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『GLOBAL POP UNDERGROUND』展 @ PARCO MUSEUM TOKYO 鑑賞メモ

パルコミュージアムで開催しているGLOBAL POP UNDERGROUND展、オンラインで展示の様子を確認することもできるらしい。渋谷パルコの地上の通路(渋谷区との協議で廃止された区道があった部分)に空山基氏の巨大な彫刻が展示されている。確か、設置の様子をTV番組か何かで見ていたような気がする。動画だったかな。リモート生活になってから、コンテキストが乏しくなった。

展示そのものをオンライン・ビューイングルームで公開している。その上で、現場で入場料を支払って鑑賞する意味は何だろうか、なんて考えながら鑑賞してみた。


Javier Calleja の作品、こじんまりとしたパルコ・ミュージアムだけど、等身大もしくはそれを超える大型作品が多く展示されていた。

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トーテム・ポールのような作品、ポップなイメージであるが、なぜ緑目と白目と区別しているのだろうか。目が離れているため、人というよりも昆虫の顔に近い印象を受ける。そうすると、あの緑が、カマキリを連想させるような気もしてくる。


空山基氏の「セクシーロボット」シリーズ

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写真では見ていたものの実物は初めて見る。ステンレスのツヤツヤとして質感、そうした金属の冷たさを感じさせないような曲線の美しさ。展示スペース、他の作品(発光している)を映しこませたフトモモ。見る角度による光が反射する。そうした写実なボディとは対照的な無機質なヘッド。こうした落差があるものの、ジャケットが、どこか人間臭さを感じさせる。


こちらも初めて見る田名網敬一氏の作品。

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彼の作品としては、幾分簡素な感じにも見えた。巨大さゆえに、余白的な部分が印象に残ったのかもしれない。




アングラ的なものというよりも、80年代、90年代の流れを連想した。レトロという感覚とは少し違う感覚。



上記の展覧会のリンクからVR的な3D展示ルームに入ることができる。展示室や、作品同士が、どのように共振しているのかといった点を見ることができる一方で、操作方法が悪い。行きたい方向と操作が直感的でないし、操作が入ることで、鑑賞に関する没入が途切れてしまうように思う。

オンライン化にあたっては、よりコンテキストを重視する必要があるだろうけれど、同じくらい、UX(ユーザ体験)を考えなければならない。かといってインスタのような、ECのようなサムネイルを並べるのとは違うと思う。


根本的にオンラインを意識した展覧会の作り方というのが、これから求められるだろうと考える。商業的な言葉を使えば、デジタルネイティブ。


OILにも寄ってみた。最近話題のBIENの作品が見られたのが良かったな。

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