに没頭してしまうインターネット中毒について、親は子どもたちを手遅れになる前に病院に連れてきて、治療を受けさせる必要があると言われている。子どものインターネット中毒を防ぐためには、親が子供のインターネット利用状況を把握し、親子でインターネット利用についてのルールを定めたり、インターネットの無い環境に臨む機会を作る必要があると考える。というのも、子どもたちが、自律的にオンラインゲームをすることを抑制することは難しく、自己判断にもとづいて適切にインターネットを利用するための方法や習慣を身につけるには、保護者の管理が必要だと考えるからだ。(292字)

【本文全訳】
Choi Hyun Minは、コンピュータゲームをするために座ると、時間がたつのをすっかり忘れてしまう、しかも、ゲームをする持続時間は、少なくても10時間も続くのである。
Choi(彼の実名ではない)は、韓国において多数の公式にインターネット中毒と見なされてい
る者の1人であり、韓国は世界で最もインターネットに接続した都市の一つである。
 現在、16歳のその生徒は、“Save Brain Clinic”での治療を受けており、このクリニックは、五月の初旬に開設し、そうした中毒のための韓国で初の専門病院であると自任している。
「インターネット中毒は、単なる非行というものではないのです。」と、Lee Jae Wonは言った。Leeは、ソウルの南120キロメートルにある精神科施設である、Gongju国立病院の院長である。
「インターネット中毒は、深刻な問題であり、両親たちは恥ずかしがることはなく、子どもたちを手遅れになるまえに治療のために病院に連れてくる必要がある。」
 その病院は、グループセッション、アート・セラピー、ニューロフィードバックとして知られている治療、経頭蓋時期刺激法などを含む、五週間にわたる治療プラグラムを行っている。ニューロフィードバックは、頭皮のセンサーによって測定された、脳の活動を表示するための、リアルタイムディスプレイを用い、中枢神経系の活動を調整する目的を持つ。
経頭蓋磁気茂樹法は、脳内の神経細胞を刺激するために磁場を用い、うつ病を治療するために一般的に用いられる。
 治療を始める前に、病院は脳のイメージスキャンや、心理テストなどの、検査を通して診断を行う。「検査も治療プログラムも科学的なものであり、ある程度まで効果があると証明されています」とLeeは言う。
検査と治療費は、社会保険の適用があれば、630,000ウォン(585ドル)であるが、保険がなければ、1,940,000ウォンとなる。
多くの両親たちが問い合わせをしてきた。しかし、Choiを含む、たった3人のみが、5週間のコースの治療を始めた。これは、若年者に焦点を当てることを意図したものであるが、成人にも治療は開かれている。
 インターネット中毒は、精神的疾患と受け止められていないけれども、この問題は、韓国社会においてすでに根深いものとなっていると、Leeは言う。「オンラインゲームをすることは、面白く、スリリングであると同時に心地よくもあるんだ。」と患者衣を着ているChoiが言う。「僕が考えていることは、どうしたら何の妨げもなくオンラインゲームができるかってことだけだよ。」。
 彼の中毒症状は9歳のころに始まった。一度、両親がしまい込んだコンピュータのディスプレイを取り戻すために、両親の部屋の窓にパンチで穴を開けた、彼は言った。
 いくつかの致命的な事態もこれまでにあった。昨年には、オンラインゲームに疲れ切っているのに、3歳の息子を殺した罪で一人の母親が逮捕された。特に悲劇的な事例では、41歳の男性が懲役2年の判決が下された。彼と彼の妻は、彼らがネットカフェにいる間、娘を自宅で栄養失調のまま放置して亡くした。彼らは、オンラインゲームで「バーチャルな子ども」を育てていたのであった。


Ⅱ.
【問題1】
2, 4

【問題2】
雨水によって形成された石筍内の放射性同位体の割合を測定することによって、雨が降った年代を特定することが可能である。その結果、西暦440年から西暦660年の間に降雨量が異常に多かったことがわかり、水源確保によって人口爆発を促進したと考えられる。ところが、石筍は西暦660年から1000年の間には、乾燥期が長期にあったことを示唆している。その結果、この時期にマヤ地域の支配者の変遷が激しかったというマヤ文明の考古学的記録にもとづき、水不足を原因とした政情不安により、マヤ文明が衰退したと結論付けることができる。以上より、研究者が下線部のように主張するのは、降雨量の多寡がマヤ文明の衰退を招いたと結論づけることができるため。(300字)


本文全訳
古代マヤ文明(西暦300年から1000年の間、現在のメキシコや中央アメリカの大部分占めた)の急激な衰退は、長らく科学者を悩ませてきた。洗練された暦の体系や、ピラミッドの建造で知られる、マヤの都市が、なぜ、西暦800年から1000年の間に崩壊してしまったようだということにについて、明晰な説明は現れていない。
 ある研究では、マヤ文明は急激な気候変化によって破滅を決定的にされたと示唆するものもある。
ペンシルバニア州立大学のダグラス・ケネットと彼の同僚たちは、ベリーズ南部の洞窟にある2000年齢の石筍の分析や、考古学的記録によって、異常な降水量の周期がマヤ人の運命を決したと論じている。他の研究者たちは、乾燥した気候条件がマヤ文明の崩壊を促進したと提案してきたが、最新のデータが、マヤ文明のあった地域の地理学的な中心から、最も完全で詳細な降雨量の記録の一つを提供している。
 そのチームは、地面から洞窟に浸透した雨水からできている、石筍に含有された酸素の放射性同位体を測定することによって、マヤの低地帯における歴史的な降雨量を見積もった。その雨量レベルは、石筍内の放射性同位体の割合を測定することによって、特定の日付に結び付けられた。
 「われわれは、複雑な物語について語っているのであり、我々は、この点に集中した詳細のすべてを有しているわけではない。」とケネットは言う。彼は、異常に多い降雨量が西暦440年から西暦660年の間に人口爆発を促進したと提案している。石筍はまた、西暦660年から1000年の間の、長引いた乾燥した時期があったことを示唆している。つまり、この時期は、政情が不安定だった時期と一致し、そのことは、様々な支配者によって立てられた、日付のついた石のモニュメント(記念碑)が急速に増えたことに反映されている。


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