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現代アート研究

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現代アートを学び始めた外資系IT企業のプリセールス。 難解な現代アートを探求する学びの記録。
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2021年10月の記事一覧

「Gucci Garden Archetypes」鑑賞メモ

6年間の広告表現の集約する展覧会、天王洲で10月末まで完全予約制で開催されていた。フィレンツェに見に行きたいなと思ってたが、無理だろう。そんな風に考えていたから天王洲で見られるのは、とてもラッキーだった。 https://www.gucci.com/jp/ja/st/stories/inspirations-and-codes/article/gucci-garden-archetypes アレッサンドロ・ミケーレのポエトリーを最大限に表現し、マニフェストとして提示した広

岡崎と名古屋、現代写真アートを巡る旅 『現代フォトアートは変成する』 鑑賞メモ

最寄りの東岡崎駅からギャラリーまでは徒歩圏内、岡崎には少し馴染みがあった。前職で岡崎の自動車製造業向けのとある領域の情報システム構築プロジェクトに携わっており、岡崎へは3年程通った。大変なプロジェクトだったのと、ネガティブなことが多かったためか、この土地にあまりいい印象は持っていなかった。ホテルとプロジェクトルームの往復生活だったこともあり、そこまで馴染みのある土地ではないが、縁はあった。 駅から目的のギャラリーに到着するまでに川を渡る必要がある。橋を渡るために迂回だが、は

【青秀祐、江川純太】二人展「色相は8月の冗談でした」鑑賞メモ

eitoeiko で開催していた二人展を見に行った。出かける前に、Facebookページで、作品画像を見ていた。下のリンクの4枚の写真の左下の写真が特に印象に残っていた。 この作品《Assembly/001-A》(2021)であり、前述の写真を見た感じではプラスティックか、何か固い材質を使った立体作品だと思っていた。 ギャラリーの扉を開けると、すぐに作品と対面する。 一目見て、これは布のようなものだと理解した。合皮を使って作られている。そうした意味ではハンドバッグと呼べ

日野公彦 《Tag SALE》 鑑賞メモ

岩田屋本店の2階、高級ファッションブランドが並ぶフロアにコマーシャルギャラリーができた。岩田屋本店のニュースリリースではショップとなっている。展覧会のない時期はアートグッズの販売もあるみたい。だから、ショップなのだろうと思う。 8月のしるしと人類展を鑑賞していた。ハシグチリンタロウを久しぶりに見たくなった。 そして、8月はアルティアムの最後の展示も見ておきたかった。 展覧会のカタログにあった日野公彦のステートメントを引用、硬筆で言葉が書かれただけの紙が、どのようなものな