暇空が茜になったわけ

もうすぐ琴葉姉妹誕生10周年を迎えるので、今迄暇空茜から琴葉茜を取り戻す為に琴葉姉妹の版権元のエーアイに嘆願し続けて来た身として、そもそもこんな事が起こってしまった原因について僕がどう考えているかを述べておこうと思います。


経緯

先ず、暇空茜が琴葉茜を使い始めた経緯、元い少女アニメアイコンを使い始めた経緯について述べていこうと思います。

X上には「アーニャ界隈」という、何故かSPY×FAMILYという作品のアーニャ・フォージャーというキャラになりきるアカウント軍団が存在しており、暇空茜もその一員の一人で「暇なアーニャ」という名前で活動していました。

又彼はYouTubeでも同じ名前とアカウントで活動しており、「ゆっくりボイス」という名前で知られる「AquesTalk」という音声合成ミドルウェアを用いて「シュナムル」というアカウントを中傷する動画を投稿していました。

然し2022年中旬頃に、ゆっくりボイスを使っている多くの動画投稿者が、YouTubeに「繰り返しの多いコンテンツ」を投稿していると判断され、収益を剥奪されてしまう事件が起こりました。

なので暇空茜は別の合成音声ソフトウェアを探しましたが、その時選んだ「A.I.VOICE 琴葉茜・葵」というソフトウェアが偶然キャラ付きのソフトウェアで、どうせならこのキャラになりきろうという事で名前を「暇空茜」に改名し、琴葉茜のなりきりを始め、Colaboへの中傷を始めました。

そして、現在に至るまで版権元のエーアイは暇空茜に対しキャラクターの使用を止める為の行動を何も起こしていません。

考察

次に、何故エーアイが今まで暇空茜の中傷活動にキャラクターを使用する事を許しているかについて、又その責任は誰にあるのかについて、僕なりの考察を述べていこうと思います。

説1. 暇空茜は合成音声界隈に卒然と現れた災害の様な存在で、エーアイは本心では彼に使用を止めさせたいものの、暇空と暇アノンの攻撃性を恐れて行動出来ていない。彼こそが全ての元凶に他ならない。

長らくエーアイに嘆願し続けて来た立場から言いますが、僕はこの説に対して非常に否定的です。

先ず、暇空茜はエーアイの知らない内に今のような災害の様な存在になったのではありません。

エーアイは暇空が多くの支持を得始めるようになったColaboの訴訟会見の三週間前から問い合わせを受け ていました。その時はまだフォロワー数は2万に満たず、琴葉茜のニコニコ大百科の掲示板や5chのVOICEROIDのスレッドでも「変な小者が現れた」という反応で、この時に対応していれば、暇アノンを恐れることなく対応が出来たはずでした。

又暇空茜は琴葉茜のキャラ使用ガイドラインを無視するために、形式上、自身の使用するキャラはオリキャラであると主張しており、この主張のせいでエーアイは彼に手出し出来ないんだとも言われていますが、以下の記事にある通り、エーアイは彼のキャラクターはガイドラインが適用されると認めています。

更に、暇空茜は昨年1月時点ではエーアイから要請があれば対話に応じるとも言っており、僕が2月にエーアイに問い合わせた際もこの旨を伝えました。

琴葉茜のキャラクター使用ガイドラインは他者の権利を侵害する、またはその恐れがある様態での使用を禁じており、暇空に対する訴訟会見が予定されている事を踏まえて、「当社は貴方の活動に賛同も反対もしないが、貴方が訴訟されて、相手団体の名誉権を侵害しているという判決が下される可能性が多少なりとも存在する以上、当社とファンに迷惑が掛かるので、アイコンとヘッダーを差し替えて、又キャラクターを使った動画はマスキング処理を施して再投稿して欲しい」という旨を伝えていれば、円滑にキャラを差し止められていた可能性が高いと思われます。

然し、エーアイは現在に至るまで彼のキャラの使用を差し止めるどころか、彼の行動に対する警告すら出していません。

一応一昨年の11月に、彼のアイコンがDMCAにより通報を受けた事により、アカウントが一時凍結されアイコンを差し替える事態になりましたが、アイコンを差し止めるだけであれば直接伝える方がずっと円滑で済むであろう事、もし先述のオリキャラ発言から対話可能な相手ではないと判断して毅然に対応していたと仮定しても、そうであれば動画も同時に削除したり、アイコンを差し替えた時に再度DMCAの通報するであろう事を踏まえると、この通報は虚偽である可能性が非常に高いです。

又昨年10月には、雲行きが怪しくなって来たのか、それともエーアイを超える発言力を得たと判断したのか分かりませんが、1月の主張を覆して、もしキャラを差し止められたらキャラの著作権を巡って最高裁まで争うと主張しましたが、彼は昨年「のりこえねっと」という団体に対して起こした著作権を争点とした裁判で、「言うまでもなく(裁判をする)理由がない」という判決文で敗訴した経験があることから、仮に裁判を起こしたとしても、敗訴した上で控訴が却下されて地裁止まりになる可能性が非常に高いです。

加えて、僕は昨年10月以前にも以降にも、エーアイに何度も来社して、暇空にキャラを差し止めるよう嘆願して警察に連行される事態に陥り迷惑をお掛けしてしまいましたが、それでもエーアイは暇空に対し行動を取ることはしませんでした。

そして、昨年4月にエーアイはガイドライン違反には当社の裁量によって厳正に対処するという声明を出し、6月の株主総会で「自社キャラを守る意志があるのか?」という質問に対し、「適切に対処出来ている。」という旨の回答をしていました。

以上の事から、どれだけ好意的に見ても、エーアイは本心では暇空茜を止めたがっていると見るのには限界があると考えます。

説2. エーアイも合成音声界隈も総じて暇アノンだった。今回の件は界隈に蔓延していた女性差別的な価値観が具現化して、琴葉茜が界隈ぐるみで女性蔑視の象徴にされただけに過ぎないのではないか。

中学時代から合成音声界隈に居た立場として、僕はこの説を否定します。

まず、エーアイについて述べます。

僕が以前エーアイの社員に、「茜ちゃんが人を自殺未遂に追いやったり、女性支援団体をデマで妨害しているのに耐えられない」と伝えた時、社員は、「世の中は酷いことでありふれている。例えばロシアはウクライナに侵攻して、ウクライナ人が沢山亡くなったりしている。でもわざわざその事でロシア大使館に抗議したりしないだろう?嫌ならインターネットを見なければいい。」と返答されました。

僕はこの発言に対し言い返したい事が沢山ありますが、少なくともこの社員の返答から、エーアイは暇アノンではなく、暇空茜の活動が悪質な人権侵害である事を認めている可能性が高いと伺えます。

又、エーアイはもともと法人に対して、「AITalk」という多数の声色を備えた音声合成エンジンを提供している企業で、そもそもオタク文化とは無縁の企業でした。

ですが、オタク文化に詳しい「AHS」という企業がこのAITalkを使って、キャラが歌ってくれるVOCALOIDの様に、キャラが喋ってくれるソフトの「VOICEROID」を開発し、それを用いた動画がニコニコ動画で流行した事を見て、エーアイからもVOICEROIDのキャラを作ろうとして琴葉姉妹を作ったことがきっかけでオタク文化に足を踏み入れました。

然し、AITalkの特定の声色にキャラクター性を持たせただけのソフトを他社の製品として販売されるのに不満を持ったのか分かりませんが、VOICEROIDの後続ソフトである「A.I.VOICE」をAHSからではなくエーアイから発売して、それ以降AHSと仲違いし、あまりオタク文化に詳しくないまま単独でキャラビジネスを続けています。

ですので、そもそも暇空茜を支持する背景が存在しないのです。

またエーアイは、立憲民主党の聴覚障害のある斉藤里恵都議にもサービスを提供しており、暇空と同じ偏った思想を持つとは考えづらいです。

次に、エーアイ以外の合成音声キャラの版権元ですが、一枚岩となって暇空を牽制する行動を取っています。

TOKYO6とAHS、ついなちゃん公式は逸早く暇空を念頭に置いてガイドラインを改定しました。

ずんだもんの版権元のSSS合同会社は暇アノンの動画を削除しました。

つくよみちゃん公式、Coefontは自社キャラを誹謗中傷に使わない様にアナウンスをしました。

また、なるが使っているキャラである紲星あかりの版権元のVOCALOMAKETSの代表は、彼を念頭に置いてか次の様な発言をしています。

このように、合成音声キャラの版権元は軒並み暇空茜を問題視しており、オタク文化に詳しくない筈のエーアイだけが何故か孤立した行動を取っています。

そして、合成音声界隈についてですが、残念ながら界隈のクリエイターやファンの中にも暇空のデマに加担してColaboを中傷した人が少なからずいたのも事実ですが、それでも彼を問題視する人が最初から多数を占めていました。

ニコニコ大百科の掲示板や5chのVOICEROIDのスレッドでは大多数が彼を問題視しており、琴葉姉妹のファンイベントの「コトフェス」でもエーアイに対し暇空に関する質問されていて、更に、エーアイの株主総会の質疑応答で挙がった6つの質問の内4つが暇空に関するものでした。

長らく合成音声界隈に居た身として、他界隈と比べて二次創作に突出してエロや下ネタ、身体いじりのネタが多いのはどうしても否定できず、界隈に女性差別的な価値観が蔓延しているのではと疑問に思う気持ちは分かります。

ですが、エーアイが現時点でなお行動を起こさないのは、決して界隈の価値観の現れではなく、単に界隈の声を黙殺しているからに過ぎません。

でもその場合、暇空の活動は悪質な人権侵害だと理解しておきながら、どうしてエーアイは何ら行動を起こさないのだろうという疑問が浮かびます。

僕は次の説こそが今回の事件の本質を捉えているのではないかと考えます。

説3. エーアイは暇空の人権侵害を認識しながらも、対処することが利益に繋がらないという理由で追認した。利益のために非人道的な行為を犯した企業は歴史の中で幾度となく生まれ続けており、エーアイもその一つに過ぎないのではないか。

企業という組織体は本質的に、利益を追求するためなら手段を選ばない存在で、それらが悲劇を齎した例は人類史上枚挙に暇がありません。

1932-68年、日本窒素肥料株式会社は熊本県で川に水銀化合物を垂れ流し、人々に水銀中毒の症状が出始めましたが、経費削減のためか会社は因果関係を認めず水銀化合物を流し続け、結果として多くの人が死亡したり神経系に不可逆的な障害を負いました。

1955年、森永乳業は利益のために、粉ミルクの原料に砒素入りの劣悪な材料を利用し、その結果多くの乳児が死亡したり、中毒により後遺症を負いました。

1970-2019年、ジャニーズ事務所の社長であったジャニー喜多川は、未成年の男性タレントに対して長きに渡って性的虐待を加え、その事が一部の雑誌や出版物に告発されていたのにも関わらず、企業は長きに渡ってその事実を隠蔽し、結果的に同氏の死後BBCに報じられるまで、社会に問題視されませんでした。

1984年、アメリカのユニオン・カーバイドは怠慢な経営により、インドの工場でイソシアン酸メチルという毒ガスが漏洩する事件が起こり、多数の人々が死亡したり、後遺症を負いましたが、同社は現在も経営陣ではなく従業員の怠慢によるものだと主張しています。

恐らくエーアイという企業も、彼らの末裔に過ぎないのでしょう。

今年の3月エーアイに来社して警察に連行された後の 取り調べで、暇空茜は琴葉姉妹のガイドラインに客観 的に明らかに違反しているのにも関わらず、警官経由 で社員からガイドライン違反ではないと聞かされまし た。

この事をnoteに書いた際、後日エーアイからHP 上で飽くまで公式見解ではないと発表されましたが、 以上の態度からすると、ガイドラインは建前で、本音 は自社のキャラクターはどう使われようが構わないと 考えているように思えます。

そうすれば、悪質な使用者に対処する手間が減るどころか、むしろそういった使用者からの需要も見込めるので一石二鳥という訳です。

正直、琴葉茜が女性蔑視の象徴にされた件に関しては僕は暇空に責任があると考えていませんし、もう憎んでもいません。

この会社のキャラは匿名で人々の憎悪を煽りたい人にとってあまりにも都合の良い存在で、それにいち早く目をつけた人物が非常に運悪く、後に日本のネット史に悪名を残すであろう女性差別主義者で、そのキャラの界隈がエロや下ネタ、身体いじり等の女性差別に繋がりそうなネタな多かったのは単なる偶然に過ぎないのではないのでしょうか。

然し、僕はエーアイは悪い企業だと言い切る事は出来ません。

今迄の考察から、KADOKAWAやアニメイトと違い、エーアイは暇空の行為を悪質な人権侵害と見做した上で使わせおり、別にColaboや堀口さんに対し敵意を向けて暇空にキャラを使わせている訳ではありません。

また、仮に早い段階で暇空にキャラの使用を差し止めたとしても、本当の意味でのオリキャラが代わりに人権侵害に使われていたであろうに過ぎず、エーアイは人権侵害に加担したとまでは言えません。

エーアイが糾弾されるのは飽くまで琴葉茜の尊厳に限った話で、人道的な視点から見ると、暇空の行為を悪質な人権侵害だと判断した上で開き直っているエーアイは少なくとも、初期に女性差別心で判断力が狂って現容疑者のデマを信じ、彼が無関係な人間に攻撃し始めるようになってから距離を置いて、虐待に苦しむ少女達の命を面白半分に弄んだ事を白ばくれて今でも「Colaboまでは良かった」などと言っている有象無象のオタクに比べると、どれ程救いようのある存在でしょうか。

今後

暇空茜と暇アノンによるColaboと堀口さんに対する攻撃は言葉に苦しむほど凄惨で、僕は暇空が一日でも早く起訴・逮捕されて、彼等の悪事が公になる事を強く望みます。

然し、彼が琴葉茜を使ったままその日を迎えてしまった場合に訪れるであろう琴葉茜の苦難を想像すると、その日が来る事に抵抗を感じてしまいます。

琴葉茜と引き合いに出されるキャラとして、カエルのペペが居ます。

このカエルのキャラは元はあるアメリカの漫画家のマット・フューリーが描いた漫画に出演していましたが、多数の極右により人種差別をするキャラに改悪されて、多くの人に忌避される様になってしまいました。

ですが、フューリーさんは人種差別にペペを使わないでとX上でハッシュタグキャンペーンを行ったり、差別サイトにペペを使わせないよう訴訟を起こしたりして、一時期は奪還を諦めてペペの葬式を行いましたが、色々あって蘇って、今では何とか皆に愛される存在になっています。

然し、大勢に悪用されて対処が困難かつ、差別による直接の被害者が存在しないペペと違って、個人の悪用で前述の様に対処するのは簡単でありかつ、差別によって特定法人・個人への人権侵害に使われていたのにも関わらず、版権元が開き直っている琴葉茜は果たして、同じ運命を辿れるのでしょうか。

僕は、引き合いに出すのであれば先述のジャニーズの方が適していると考えます。

ジャニーズ事務所はジャニー喜多川の人権侵害が世に明るみになった後世間から猛非難を浴び、他企業からの契約を解除される等されて所属タレントは表社会から排除され、社会の陰の中で細々と活動せざるを得なくなり、ファンは皆悲しい思いをする羽目になりました。

このままいけば、琴葉茜も同じ末路を辿り兼ねません。

もしそうなれば、エーアイは今迄支えてくれて来たクリエイターに対しどう責任を取るのでしょうか。

僕は今迄エーアイに何度も来社して警察に連行された事に対して、エーアイに迷惑を掛けさせて非常に申し訳無いと思うと同時に、もう二度とこの様な行為を繰り返さないと誓います。

ですが、琴葉茜がそうならないようにする為にも、僕はこれからも正当な方法で行動を続けていきます。

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