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(基本解説026)「議院内閣制」を押さえておこう

(政治や法律の基本解説)
(2分で読める)




アメリカの大統領は国民が選ぶのに
なぜ総理大臣は国民が直接選べないのか

それは日本の政治では国会議員が
選ぶことになっているのです

これを「議院内閣制」という


議院内閣制とは …
行政権をつかさどる「内閣」が
議会の信任によって選ばれる制度のことです
(内閣とは行政のトップのこと)



国会議員が総理大臣を選ぶ

 行政を担う内閣のトップを決める、「内閣総理大臣の指名」も国会の重要な仕事です。衆議院総選挙が行われたあとに開かれる特別国会で、総理大臣が選ばれます。総理を選ぶ国会での選挙を、「指名選挙」といいます。国会が「指名」し、その人を天皇が任命するというしくみになっています。

議員数が多い政党から選ばれる

 総理に選ばれる条件は、文民であること軍人ではないことと「国会議員であること」です。では、なぜ総理大臣は国会議員が選ぶ制度になっているのでしょうか。これは総理大臣と国会との関係を重視しているからだといわれます。総理が国会議員の投票で選ばれるということは、国会のなかで議員数がいちばん多い政党から選ばれることになります。

なぜ国会が総理大臣を選ぶのか

 たとえば、総理が法案を提出すると最大多数政党としては「自分たちの仲間」がすることですから、通常は全面的に協力します。しかし、もし総理大臣が国民の直接選挙で選ばれる方式の場合、国会での最大政党と、総理が所属する政党が異なる可能性があります。そうなったときに総理の方針に国会が反対して総理の仕事が進まないということが起こりかねません。そのため、日本では国会議員が総理大臣を選ぶというしくみにしています。

アメリカ大統領は国民が選ぶ

 アメリカの大統領などは、住民や国民によって選挙で選ばれますが、このような制度を「二元代表制」とか「大統領制」と呼ばれます。これに対して日本の国の政治のように行政の責任者を議会から選ぶ制度を「議院内閣制」といいます。「国民によって選ばれた」という、民主主義の国における最大の「正義」を持っているアメリカ大統領などと比べると、国会によって選ばれた日本の「総理大臣」のほうが、より国会と協調して政治を進めていくことを重視していると考えられます、


参考文献
『政治のことよくわからないまま社会人になった人へ』海竜社 池上彰
『政治のキホンが2時間で全部頭に入る』すばる舎 馬屋原吉博
などから適宜抜粋



998字





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