2017 佐賀大学 教育学部 学校教育課程 小中連携教育コース 一般入試(後期日程) 小論文 模範解答

オープンチャット「大学入試 小論文 対策相談室」


問1
これまでの教育は教員による一方向的な講義形式によるものが中心であるため、生徒が教室において教師の指導を漫然と受動的に聞く構造がある点に問題があったと言える。


しかし、溝上氏の述べるように、アクティブ・ラーニングは、これまでの授業の形式を単に否定したり、一掃したりするものではない。つまり、アクティブ・ラーニングは、学習者である生徒の意識や学習への取り組みかたの転換を図る学習法だと言える。したがって、アクティブ・ラーニングは、生徒自身が各教科における多様なテーマについて、問題意識を持ち、他の生徒との対話を行ったり、グループ・ワークや調査学習解いった種々の活動を行うことによって、生徒が自ら能動的に学びを深める学習法だと考える。(313字)




問2
私は、中学校教育課程のなかでも、音楽教科においてアクティブ・ラーニング型の授業を実施し、生徒たちが自分なりの感性を滋養し、物事に対する自分なりの考え方や観点を身に付けることによって、子どもたちの「生きる力」を育てたいと考える。そのために、従来であれば、音楽史に沿って音楽鑑賞を行なったり、音楽的知識の教授を行なっていたのに対し、私の授業では、生徒たちの聞く現代の音楽から遡り、これまでにどのような音楽があったのか、調査学習を行ってもらう。たとえば、現代の音楽を成立させている要素を生徒自身に分析してもらい、それらの音楽的な要素がどこに由来するのか探究学習を行い、過去の音楽と現在の音楽とのつながりを見出してもらう。その結果、生徒たち自身がクラシック音楽や他国の多様な音楽への関心を高めたり、理解を深めてもらうことが狙いである。また、生徒たちが選択した音楽のジャンルや特定の曲などについて相互に紹介し合うグループ・ワークなども行う。というのも、こうしたワークを通じて、生徒たちの感性を養ったり、他者の価値観や考え方を受容する姿勢を育てることができると考えるからだ。(481字)

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