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『佐賀大学↔︎東京藝術大学 エクスチェンジプロジェクト2021』 鑑賞メモ

以前、このnoteで共有した佐賀大学と東京藝術大学の交流展に行ってきた。

年明け、佐賀大学の学生数人から展覧会の知らせをもらっていたけれど、流石に、じゃあ行くよということはできなかった。聞けば、2月の終わりから東京藝大でも開催されるという。そこに出かけよう。

二重の勘違い、当初は上野に出かけるつもりでいた。おやおや、亀有の寮で開催とある。そして、次の勘違いは亀戸に向かっていたこと。おやおや。

亀有駅を降りるのは記憶している限り初めてのこと。そこから徒歩10分以上で藝大の寮に到着する。随分立派な寮だ、ここでの学生生活は楽しそうだなと想像した。人は少なかったけれど、大きな包みを抱えた学生が歩いていた。

学生寮で開催ということで、どこかの部屋で開催しているのを想像していたけれど、寮に併設されたアトリエで開催だった。今回の企画者の一人、福田周平が借りているアトリエがA03で、そこが展示場になっている。

それほど広く無い会場、10点近くの作品が展示されている。入り口正面の岩崎の作品が目に飛び込んできた。

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佐賀のマンション展で展示した作品と連携するエディションだ。


佐賀大学の美術館の展示風景は佐賀テレビで放送されていた。

展示風景の写真も見せてもらった。総合大学である佐賀大学にある美術館、そこの展示空間の豊かさの話をしたり、彼がそこで提示した作品についても話を聞かせてもらえた。今回のこの交換展の意味は何か、若いアーティストが発表していること。

今回の交換展の作品ではないけれど、A03という構造物。床には石本陽の作品が、奥の壁には石丸圭汰の作品が提示されていた。奥側にある白い塊も作品、高橋健吾による《祝い》。

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この作品、鉄板を組み合わせた空間というか構造物。建築と思えるが、これは彫刻であるという。壁で囲っているから閉鎖した空間を作る。そして、今回の展示では内部に作品を提示している。この作品は、どのようなコンテキストにも侵食していく。表面の鉄には錆が浮き、もう少しで、この錆が安定し、表面を堅牢にするという。

彫刻というこの作品、分解、持ち運びが可能であり、様々な空間に設置することを想定しているという。


福田は、沖縄出身、あまり詳しい経歴は聞かなかったけれど、日本画をやっていた。藝大の大学院では油画をやっている。そして博士課程に進学することが決まっており、そこではまた違ったメディウムを選ぶみたい。


藝大で開催されていたPUBLIC DEVICEにも話題が飛んだ。


全体としてWIP (Work In Progress) な感じの展示、そうした作品群はコミュニケーションの引き金となり、様々な示唆を与えてくれる。





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