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『燦三と照りつける太陽で、あつさ加わり体調を崩しがちな季節ですが、規則正しく健やか奈日々をお過ごしください。』展 @ 西武百貨店 渋谷店 美術画廊 鑑賞メモ

渋谷西武の美術画廊で開催していた展覧会、とても長いタイトルは出展アーティストの名前から文字をとっているということ。この展覧会は、小林正人氏と鬼頭健吾氏が後進アーティストを推薦する展覧会ということ。

この展覧会では岡田 佑里奈氏の作品を見ようと思っていた。彼女の作品は、一階のショーウィンドウに大きく展示されている。B館の8階、駅から遠い方の建物で実施していた。

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かなりの作品が展示されていた。岡田 佑里奈氏の作品は完売。これは表のショーウィンドウに掲示されていた作品だと思う。

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写真集も閲覧できるようになっていた。

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写真を使った絵画か、絵画のような写真か。すでにそうしたカテゴライズはどうでもよさそうに思える。

写真、プリントを張り合わせたかのような画面、そこに厚みがあり、白く抜けた部分がある。この作品を見ていて、記憶の喪失を連想した。人の記憶、覚えているつもりになっていること。忘れていく様子。そうした時間の概念を作品に込めたのだろうか。

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脳が記憶する仕組みは、可塑性と言われている。一旦記憶したものは可塑性によって記録に残る。その記憶にたどり着く経路、神経細胞、そこに負荷をかけないとその道はやがて消えてしまう。獣道のような。通るものが不在になったとき、それは役目を終えているのかもしれない。

展覧会の名前が、そうしたノスタルジーに思いを飛躍させたのかもしれない。


先生達の作品はギャラリーの奥にあった。圧倒的な存在感に、こうした空間を分けた展示が効いている。

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鬼頭健吾氏の作品、大型化してきた。小林正人氏の作品は初めて見た。

内と外、地平。

境界のあいまいさを作品をゲートとして提示しているような、そんな体験。



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