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僕がタバコを辞めた話(第二回)

10年前に禁煙した話をブログから加筆訂正して再掲しています。

  禁煙を開始してから最初の2日間は思ったほど辛くはなく、3日目にイライラが襲ってきましたが「このイライラ、禁煙してる感があるなぁ」と、大した事をしていないのに頑張っている感をおもしろがりながら、なんとか1週間が過ぎました。

  しかし、禁煙1週間ともなると、タバコの事しか考えていない状態になりました。さすがに1人で居ると耐えられないと思い、友達を誘ってカラオケに行きました。(10年前のお話です)

  もともとカラオケが大好きなのですが、今までは一般的な男性歌手の高音が出なかったので、いつもキーを2、3コ下げて、やっとこさで歌っていました。でもこの日は、キーの下げ幅がいつもより少なくなり、とても気持ち良く歌えたのです。

「あれ?高音が出なくて悩んでいた原因って、変声期にシャウトしたからじゃなくて、タバコだったのかも。」

  てっきりガサガサ声は変声期の過ごし方が原因と思って諦めていたので、少しでも声を良くする兆しが見えたことは、禁煙の大きな意欲になりました。

  たった1週間で、正に劇的な変化でした。今まで諦めていたあの歌が普通のキーで歌えるかもしれない。もう、いちいちキーを調節しなくて済むようになれるかもしれない。それは、僕にとっては重要な、新たなタバコをガマンする理由でした。

  しかし、禁煙を続けるにしても、1人で辛い思いをしていると甘えがでてしまいます。こういう時は背水の陣です。周りに禁煙していると吹聴して、簡単には逃げられないようにしました。

  禁煙宣言は意外な効果もありました。それは、宣言したほとんど全ての人がめちゃくちゃ褒めてくれるのです。

「あんなに吸ってたのに2週間も吸ってないの?エラいねぇ!」

「やっぱりプロは意識が高いね」

と、褒めて貰えるのです。

僕にとっての禁煙の理由がまたひとつ増えました。

もう少し頑張ってみよう。


つづく


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