大腸がん、ステージ確定

大腸がん手術の検査結果を聞きに、父と2人で診察室に入った。

がんのステージ、すなわち進行具合を聞く大切な場だ。
息を飲んで医師の言葉を待った。

それは、予期しないものだった。

「検査の結果、ステージ3です。」


各ステージについては、既に何回も調べていた。
ステージ2まではそこそこ生存率が高いけれど、ステージ3になるとがぐと低くなるのだ。

手術前はステージ1とか言ってて、今更何を言ってるんだ。
しかも、腹膜播種は取りきれないとかわけのわからないことを言っている。

やり場のない怒りがこみ上げる。

母は全て自分も知りたいとのことだったので、この結果はすぐに母の知ることとなった。

ここからが、過酷ながん治療の始まりだった。

スーパーウーマンだった母。
その母に甘えていた家族が、母を支えなくてはいけないと考えを改め始めた時だった。

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